2年生の土器作りが終わった。
テラコッタ風粘土という、乾くと素焼き風の色と硬さで仕上がる粘土を使っての土器作り。
土器(入れ物)またはランプシェードを作ったのだが、同じ850gの粘土から、個性溢れる作品が次々と生まれた。
先週は鑑賞会をやった。
鑑賞カードに?自分の作品の自己PR
?自分の作品の客観的な感想
?お友達の作品のいいところを見つけよう
を書かせたが、コメントのほうもなかなか面白かった。
この課題のポイントは、
・土器作りの基本(板作り・ひも作り・どべのつかい方)を生かした制作ができる
・縄文土器や弥生土器の美しさや工夫を参考に創意工夫を凝らした土器を作ることができる
・光の演出を考えたランプシェードを作る。
と言うことだったが、一番大切なのは、同じ『生みの苦しみ』を味わったもの同士だからこそ分かる苦労や工夫を、お互いに認め合うことにある。
初めての制作だからこそ、分からないところがあったり、できないことがあったり、まして、下書きどおりなんてできっこない。
鑑賞カードにほぼ全員が書いていたのは、
「他人の作品のいいところを見つけることができた。」
「自分が気づかなかった工夫があり、とても参考になった」
「今度は、失敗したところに気をつけて、本格的な土器を作ってみたい」
などなど・・・。
『縄文土器・弥生土器』は、歴史の教科書に見開きで出てくるが、さらっと説明して終わりで、記憶の片隅に残るかどうか・・・。
ところが、自分で作ってみて初めて、『縄文』の意味を知る。
去年の1年生は、ちょうど1学期のテスト前に取り組み、縄文・弥生土器のところは、漢字も全員書けて、全員正解だったそうだ。
去年の生徒が、年度の最後に書いてくれた感想には、
「自分でも制作してみてから、ほかの人の作品(生徒の作品も、有名な人の作品も)を見るときの視点が変わってきた。どんな作り方をしているのか興味がわき、自分もやってみたいと思うようになった。」
そして、アンケートの「もう一度やってみたい課題」の上位に必ず『土器作り』が入ってくる。
講師の私が教えられる期間は1年間。
そして、私が教えられるのは、『美術の面白さ』。
私は『美術の水先案内人』。
興味や意欲がわいてきたら、後は自分から『門』をたたく。
そこから先は、自分の足で前進していく。
『土器』の門から、陶芸の世界へ・・・。
『デザインの技法』の門から、デザインの世界へ・・・。
『頭部塑像』の門から、彫刻・塑像の世界へ・・・。
『ドライポイント』の門から、版画の世界へ・・・。
『ポップアートカード』の門から、ペーパークラフト・絵本の世界へ・・・。
『ゾートロープ』の門から、アニメーションの世界へ・・・。
『篆刻・水墨画』の門から、印章・彫刻、水墨画、日本画の世界へ・・・。
『BOX ART』から、立体デザイン、舞台デザインの世界へ・・・。
『CDジャケットデザイン』からビジュアルデザインの世界へ・・・。
『マーブリング・板締め』から、染色の世界へ・・・。
『ユニバーサルデザイン』から、人に優しい、地球に優しいものづくりの世界へ・・・。
やはり、年度最後のアンケートから
「美術は、絵の具と筆で絵を描く授業というイメージが強かったが、いろんなやり方で自分を表現することができることがわかった」
「上手に描けなくても、上手く作れなくても、いろんな作品のよさを見つけたり、生活に取り入れていくセンスを磨くことも美術なんだと知った」
2ヵ月半、皆は着実に力を付けている。
夏休み以降、1学期にまいた種がすくすくと伸びて、秋にはいい作品が生まれて、冬には記念に残る作品が作れ、来年に繋がる制作ができるように頑張ろう。
小学校の図工専科の講師を引き受けるにあたって心がけたことは、『図工嫌いを作らない』。
中学生になり、『図工』から『美術』になって、苦手意識や受験に関係ないからと技能教科軽視の傾向にある生徒たちに、どう向き合っていくか・・・。
そんな時、生徒たちの土器作りのときの顔を思い出すようにしている。
皆とてもいい顔で制作している。
出来上がったときの満足感、達成感のコメントや、お友達の作品に向けられる暖かいメッセージには読んでいて本当に癒される。
お手本通りではない1人1人違う作品を評価するのは、難しいし時間がかかる。
でも、わたしの元気の素であり、指導意欲を高め、創作意欲を刺激する『カンフル剤』でもある。
1年生は2学期に土器作りに取り組む。
2年生の作品を参考に、それを上回る作品が生まれることをひそかに期待している。
テラコッタ風粘土という、乾くと素焼き風の色と硬さで仕上がる粘土を使っての土器作り。
土器(入れ物)またはランプシェードを作ったのだが、同じ850gの粘土から、個性溢れる作品が次々と生まれた。
先週は鑑賞会をやった。
鑑賞カードに?自分の作品の自己PR
?自分の作品の客観的な感想
?お友達の作品のいいところを見つけよう
を書かせたが、コメントのほうもなかなか面白かった。
この課題のポイントは、
・土器作りの基本(板作り・ひも作り・どべのつかい方)を生かした制作ができる
・縄文土器や弥生土器の美しさや工夫を参考に創意工夫を凝らした土器を作ることができる
・光の演出を考えたランプシェードを作る。
と言うことだったが、一番大切なのは、同じ『生みの苦しみ』を味わったもの同士だからこそ分かる苦労や工夫を、お互いに認め合うことにある。
初めての制作だからこそ、分からないところがあったり、できないことがあったり、まして、下書きどおりなんてできっこない。
鑑賞カードにほぼ全員が書いていたのは、
「他人の作品のいいところを見つけることができた。」
「自分が気づかなかった工夫があり、とても参考になった」
「今度は、失敗したところに気をつけて、本格的な土器を作ってみたい」
などなど・・・。
『縄文土器・弥生土器』は、歴史の教科書に見開きで出てくるが、さらっと説明して終わりで、記憶の片隅に残るかどうか・・・。
ところが、自分で作ってみて初めて、『縄文』の意味を知る。
去年の1年生は、ちょうど1学期のテスト前に取り組み、縄文・弥生土器のところは、漢字も全員書けて、全員正解だったそうだ。
去年の生徒が、年度の最後に書いてくれた感想には、
「自分でも制作してみてから、ほかの人の作品(生徒の作品も、有名な人の作品も)を見るときの視点が変わってきた。どんな作り方をしているのか興味がわき、自分もやってみたいと思うようになった。」
そして、アンケートの「もう一度やってみたい課題」の上位に必ず『土器作り』が入ってくる。
講師の私が教えられる期間は1年間。
そして、私が教えられるのは、『美術の面白さ』。
私は『美術の水先案内人』。
興味や意欲がわいてきたら、後は自分から『門』をたたく。
そこから先は、自分の足で前進していく。
『土器』の門から、陶芸の世界へ・・・。
『デザインの技法』の門から、デザインの世界へ・・・。
『頭部塑像』の門から、彫刻・塑像の世界へ・・・。
『ドライポイント』の門から、版画の世界へ・・・。
『ポップアートカード』の門から、ペーパークラフト・絵本の世界へ・・・。
『ゾートロープ』の門から、アニメーションの世界へ・・・。
『篆刻・水墨画』の門から、印章・彫刻、水墨画、日本画の世界へ・・・。
『BOX ART』から、立体デザイン、舞台デザインの世界へ・・・。
『CDジャケットデザイン』からビジュアルデザインの世界へ・・・。
『マーブリング・板締め』から、染色の世界へ・・・。
『ユニバーサルデザイン』から、人に優しい、地球に優しいものづくりの世界へ・・・。
やはり、年度最後のアンケートから
「美術は、絵の具と筆で絵を描く授業というイメージが強かったが、いろんなやり方で自分を表現することができることがわかった」
「上手に描けなくても、上手く作れなくても、いろんな作品のよさを見つけたり、生活に取り入れていくセンスを磨くことも美術なんだと知った」
2ヵ月半、皆は着実に力を付けている。
夏休み以降、1学期にまいた種がすくすくと伸びて、秋にはいい作品が生まれて、冬には記念に残る作品が作れ、来年に繋がる制作ができるように頑張ろう。
小学校の図工専科の講師を引き受けるにあたって心がけたことは、『図工嫌いを作らない』。
中学生になり、『図工』から『美術』になって、苦手意識や受験に関係ないからと技能教科軽視の傾向にある生徒たちに、どう向き合っていくか・・・。
そんな時、生徒たちの土器作りのときの顔を思い出すようにしている。
皆とてもいい顔で制作している。
出来上がったときの満足感、達成感のコメントや、お友達の作品に向けられる暖かいメッセージには読んでいて本当に癒される。
お手本通りではない1人1人違う作品を評価するのは、難しいし時間がかかる。
でも、わたしの元気の素であり、指導意欲を高め、創作意欲を刺激する『カンフル剤』でもある。
1年生は2学期に土器作りに取り組む。
2年生の作品を参考に、それを上回る作品が生まれることをひそかに期待している。