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メソポタミアの円筒印章と楔形文字の粘土板

2015-01-09 12:16:32 | 観察
メソポタミア文明、と言えば「チグリス・ユーフラテス川」でしょうか。
地理的には今のイラクに当りますが、かなり高度な文明が
あったと伝えられています。

その特徴を表すものの一つに円筒印章があります。
紀元前3500年頃の遺跡からも出土しており、封緘などに使われていました。

長さや太さも物によって違うようですし、材質もいろいろあるようです。
今回見せてもらったものは縦2.5cmほどの円柱です。(レプリカ)


青灰色の物は印影を写した粘土板。
封泥と呼ばれました。

今でいう封蝋(ふうろう)に近いと思われます。
封蝋とは封筒や文書、ビンなどの封に蝋の塊を置き、その上から
印璽(いんじ、判子のようなもの、スタンプ)を押して、
封をしたものが誰かを明示するとともに、未開封の証とするもの。

円筒印章で使うのは蝋でなく粘土板。
粘土板で綴じ紐の結び目などに「封」をし、柔らかいうちに
円筒印章を転がすようにして押し模様を転写します。

粘土板は乾けば固くなり、壊さずにははがせないので
未開封の証拠となります。

印章の図柄はそれぞれに異なり、封緘した者を特定します。

時計と一緒に撮ってサイズを示そうと思ったんですが、でかい時計なので
小さく見えてしまいました。

真ん中に穴が見えます。

この穴に棒を差し込んで転がす、のではなく、
この穴は紐を通して首から下げたりしていたようです。

判子を持ち歩いているようなもんですかね。

ついでに粘土板に刻まれた楔形文字の実物大のレプリカ。


ハンムラビ法典の刻まれた石柱が有名ですが、
日常的な記録や契約文書などに使われたのは粘土板。
写真の物は6cm角くらいです。

一文字一文字はかなり小さい。
かなり複雑で、誰にでも読み書きできるものではなかったようです。

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