ガソリン暫定税率、いよいよ期限切れ秒読み。

いよいよ、明日で期限切れ。
文字通り秒読みの段階に入ってきました。

「国民生活に混乱を与えてはいけない」
聞こえのいい言葉ですが、何のことかよくわかりませんね。

とにもかくにも、すでに混乱し始めていますが、
たとえそれが一時的なものであるにせよ、
相当の部分で国民は暫定税率廃止を織り込み始めています。

道路関連以外の税の特例措置については、つなぎ処理がされそうですが、
ガソリン税、軽油税、自動車取得税については
期限切れ必至になってきました。

はたしてウルトラＣがあるのか、
期限切れ直前の大どんでん返しがあるのかわかりませんが、
事はガソリンが安くなるかならないかにとどまらず、
また、単に道路特定財源の無駄遣いを止めよ、
といったレベルの話ではなく、
田中角栄が議員のころから営々と築き上げた道路利権を
５０年の歳月を経て「切る」という、
日本政治の大転換につながっていきそうな勢いです。

確かに道路整備の遅れている地方はあります。
いや、地方だけでなく、都市周辺、都市の中でも、
道路整備が遅れている場所はいくらもあります。

しかし、その一方でクマの方が車より多いガラガラの道路、
要るのか要らないのかわからない団体、
税金垂れ流しでの無駄遣いは枚挙にいとまがありません。

何十年もやっていれば、無駄を無駄と思わないのも無理はないかもしれません。

必要だから金を使うだけでなく、金があるから遣う、
施策を考え、金を使わざるを得ない仕組みを作り上げていく。

私は道路に限らず、基本的に目的税に反対の立場ですが、
それもこれも道路財源の無駄遣いが頭にこびりついているからです。
枠があればそれをいっぱい使おうとするのはごくごく当然。

政治家はなにかあると「真に必要なもの」に厳選して、
見たいなことを言いますが、
その視点から「何のために」が抜け落ちています。

国民生活の安心安全のために、国民全体の利益のために、
ではなく、
道路関連企業の利益のために、
道路族が安穏と暮らせるように、
はっきり言って、道路が票になるから、じゃないんでしょうか。

ここへきてマスコミの論調も経済の混乱回避（＝暫定税率継続）へ
シフトしているようですが、果たしてどうなるでしょうか。

なお、再三繰り返していますが、
暫定税率維持が、地球温暖化に寄与するというのはどう考えても詭弁です。
その税金は道路とその関連施設に使われるわけで、
車の利便性を高める＝車をたくさん使わせる効果があるとしか思えません。

どうしても温暖化防止を言うのであれば、
道路特定財源ではなく、環境税や温暖化ガス税のような形にして、
代替エネルギーの開発、温暖化対策事業に使うべきです。

それは道路特定財源を止め、一般財源化することにほかなりません。