「いらっしゃいませ。お二人ですか? 」
店員さんの愛想よい定型文にうなずく。午後三時という中途半端な時間だけあって、ほぼ貸し切り状態。私達にとっては都合がいい。
駅が見下ろせる窓際の席に移ると、向かい合わせに座り、帽子とジャケットを脱いで腰を下ろした。ソフィアはすぐにメニューを手に取ると、テーブルの中央に置いて開けた。
「ありがとう。じゃぁ、好きなもの頼んでいいよ。」
「どうしようかなぁ。今日はオフの日だから炭水化物はやめとこうかな。」
「炭水化物抜き? ソフィアは体脂肪率ってどれくらい? 」
「9くらいかな。」
「9! それなら気にしなくていいじゃん! 今日くらい食べなよ。」
「あすかちゃんがそう言うなら。」
「それでよろしい。」
「もし、体脂肪増えたら、また、一緒に走ってくれますか? 」
「いや。それは別だな。」
ソフィアが身体を逸らして笑う。筋の通った鼻、くっきりとした目。きめの細かい白い肌。帽子で変に癖がついた黒い短髪。時々、私なんかと過ごしてて時間の無駄にはならないのかとも思う。
「じゃあ、セルシッチャのセルフサンドイッチと、ドリンクバー」
「控えめじゃん! 」
「だって、一緒に走ってくれないんでしょ。」
ちょっと拗ねながら言う。ほんと妹みたいだ。
「わかった。じゃあ私は、アンチョビとルーコラのビザ。Wチーズと、ドリンクバー。」
メニューの番号を注文票に書き込む。その間にソフィアが呼び出しボタンを押す。
その動作は、初めから決まっていたというくらいに、ごく自然に。
店員さんの愛想よい定型文にうなずく。午後三時という中途半端な時間だけあって、ほぼ貸し切り状態。私達にとっては都合がいい。
駅が見下ろせる窓際の席に移ると、向かい合わせに座り、帽子とジャケットを脱いで腰を下ろした。ソフィアはすぐにメニューを手に取ると、テーブルの中央に置いて開けた。
「ありがとう。じゃぁ、好きなもの頼んでいいよ。」
「どうしようかなぁ。今日はオフの日だから炭水化物はやめとこうかな。」
「炭水化物抜き? ソフィアは体脂肪率ってどれくらい? 」
「9くらいかな。」
「9! それなら気にしなくていいじゃん! 今日くらい食べなよ。」
「あすかちゃんがそう言うなら。」
「それでよろしい。」
「もし、体脂肪増えたら、また、一緒に走ってくれますか? 」
「いや。それは別だな。」
ソフィアが身体を逸らして笑う。筋の通った鼻、くっきりとした目。きめの細かい白い肌。帽子で変に癖がついた黒い短髪。時々、私なんかと過ごしてて時間の無駄にはならないのかとも思う。
「じゃあ、セルシッチャのセルフサンドイッチと、ドリンクバー」
「控えめじゃん! 」
「だって、一緒に走ってくれないんでしょ。」
ちょっと拗ねながら言う。ほんと妹みたいだ。
「わかった。じゃあ私は、アンチョビとルーコラのビザ。Wチーズと、ドリンクバー。」
メニューの番号を注文票に書き込む。その間にソフィアが呼び出しボタンを押す。
その動作は、初めから決まっていたというくらいに、ごく自然に。