劇団新感線の『シレンとラギ』を青山劇場で観賞。藤原竜也クンと永作博美さんのW主演のいのうえ歌舞伎です。
20年前にシレンが毒殺したはずの敵国国王ゴダイが仮眠から目覚めたとの情報を受け、再び国王暗殺に向かうシレン。シレンに暗殺命令を出したキョウゴクの息子ラギがお供で敵国に乗りこむ。シレンに再会したことでかつてのカリスマ性を取り戻していくゴダイ、誰にも言えない欲望を胸に抱えるキョウゴク、しだいに惹かれあうシレンとラギ、果たして国と人々が向かう先は??・・・と、いうような話でした。
藤原竜也クン出演ということもあって、衣装や場面によっては映画「デスノート」や「身毒丸」が私の頭をよぎっていったのだけど、よぎるどころか頭に居座ってしまったのが白装束の集団の歌とダンス。白装束の歌とダンスが止んだ瞬間、藤原竜也クンの代わりに山口祐一郎サマが登場して「エリザベート」の「闇が広がる」のイントロが流れ出すんじゃないかと思っちゃった。これは私だけでなく、隣に座っていた友人Jも思ったそうな。
藤原竜也クンが楽しみだった今回の公演だけど、1番素敵だったのはゴダイを演じた高橋克実さんでした。声がステキで存在感があり、カリスマ性がある国王ゴダイにピッタリ。独裁者なんだけど、ただの悪役で終わらず魅力ある人物になったのは克実さんの力です。
もちろん藤原竜也クンもカッコ良かったです。お顔が小さくてねぇ・・・ビックリしました。紙吹雪や新感線の演出が映えてました。今回はクールな役だったけど、弾けた竜也クンも見てみたいです。
いのうえ歌舞伎を見ると、自分自身に「ズン」と落ちてくるようなメッセージを感じることができます。今回は、「どんな自分も受け入れて生きる理由を自分で見つける」ってことかな。笑いの中に、生への力強さを感じた作品でした。