いささか食傷気味
舞台設定は『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』直後の世界。善悪のはざまや、正義のあり方に悩むヒーローに代わって、DCコミックに登場する悪党を集めて“スーサイド・スクワッド(自殺集団)”が結成される。
忘れないうちにメンバーを記しておこう。デッドショット(ウィル・スミス)、ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、キャプテン・ブーメラン(ディガー・ハークネス)、エル・ディアブロ(ジェイ・フェルナンデス)、キラー・クロック(ウェイロン・ジョーンズ)、スリップ・ノット(アダム・ビーチ)、カタナ(福原かれん)。それに、ジョーカー(ジャレッド・レト)とバットマン(ベン・アフレック)が絡む。
悪が極悪に立ち向かうという構図はなかなか面白いのだが、続きものの一種なのでまたしても中途半端な出来になっている。加えて、戦う敵もいま一つ冴えない。『X-MEN』も『ゴーストバスターズ』も、この映画も何だか同じような敵と闘っているように見えていささか食傷気味なのだ。
それにしても、マーベルコミックの「アベンジャーズ」とこのDCコミックシリーズは一体どこまで増殖し続けるのだろうか。よっぽどアメコミに精通していないとその面白さは分からないのではあるまいか。自分はもう何が何だか分からない状態になりつつある。
「朝日のあたる家」(アニマルズ)「悪魔を憐れむ歌」(ローリング・ストーンズ)「ボヘミアン・ラプソディ」(クイーン)など、音楽の使い方はなかなか面白かった。