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原油価格下落の謎?

2008-10-26 10:21:37 | 政治経済
【コラム】 あれだけ高騰していた原油価格が下落するワケ(R25) - goo ニュース

全く、経済評論家ってのは勝手だなぁ。

ドル安が原油価格高騰につながるのは正しいのかもしれませんが、
>この春以降はドル上昇が続いたため、原油価格は下落傾向に転じた
ですって。

ここで原油価格の推移を少しみてみると、
2007/2ころの1バレル50ドルぎりぎりのところを底にして、上げ続けている。

2007/11頃には95ドル、年明けに100ドルをうかがうところまで上がった。

2008/2ころには、一旦90ドルを割るが、、その後再上昇に転じてからは、
ほぼ一本調子で、上げ続け、7月の史上最高値145ドル超を記録するにいたった。

つまり今年前半だけで5割以上値上がりしている。
どこが下落傾向なのか。

さらにこの株価急落を受けて暴落し、70ドルを切るところまで、
つまり、最高値から見れば半額以下に落ち込んだことになる。

次に円/ドルレートを見てみよう。
ドルの上昇下落は対円だけで語れないことは承知しているが、
簡単のために、円に代表してもらう。

まず、2007年前半は、1ドル120円±5円の幅で推移、
7月頃に、2007年の最高値(円安)になった後は、
ドルが下落、2007年4月には1ドル100円を切るところまで行った。

その後上昇に転じ、秋口に110円ほどまで行ったものの、
その後の株価急落に合わせて、一気に20円近くも下落(円高)している。

そこで、この原油価格と円ドルレートの2つのグラフを重ね合わせてみると、
「ドル上昇と原油価格下落」と言う傾向が全く読み取れないどころか、
この春以降はむしろドルと原油がともに上昇している。

つまり、ドルが上昇して原油が下がったわけでもなく、
原油上昇はドル下落によるものとも言えない。

ドルレートと原油価格に全く関連がないとは言わないが、
原油価格の決定メカニズムはそんな単純なものではないということ。

OPECが減産を発表し、原油価格は下げ止まりを見せているようだが、
上昇に転じたとまでは言えない。

春先からのドル上昇と、この何週間かの急激な原油下落を結び付くはずもなく、
記事から原油価格下落の謎は読み取れない。
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