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映画、試写会「愚行録」@一ツ橋ホール

2017-02-10 16:47:17 | 映画感想
2017/2/7、神保町、一ツ橋ホール。

入口入って右側のギャラリーは、壁が取り払われていた。
前からだっけ。

すでに1階のフロア全体に入場待ちの客の列があったが、誘導も指示もなく乱雑。

しばらくすると一ツ橋ホールのガードマンが、ダラダラしていた関係者と思しき若者数名に、
この列が最初で、こう並んでもらっているから、ここを先に入れて次はここ、なんて説明。

そのうちやっと「最後尾はこっちです」と声をかけるも後から来た人は右往左往。

これだけ多ければ、会場の3階までの階段に並ばせる手もあったのに
(ここはそうしていることも多い)

やっと開場となり、3階まで上るが、入り口がまたもたもたしていて、
ゆっくりお願いします、ゆっくりお願いします、の連呼。

ここまで主催側がもたもたしているのも珍しい。

***

妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、松本若菜、臼田あさ美。

**

冒頭は雨の中の路線バス。
後部のほうに座っていた青年(妻夫木聡)に立っていた男性が声をかけ、
老女に席を譲るよう指示する。
青年はおとなしく席を譲るが、脚が悪く転び、降りた後も左足を引きずって歩く。
席を譲るよう言った男性はバツが悪そうにしていた。

しかし、それは青年の無言の嫌がらせで、実は脚は悪くなかった。



とある雑誌社。
11か月前に発生した一家3人の惨殺事件。
事件発覚後1年を前にして改めて特集を組みたいという記者、田中武志(妻夫木聡)。
編集長が田中の意欲に押され取材を許可する。

田中には、幼児虐待(育児放棄)で逮捕された妹、光子(満島ひかり)がいた。
橘弁護士(濱田マリ)と光子の面会に来た田中は、面会後、精神鑑定の予定と聞かされる。

武志と光子の両親は離婚。
父は二人が幼少のころから虐待を繰り返していたが、武志が高校の時に離婚して去り、
母も二人を捨てて再婚。

光子はシングルマザーで子の育て方もよくわからないまま、育児放棄状態となっていた。



田中は、被害者の田向浩樹(小出恵介)の元同僚の渡辺(眞島秀和)から取材を始める。

被害者の田向夫人、旧姓夏原友季恵(松本若菜)の大学の同級生、宮村淳子(臼田あさ美)、

宮村の元カレので夏原とも付き合っていた尾形孝之(中村倫也)、

犯人を知っているという田向の後輩で元カノ、稲村恵美(市川由衣)、

それぞれがそれぞれの立場で被害者を褒めたり、貶したり。
一体、誰が本当のことを言い、誰が嘘なのか。

田中は事件の真相を暴くことができるのか。

**

細かな真実は劇中では表されず、観客に委ねられる。
ただ、セリフとして明確に語られないだけで、大体は分かる。

アクションはなく、せりふ劇。重苦しい雰囲気の中で物語が進行する。

全く接点のなかったはずの人々の過去を紐解いていくと、
その関係性が明らかになっていく。

本当に悪かったのは誰なのか、何なのか、

たいていの人は賢明な判断ではなく、馬鹿な行動をとっている。
人を蔑み、貶め、そして、その愚の骨頂は他人の命を奪うこと。

ただ、どちらかが一方的に悪いのではなく、みんなの愚行の果て。
愚行の帰結するところ、だれも幸せにはならない結末を迎える。



重いのはしょうがないけど、カメラワークも重い。
軽くしろ、とは言わないけど、もう少しテンポよく作ってくれたほうが、
見るほうの気が滅入らなくて済む。

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