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鋼材直撃、恐怖の積荷

2005-07-20 23:20:05 | Weblog
積み荷凶器 4センチの“悪夢” 鋼材直撃 運転の会社員死亡 (産経新聞) - goo ニュース

トラック(特にダンプ)の後ろを走るとき、皆さんはどうしていますか。
私は、たいていの場合、普通より車間を空けます。
あるいは、余裕を見て追い越し、追い抜きをかけます。

積荷の種類が確認できるときは、積荷が落ちてきたときのことを考え
その量や固定の具合と合わせて車間を調整します。

鋼板、鋼材、長尺もの、重いもの(ショベルカーなど)をつんでいる場合、
車間を空けるか、直後につかないようにします。
また、こちら(普通乗用車)よりブレーキの利きが悪いことを考えています。

空荷の場合は、逆にものすごくよくブレーキが利きます。
むしろ普通車より利きがいいくらいですから、
いつ急停車されてもいいようにしてます。

とはいえ、今回の事故を後続車(事故車)の注意不足とはまったく考えていません。

いくら注意深い人でも、今回のように細いものが急にまっすぐ近づいてきた場合、
よけることはほとんど不可能と思われます。

まっすぐ近づいてきた場合、距離の感覚がつかみにくいし、
ずっと積荷を凝視しているわけにいかないからです。

しかも高速上ですから、一瞬の出来事、それこそ死の不意打ちです。

仮に、運良く鋼材が近づいてくるのが判ったとして、
とっさの出来事ではあるが、何とか行動できたとして、
せいぜい、勢いよくハンドルを切って回避しようとするのが関の山でしょう。
とすると、鋼材を避け得たとしても、路肩に激突した可能性もある。

少し、数字で考えて見ます。
乗用車の運転手の頭付近は、地上から1.3m前後でしょう。

トラック、これはトラックの大きさや積荷の具合にもよりますが、
山盛り積んでいて、荷物の高さが2.5メートルとしましょう。
これは、4トン車の運転席の屋根くらいの高さです。

この場合、車との高さの差は120センチです。
もう少し差があったとして、1.5メートルくらいとした場合、
落ちるのに要する時間は、約0.55秒。

時速80キロで走行していたとすると、ほぼ12メートルの走行距離に相当します。
「車間詰めすぎ」の感はなきにしもあらずですが、80キロくらいならありえる距離です。

もし、このような直撃なら、積荷が落ちたと気がつくかどうかの時間です。

仮に直撃はしなかったとして、荷台から落ちて路面に達するには、約0.7秒。
走行距離にして約16メートルになります。

いったん道路に落ちた鋼材が何らかの条件で勢いよく跳ね上がったとすると、
ちょうど運転者の高さが最高点になります。(反発係数を0.65と仮定)
そこまで約0.5秒かかります。

荷台から落ちて跳ね上がり、運転席直撃まで1.2秒。
走行距離で27メートル弱。十分考えられる車間距離です。

後続から角パイプが落ちたのが確認できたとしても、
いったん視界から消え、跳ね上がって見えた瞬間、直撃です。

車間距離や走行速度、車の位置関係や積荷の高さなどが、
たまたまちょうど悪い方へ重なったのでしょう。

偶然にしてはあまりにも運が悪いとしか言いようがありません。
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