個人の依頼に合わせてシナリオを書き、メンバーが架空のキャラクターを演じて依頼を解決する劇団兼探偵事務所「エンジェル」に舞い込む騒動を描く。テレビバラエティーから派生した企画映画だけに、次から次へと登場する芸人たちの小ネタを集めたコント集のようなところもある。
架空のキャラクターを演じて人をだますというアイデアは、『スティング』(73)や三谷幸喜の『ザ・マジックアワー』(08)にも通じるところがあってなかなか面白いが、全体的にはテレビの延長という感じは拭い切れない。もともとのバラエティー番組を知らない人たちが、これに映画料金を払って見るかと考えるとちょっときついのではと思う。
などと真面目に書いてきて、いや待てよ、そう言えば子供の頃、当時人気のあった落語家や芸人を集めて作られた「落語野郎シリーズ」なんて映画を見たことを思い出した。
こういう映画は昔っからあったのだから、今さら「映画らしくない」などとしたり顔で批判してはいけない。そもそも映画の魅力とは“何でもあり”という懐の深さにもあるのだから、と気が付いた。
3人へのインタビュー記事あり。ここです↓
http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1015801