なんやらいうミシラン国のおすみつきがついた鮨屋
などが人気らしいけど、鮨を美味く喰うコツは
「おごられること」だと、その道の先輩に聞いたことがある。
酒もそうだが、おごられたり、接待を受けたり、領有書を切って
飲む、いわゆる「ただ酒」は、あまり美味いものではない。
たぶん、「おごられること」というのは、鮨を食べている間に、
ここの勘定はいくら?とか、わりかん?とか、そんな余計なことを
考えながら喰うのはマズイ、ということだろう。
バブルのころ、池袋あたりのホテルのカフェで、いろいろ怪しい
連中が、「これでウン億くらい稼げる・・・」みたいな話をしながら、威勢の
いい話をしていて、お金を払う段階になって誰もレシートをとらない、
みたいな光景をよく見た。「お金の払い方(使い方)」には、その
人の人生がよくあらわれる。
昨日は「気骨の鮨会」だった。月に一度、76歳の鮨の匠さまが、8人
限定で鮨を握ってくれる。8000円ぽっきり、酒はそれぞれ持ち込み。
7時から9時。ガンと闘病中でもあり、話が盛り上がっても、9時になったら
蛍の光で、車で匠さまを渋谷まで送っていく、そんな流れで昨年1月から
やってきた。ありがたいことに常連さんが、止まり木を満席にしてくれる。
「一度食べてみたい」「また久しぶりに食べてみたい」と「喰う席」を待つ人も増えて
きたので、来月から常連さんもできるだけ、「各月でお願いします」ということになった。
「喰う席」の8つの椅子は、木曽の般若くんが作ってくれた。
その般若くんが今日・明日・明後日と、違う意味でホットスポットの
代官山のT-SITEで個展をやることになった。ぜひのぞいてほしい」
今日は「お花のお稽古」 春はどこみても花がいっぱいで気持ちがいい。
お部屋に気にいった作家の花器をおくだけで、空気が変わる。そこに季節
の花を投げ入れると、そこが天守閣になる。
明日は「ボサノバのライブ」(満席御免)16時閉店。