ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

「遺族が極刑を望む」は錦の御旗ではない

2007-10-17 08:52:03 | Weblog
長浜2園児殺害 「極刑を」の叫び届かず 遺族怒りのこぶし(産経新聞) - goo ニュース

まず断っておくが、私は死刑制度には反対ではない。

多くの国で死刑が廃止されており、
世界の潮流が死刑廃止に向かっていること。

死刑が凶悪犯罪の予防には役立たないという意見があること。

「死刑制度に関する国際会議」で死刑廃止が機論され、
制度を存続する日本やアメリカが国際的に非難されていること。

いずれも承知しています。

それこそ、国際社会の要請という点では、
アフガン戦争やイラク戦争に加担するより、
死刑を廃止する方が緊急かつ重要かもしれません。

いずれ、日本も死刑をやめる時期が来るかもしれないですね。
それでもなお、死刑を早急に廃止すべきとは思っていません。

今のところ、死刑に値する罪はやはりあり得ると思っています。

で、長浜2園児殺害事件、報道を聞いた時は信じられない気持でした。
とてもびっくりしたことをよく覚えています。

検察が死刑を求刑するのは妥当でしょうし、
遺族が犯人を殺してやりたい=死刑にしてほしいと思うのも
ごくごく自然なことでしょう。

しかし、報道を見る限り、あまりにも安易に
遺族が死刑を望んでいるから死刑、
という論調に聞こえてしようがない。

いかに被害者たちがいい子だったか。
いかに被害者の家族が悲しんでいるか。
いかに遺族が犯人を恨んで、憎んでいるか。

気持ちはわかる、報道する意味もあるかもしれない。

しかし、
被害者が近所で評判の悪がきであっても、
被害者の家族が育児放棄していようが、
遺族らしい遺族がいようがいまいが、

我が子の目の前で、よその子を2人刺し殺す狂気が許されるとは思えない。

心神耗弱とか、心神喪失とか言うけれど、
小さい子を次々と刺し殺すのにまともな神経なわけないと思う。

おおよそ、人を殺すときに冷静沈着であるとしたらその方が異常だ。

ま、とにかく言いたいことは、被害者が可愛かろうが憎たらしかろうが
遺族が死刑を望もうが望まいが、死刑に値する罪は死刑であるべきで、
「ことさら遺族の感情を表に出して、死刑の拠り所にする」のは
違和感がある、ということであって、
死刑そのものの是非を問うているわけではない。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 試写会「オリヲン座からの招... | トップ | 枇杷のつぼみ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事