腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



先週の火曜日(6月23日)、大丸神戸店で高級腕時計60点(約4000万円)が盗難に遭う事件がありました。

8階の壁に人が通れるほどの穴が開けられていて、そこから進入したらしい。
8階って...

ルパンの仕業か?

それにしてもROLEXしか盗らなかったそうな。
大丸ならROLEXよりも高級腕時計が多数展示されていたと思うが、何故かROLEXだけ?
犯人は時計が好きで盗ったというより、お金が目当てだったようです。

ズバリ!
ROLEXは換金率が良い。
付属品(専用BOX、保証書など)が無くてもそれなりの金額で買い取ってくれる。

どういうルートで捌かれるのか詳しくは知らないが、素人考えではまず質屋、そしてネットオークションなど。

しかし犯人さん、時計には一つ一つ固有番号(製造番号)ってのがあるんです。
大手百貨店の高級腕時計コーナーなら出入り帳が必ずあるはず。
何日に○○○○○○の固有番号のデイトジャスト入荷、何日に販売。
と必ず帳面(今はPCか)に記する。
国際保証書も売り場に残っているはずですから、そこからでもチェックできるでしょう。

ヘタに質屋さんへ持ち込むと、一発で足が付きますよ。
質屋さんのネットワークを甘く見てはいけない。
オークションサイトも警察当局の目が厳しいので、難しいのではないかと思うが...

ま、店主がどうやって換金するか心配することないのですが。

まさか60本のROLEXを自宅のリビングに並べてニヤニヤする目的で盗んだのではあるまい。

一日も早い犯人逮捕を望みます。


では、修理品のご紹介。
こちら↓
 タグ・ホイヤー S/elシリーズ クロノグラフ Ref.S39306 クォーツ

F様所有。
分解掃除、回路交換、電池交換、パッキン交換、防水検査を行いました。

ホイヤーと言えばこのS/elシリーズ。
スポーツ・エレガントの略で“セル”と呼びます。

このS/elのブレス駒は長年使用しているとバラバラに外れやすくなる構造ですので、F様もお気をつけ下さい。


オークションなどでは、身元のはっきりしない品物には手を出さないで欲しいと願う腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
折角買った高級腕時計が盗難品だったら嫌じゃないですか。

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