
上げるのを忘れてました。
2009/9/2、なかのZEROホール。
開場10分後くらいに着いたが、ホールの横に長い列。
この時間でここまで長く列が伸びているのは初めてだ。
前から2、3列目に座る。
中央のブロックと中盤から後ろは結構な入りだが、
前方の両サイドと2階席はガラガラ。
**
ハリソン・フォード、クリス・カーティス、レイ・リオッタ、
アシュレイ・ジャッド、アリス・イブ
***
チラシや予告からは、不法移民とそれに絡む移民局の不正を
ハリソン・フォードが暴くサスペンス、
なんて思ってましたが、まったく違いました。
いくつかの国からいろんな事情でアメリカにやってきた不法/合法移民たちの抱える矛盾、
自由の国、移民の国アメリカの非情、無情、矛盾を暴露するオムニバス映画でした。
最初に少し整理しておきましょう。
どこの国へ行っても、無条件に就業できるわけではありません。
不法入国はもちろん、入国査証(ビザ)の許す範囲を逸脱しての就労はできません。
アメリカも同様で、いくつかレベルというか、種類があるようで、
短期の就労ビザから、永住許可、帰化などがあります。
この映画では、永住許可(=グリーン・カード、外国人の永住権)と
帰化(=市民権、アメリカ国民になる)事例を扱っています。
国民、といえば国籍ですが、アメリカは生地主義を取っており、
アメリカ国内で生まれた人は、親が国民であるなしにかかわらず、
アメリカ国籍となります。
(日本は血統主義を取っているので、原則日本人の子は日本人です。)
**
移民局のベテラン捜査官、マックス・ブローガンと
相棒のハミード・バラヘリ(クリス・カーティス)が主たる役割を果たす。
ハーミッド自身がイランからの帰化移民、家族には帰化宣誓式を間近に控えた父、
すでに帰化した弟、アメリカ生まれの妹などがいる。
その妹、ザーラ(メロディ・カザエ)は、コピーセンターで働いている。
店長は妻子がありながらザーラと不倫している。
また、裏ではグリーン・カードや身分証の偽造を行っている。
その客、グリーン・カードの偽造を依頼した一人にオーストラリアからの旅行者で
不法滞在のクレア(アリス・イブ)がいる。
その恋人、ギャビン(ジム・スタージェス)は南アフリカからの移民ユダヤ人、
音楽の才能はあるがユダヤ教については良く知らない。
クレアはグリーンカードの判定官コール・フランクル(レイ・リオッタ)と不倫。
コールの妻、デニス(アシュレイ・ジャッド)は、移民関係の弁護士で、
ナイジェリア人の孤児の担当。
バングラデシュ移民のタズリマ(サマー・ビシール)のトラブル相談にも乗っている。
タズリマはムスリムで、父母と自分は不法滞在、弟と妹はアメリカで生まれた。
このほかに韓国からの移民でやはり帰化宣誓式を待っているキム一家と
その長男キム・ヨン(ダスティン・チョン)。
メキシコから幼い息子ホアンを連れて密入国しているメキシコ人の
ミレア(アリス・バラーガ)も話に加わってくる。
これらの登場人物が、移民局やFBIなどと絡みながら、
不法移民や不法就労の現実と対峙していく物語です。
**
原題は「Crossing Over」
「乗り換え」とか「交差」などの意味です。
何を以って「正義のゆくえ」と言う邦題になったのかは良く分かりません。
「正義」を履き違えた政治家まで宣伝に使う商魂には敬服しますが。
どこの国でもそうですが、自国民を守る、あるいは優遇するのは道理でしょう。
外国人を排斥するわけではなくても自国民と同じ扱いにはできません。
ところが法律によって、たとえ元々は不法移民であっても、
その子がアメリカで生まれればアメリカ人となるため、
同じ家族で、一方はアメリカ人、一方は外国人と言う状況が起こります。
それにまつわる矛盾、悲劇も出てきます。
権利義務が同じ家族で極端に変わってきたりするわけです。
今思い出しましたが、
「バベル」では、不法入国のメキシコ人家政婦が息子の結婚式で一時帰国して、
普段はすり抜ける国境の検問で引っかかり、結局すべてを失う話がありました。
「あなたは私の婿になる」では、サンドラ・ブロックが実は不法就労で、
カナダに強制送還になりそうになるところ、咄嗟に(アメリカ人と)結婚すると
嘘をつくところから起こるどたばたを描いています。
余談ですが、
日本は血統主義なので、いくら日本で生まれても、
外国人の子供が直ちに日本人になることは原則ありませんが、
明らかに見た目が外国人であっても日本人となるケースがあります。
それは両親ともに不明、または無国籍の場合です。
全く両親が分からないか、無国籍の両親から日本国内で生まれた子供には、
日本国籍が与えられます。
2009/9/2、なかのZEROホール。
開場10分後くらいに着いたが、ホールの横に長い列。
この時間でここまで長く列が伸びているのは初めてだ。
前から2、3列目に座る。
中央のブロックと中盤から後ろは結構な入りだが、
前方の両サイドと2階席はガラガラ。
**
ハリソン・フォード、クリス・カーティス、レイ・リオッタ、
アシュレイ・ジャッド、アリス・イブ
***
チラシや予告からは、不法移民とそれに絡む移民局の不正を
ハリソン・フォードが暴くサスペンス、
なんて思ってましたが、まったく違いました。
いくつかの国からいろんな事情でアメリカにやってきた不法/合法移民たちの抱える矛盾、
自由の国、移民の国アメリカの非情、無情、矛盾を暴露するオムニバス映画でした。
最初に少し整理しておきましょう。
どこの国へ行っても、無条件に就業できるわけではありません。
不法入国はもちろん、入国査証(ビザ)の許す範囲を逸脱しての就労はできません。
アメリカも同様で、いくつかレベルというか、種類があるようで、
短期の就労ビザから、永住許可、帰化などがあります。
この映画では、永住許可(=グリーン・カード、外国人の永住権)と
帰化(=市民権、アメリカ国民になる)事例を扱っています。
国民、といえば国籍ですが、アメリカは生地主義を取っており、
アメリカ国内で生まれた人は、親が国民であるなしにかかわらず、
アメリカ国籍となります。
(日本は血統主義を取っているので、原則日本人の子は日本人です。)
**
移民局のベテラン捜査官、マックス・ブローガンと
相棒のハミード・バラヘリ(クリス・カーティス)が主たる役割を果たす。
ハーミッド自身がイランからの帰化移民、家族には帰化宣誓式を間近に控えた父、
すでに帰化した弟、アメリカ生まれの妹などがいる。
その妹、ザーラ(メロディ・カザエ)は、コピーセンターで働いている。
店長は妻子がありながらザーラと不倫している。
また、裏ではグリーン・カードや身分証の偽造を行っている。
その客、グリーン・カードの偽造を依頼した一人にオーストラリアからの旅行者で
不法滞在のクレア(アリス・イブ)がいる。
その恋人、ギャビン(ジム・スタージェス)は南アフリカからの移民ユダヤ人、
音楽の才能はあるがユダヤ教については良く知らない。
クレアはグリーンカードの判定官コール・フランクル(レイ・リオッタ)と不倫。
コールの妻、デニス(アシュレイ・ジャッド)は、移民関係の弁護士で、
ナイジェリア人の孤児の担当。
バングラデシュ移民のタズリマ(サマー・ビシール)のトラブル相談にも乗っている。
タズリマはムスリムで、父母と自分は不法滞在、弟と妹はアメリカで生まれた。
このほかに韓国からの移民でやはり帰化宣誓式を待っているキム一家と
その長男キム・ヨン(ダスティン・チョン)。
メキシコから幼い息子ホアンを連れて密入国しているメキシコ人の
ミレア(アリス・バラーガ)も話に加わってくる。
これらの登場人物が、移民局やFBIなどと絡みながら、
不法移民や不法就労の現実と対峙していく物語です。
**
原題は「Crossing Over」
「乗り換え」とか「交差」などの意味です。
何を以って「正義のゆくえ」と言う邦題になったのかは良く分かりません。
「正義」を履き違えた政治家まで宣伝に使う商魂には敬服しますが。
どこの国でもそうですが、自国民を守る、あるいは優遇するのは道理でしょう。
外国人を排斥するわけではなくても自国民と同じ扱いにはできません。
ところが法律によって、たとえ元々は不法移民であっても、
その子がアメリカで生まれればアメリカ人となるため、
同じ家族で、一方はアメリカ人、一方は外国人と言う状況が起こります。
それにまつわる矛盾、悲劇も出てきます。
権利義務が同じ家族で極端に変わってきたりするわけです。
今思い出しましたが、
「バベル」では、不法入国のメキシコ人家政婦が息子の結婚式で一時帰国して、
普段はすり抜ける国境の検問で引っかかり、結局すべてを失う話がありました。
「あなたは私の婿になる」では、サンドラ・ブロックが実は不法就労で、
カナダに強制送還になりそうになるところ、咄嗟に(アメリカ人と)結婚すると
嘘をつくところから起こるどたばたを描いています。
余談ですが、
日本は血統主義なので、いくら日本で生まれても、
外国人の子供が直ちに日本人になることは原則ありませんが、
明らかに見た目が外国人であっても日本人となるケースがあります。
それは両親ともに不明、または無国籍の場合です。
全く両親が分からないか、無国籍の両親から日本国内で生まれた子供には、
日本国籍が与えられます。
今晩は☆彡
TB&コメントありがとうございます。
確かに中途半端でしたよね。
物足りないなあと思っていたのは
突っ込みが浅かったんだ!!
言われてみて気付きました。
ハリソンさんは満足だったようですが・・・?
どのエピソードとも、もう少し膨らませば、
それぞれ1本になりえたくらいの気がします。
もうひとつ二つエピを端折ったほうが、
締まったかもしれません。
一家の中にアメリカ人と外国人がいる矛盾。
これはやっぱりおかしいと思ってしまうのは私たちが日本人だからなんでしょうか?
血統主義も出生地主義も
それなりに妥当性があるように思えますが、
それなりの矛盾も感じます。
血統主義のほうがなじみが深い分分かりやすいですが、
国籍法だけでなく戸籍制度や国民背番号制など、
他の法律とも絡むはずで、
なかなか一律には行かない気がします。
「正義のゆくえ」というより「国民とは」って
感じでした。
思っていたハリソン・フォード主演のサスペンスと違うというのは私も同様。
ハリソンもこういう社会派作品に出演して、今後の方向性としたいのでしょうか(?)
結果は薄いキャラクターを無理やりビッグネームが演じていた…という印象ですかね。
では、また来させていただきます。今後とも宜しくお願いいたします。
おそらく配給会社の作戦でしょう。
本人は私も1枚噛みたい程度の意識ではなかったかな、と推察します。