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須磨(神戸)1995年3月

2017-04-27 21:12:15 | 観察
先日、フィルムスキャナーの話を書いた。
思ったよりスキャンが面倒で、まだきちんと整理はできていないが、
フィルムを何本かチェックしていたら1995/3/20の画像が出てきた。

思い出したこと、覚えていた通りのこと、記憶違いのこと、少し書いてみたい。

何度かここでも書いているが、1/17の大地震の後、
3/20になってやっと現地の様子を見に行った。

本当に偶然のことだが、当日は地下鉄サリン事件のあった日で、
当時、官公庁関連の仕事をしていたので、もし東京にいたら
事件に巻き込まれていたかもしれない。
人生何があるかわからない。

さて、3月20日。
地震から2カ月経ったものの、JRはまだ部分開通の状態だった。
阪神間に不通区間はあったものの、バスで乗り継ぎができるようになっていた。

そこで、大阪からJR、バス、JRと乗り継いでJR須磨駅まで行き、
駅から5分ほどの我が家まで歩いていった。

まずは千守交差点。


右は国道2号線、いわゆる2国(にこく)。
正面に並びの商店が見えるが、左にもう少し店舗が続いていたと思うが、
この3月にこの付近を歩いた時には、完全になくなっていてびっくりした。
(改築とかではなく、店のあった部分がセットバックして歩道になっていた)

2国沿いに歩いて南側から家にアプローチ。
神戸の場合は地震と火事だけで津波はなかったので、被害は面状ではなく線状に発生した。
完全に崩壊した建物と見かけ上全く損傷のない建物が並んでいたりする。

もっとも、外から見て大丈夫そうなだけで、中に入るとボロボロだったかもしれない。



もとは車1台がやっと通れるくらいの細い道で、両側はお屋敷だったのだが、
右のお屋敷は完全に片付けられ、整地されて更地になっている。
左のお屋敷は石垣もしっかりしていて見た目は大丈夫そうだ。
奥の2階建ても屋根はボロボロだが、外壁はしっかりしている(ように見える)

我が家の前後。
もうどこがどこなのかよくわからないが惨憺たる状況。


我が家の玄関前

これは完全に記憶違いだった。
コンクリートの壁に穴が開いていたと思っていたが、上半分がなくなっていた。

その主たる原因がこれ。

向かいの家の石垣の石と思われる。移動しようにも重くて全く動かない。
よくぞまあ、玄関扉に当たらなかったものだ。
玄関は普通に開きました。

我が家は一見ちゃんと立っていた。
所謂2軒長屋なのだが、隣接するとなりの家屋は完全に崩壊。

我が家は屋根瓦は半分なくなっているが、一見ちゃんと立っている。

隣との間のコンクリート壁は完全に倒壊。

奥の方の家も倒壊しているのが見えるが、左(南)側の家はしっかりしているようだ。

玄関の庇の上。

屋根瓦が散乱していた。
ここで食い止めたのか、下には瓦は落ちていない。
奥に見えるのは向かいの家。
ここもかなりのお屋敷だったが、完全に倒壊。

家の中。
1階もかなりの被害だったはずだが、写真はなかった。
階段の下から2階を見る。
空が見える。

2階。

空は見えるものの、一見大した事なさそうだが、床はグチャグチャ。

記憶ではもう少し足の踏み場があった。
天井は完全に崩落。
天井も下から見るとあるように見えたが、半分はない。
記憶では「隙間から空が見えた」程度だったがそんなものではなかった。

壁も一部は抜けていて、外が筒抜け。

写真にはないが、よく見ると梁の端は外れかかっていてぎりぎりだった。
余震があったら危なかった。

隣はほぼなくなっていたが、人的被害はなかったそうだ。

墓地を見に行くと当家の墓石は悉く倒れていた。

起こせるものは起こしたが、到底元の位置に持ち上げることはできず。

後日、墓石屋さんに頼んで元の位置に戻してもらった。
(2002年に全体を再建立しました)

なお、隣や奥の墓石は真新しくなっているので、すでに建て直したようだ。

写真を見るとこの後に5月4日の日付のものもあった。
記憶にはなかったが、何度か行ったようだ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すずさんへ (KGR)
2017-04-28 11:22:14
阪神淡路の時は津波がなかったのは不幸中の幸いでした。実家に近くは火事もなかったようです。

写真がかなり記憶と違っていたので、誰かに見せるためではなくても記録を残しておくのは大事だなと思いました。
返信する
大事な記録ですね。 (すず)
2017-04-28 10:06:20
 おはようございます。

大事な写真を見せて下さって、ありがとうございました。どんなに辛い記憶でも、時間と共にどんどん薄れていってしまうもので、こうやって写真が残っているのは、好い事だと思います。

私も震災の時に、たまたま残っていた使い捨てカメラで、被災した家の様子を残すことができました。当時の新聞と一緒に、生涯残しておこうと思っています。

>お墓
 我が家のお墓も、同じように倒れました。今年の初めに義父が亡くなって、納骨する際に石屋さんが片づけてくれて、その作業を写真に撮っていてくれましたが、津波のせいで、骨壺からなにから、しっちゃかめっちゃかになっていました。

自然の力って、人間の想像をはるかに超えますね。
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