田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモ物語~あぶり②

2019-09-23 16:32:07 | よもやま話・料理編
デパ地下のハモの炙りを見て、首をひねったヒゲ。
湯引きして牡丹ハモにした身にバーナーして、その焦げ目が黒の切り胡麻にも見える景色。
美的感覚からでもアウトですが、先ずは頂いてみましょう。
すると、黒ゴマの部分がゴワゴワとする。
フワーッとしてるハズの牡丹ハモが、二度目の火入れで表面が固まっている。

最近のなんちゃって割烹は、バーナーすれば創作料理になるという風潮。
イージー過ぎないかい!?
似たようなメニューで、平目の炙りなる創作料理(?)に出会った。
皮付きの平目の皮を炙ってあるのだが、これって何の効用があるのか?
平目の皮が、そんなに美味しいのか?

或る寿司屋での海鮮グラタンも、バーナー処理してありました。
食し始めて瞬くうちに、冷たくなりました。
容器が焼いてないから、冷えるのが早い。 (苦笑)
「フウフウ」言いながら食べるのが、グラタンという料理法ではなかったのか?
そもそも、バーナーの炙り焼きの “ 焦げ目 ” と、グリル・オーブンの
黄金色の “ 焼き目 ” とを、同じモノと勘違いしているのが悲しい。

さらに気に入らないのが、皮を剥いた〆サバの炙りです。
これは、バーナー焼きのどんな効用があるのか?
出来たての〆サバの血合いや皮目は、独特の官能的な色気があります。
世紀末オーストリアのクリムト的な美感が、ヒゲの酒を進める。
それをわざわざバーナー使っての、お岩さん焼き。
何の意味があるのだろうか。
  

そんな或る日、思いがけなくハモの炙りと遭遇する機会がありました。
BS民放の、太田和彦さんの番組。
             
大阪の銘酒居酒屋のメニューが紹介された。
骨切りが済んで、ひと口サイズにしたハモ。
パイレッシュに、皮目を上にして並べられます。
そしてバーナーして、皮に焼き目を付けます。
その後、低温湯引きするのです。
アッ! なるほどね。 感心しました。
ヒゲ達が行なった、ハモの焼き霜一枚落としの手法と似てますが、
このTVのやり方の方が、はるかに簡単です。

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2 コメント

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1度 一度 (batten)
2019-09-24 17:50:34
皮ひいた鯖を炙る・・・流石です。「良く勉強してはりますなぁ」と褒めてあげます。
バーナー焼のグラタン・・・炙りと焙りの違いが判る男にはなれません。

私が会員になってる関西のWEBページです。
若い頃にフランス料理にかぶれた菊乃井の村田さんがかたってます。
http://www.food-culture.jp/event/regular/160529_ondo/report05.html

私も低温料理・真空低温料理と行いますが、今は0.5℃単位で設定できる器械があるので楽です。

35年前のホテルでは情報・知識があっても器機が無い時代。
パックした食材を鍋にて加熱、温度計を手に持って番してました。
たまに覘く先輩が1~2℃違うだけでゲンコツですから必死の思いの調理法。

焼があまい焼きオニギリをバーナーで炙る浜松町の居酒屋にはビックリしましたが、
得意そうにバーナーを使うスタッフを複雑な思いで見てました。
返信する
したり顔 (ヒゲ)
2019-09-25 14:01:51
資料拝見しました。
昭和の年寄りには、数字が次々に眼に突き刺さります?笑。こりゃあ大変だ。

令和の時代、銘酒居酒屋の燗番ムスメは常に温度計を持ち歩くと。
どっこい令和の料理人も常に温度計を帯同しないと時代遅れかも?

いや、温度はマシーンが管理するのでしたネ。
温度をしくじったマシーンには、ゲンコツを喰らわせると直ります。昭和のテレビみたいに、汗。

ところで、バーナーを使う時の料理人。どうしてあんなにも得意気な顔つきになるのでしょうか?
まるで所信表明時のしたり顔ABを見るみたいです。
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