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プレSE、「少額訴訟」 第六章 その11

2008-05-06 09:27:31 | 趣味
翌日は、川崎事業所で事業部の予算審議会が開催された。

小田急とJRの乗換駅である登戸駅から歩いて数分のところ、
小田急線ならむしろ向ヶ丘遊園駅のほうが近いかもしれない。

そんな川崎事業所の一階大会議室で会議は行われた。

会議冒頭は、事業部全体の上期の見通しや各本部から提出された予算の集計、
中期事業計画との乖離などが業務部から報告された。

次いで、各本部から予算方針が発表され、
一通り終わったところで専務の大槻が口を開いた。

大槻は、まず、上期予算未達になりそうな本部の本部長を叱責し、
次に中期事業計画に比べ下期予算を低く設定した本部長を叱責した。

どちらの理由でも叱られた本部長もいた。

次に大槻は事業部全体の目標数字を宣言し、提案された予算は半ば無視して、
各本部ごとに受注、売上げ、利益の数字を指定していった。

そして、今言った数字を達成するにはどうすればいいのか、
具体的な施策に展開するよう指示した。

各本部長の反論や言い訳は許さなかった。

もし発言が許されたとしても
「やります」以外の意見は言えなかっただろうことを考えると、
むしろ何も言わされなかったほうがよかったかもしれない。

大槻の指示を受けて業務部長が、各本部は今指定された数字に予算書を直して、
来週火曜朝までに再提出してくださいと宣言して会議は一時間足らずで終わった。

半期の総売上が三百億円を超える事業部の予算審議会にしては
随分とあっさりしたものだった。

山上は、会議の後、本部の部長連中を集め、
専務の指示に従って予算書を直すよう指示した。

***

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