人の振り見て、我が振り直せ
先週の金曜日に元気先生のところに行った時のこと。(今頃書くんかい?)
いつものように溢れんばかりの待合室で名前の呼ばれるのを待っていました。
と、私の横に座られていた女性からささやくように声をかけられました。
「どうされたんですか?」
ふっと、声のほうを見ると、その女性、一言で言うならお上品な知的なミセス。
「あ、春が嬉しくて浮かれて歩いていたら、転んで骨折しちゃったんです。」
と答えながら、そのお上品なささやき奥様を見たのですが、手にも足にもギブスも包帯も見当たりません。
で、私の冗談に微笑んでいるささやき奥様に、質問返し!
「お付き添いですか?」
「いいえ、私、腱鞘炎(けんしょうえん)なんです。今日は手術するかどうか先生と御相談するんです。」
すっかりここの病院の主になりかけている私とは違い、とてもとても不安そうなお顔で、そう答えるのです。
と、そこへ、柔らかくシックな茶系のスーツを着た男性がこちらに向かって歩いてきました。
へ~、こんな、どローカルなところにもこんなにも素敵な男性がいるんだ~と思っていたら、その紳士、ささやき奥様の前でピタリと止まり
「君の順番はきたの?」
き み ですよ、き み。
私、結婚してこの方「君」なんて呼ばれた事なんか、自慢じゃないけどいっか~いもありませんて。
「アンタ」ですよ、アンタ!
きゃ~うらやましいぞ~!!!!!
横道にそれちゃった、続き続き。
そう、ご主人に聞かれたささやき奥様、く~ちゃんのようにウルウルした目で(パクッタ!)
「まだなの。」
これ、私達夫婦だったら
「アンタん、番来た?」
「ぜ~んぜ~ん、まだまだ」
かな?
このとってもお似合いの御夫婦を横目で見ながら、きっとこのささやき奥様、お給料日近くになってやりくりに苦労したり、子供の成績に頭を悩ましたりしたことなんてないんだろうな~・・・。
私の妄想はどんどん膨らんでいきます。
そうこうしていたら、私もささやき奥様も名前を呼ばれ、元気先生に見てもらい、私はギブスの交換。
ささやき奥さまは偶然私の横で、手術用の採血。
私、ギブスを巻いて貰っていると、横でとてもせつなそうな吐息。
なんと、ささやき奥様は注射がとても怖いようです。
看護師さんが
「注射、苦手ですか?」
「え~とっても。怖くて・・・ハ~・・・」
プッ、注射苦手ですかって?得意な人の方が少ないって・・・。
私も相当な痛がり、怖がりを棚に上げ、あんまりは~とかふ~とかいうので
「痛くないって思ったら痛くないんですって。」
とおせっかいをやいてしまいました。
看護師さんも
「それは本当らしいですよ。」
「そうなんですか~?でも~・・・」
あ~もう知らない。
「頑張ってくださいね。」
とギブスも巻き終わったので、ささやき奥様を残してその場を後にしました。
病院から帰りながら思いました。私も彼女と50歩、100歩。
歯医者で、先生に麻酔の注射の麻酔を打って下さいと頼んだり、蕁麻疹の時採血する注射器見ただけで涙目になるし、ギブス切るカッター見て顔面蒼白になるし・・・。
子供や若い女性なら可愛いけれど、いい歳をした大人は第3者が見たら滑稽に見えるんですね。そんな事に今頃気付くなんて。
私、これから、怖がりません、顔だけは。多分・・・・。
でも、ささやき奥様、色々書いちゃったけれど、とっても素敵な優しそうな女性だったんですよ。(フォローになってる?)
私の今日の小さな幸せ
会社で、物凄く大きなトラックを運転するおじさんとお友達。
いとおしそうにピカピカにトラックを磨き上げていたので
「トラックが喜んでいますよ。」
とお声掛けをしたら、ニコニコと笑って
「ははは・・、今、暇だったからね」
こういう何気ない会話が大好き。