田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

熊本グルメ〜シャク②

2024-01-08 21:57:27 | ヒゲの名代となって
  帰省していた子供達も帰り、お一人様仕様に戻った我が家。
  今日アップするブログは、ほぼ完成されていたものと思われます。
  写真は、牛深水産さんからお借りしました。
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保存も兼ねた珍味を考えた料理人。
思いついたのが、韓国料理での渡り蟹の調味料漬けですね。
活きた大ぶりのシャクを、しょうゆ漬け(プラス鷹の爪)にする。
数日後、皿に提供された姿のままの尺は、真っ黒でした。
コレをちぎって喰らえという訳ですが ・・・ ?
とても、熊本県外の客は手を出せません。
地元の好事家でもためらう姿。
普及しませんでした。
写真の姿から想像してみて下さい。 ⤵
     

次のアプローチは、塩漬けです。
塩辛の手法で、鷹の爪と塩で漬ける。
数日後、殻の硬い箇所は切り落とし、ジューサー・ミキサーに掛けます。
ガラス容器に移して、毎日かき混ぜます。
すると数日後、尺の一番上部の表面に、黒〜い幕が張ります。
熟成の食べ頃のシグナルです。
恐る恐る舐めてみると、なんとも言えない官能的な味わいと、
尺の殻のザラ感が素晴らしい。
このダブル効果が、球磨焼酎を煽るのです!
こうして、熊本グルメの、【シャクミソ】が誕生したのでした。
       
そんな凄い名物料理が、或るちょっとしたことで、衰退することに。
熊本市の魚屋が、工夫を凝らしたのです。
尺の殻を全部剥いて、上身だけを料理店に納めることを思いついた。
料理人が、その身に塩を振ってしばらく後、豆板醤とすり合わせると、
簡単にシャクミソの出来上がり。
しかも、生ウニと見まがうような黄色。
       
風味も上品で良く、県外客にも受けが良い。
魚屋にとっても、手は掛かるが、たっぷりの量の尺が捌けるから悪くない。
ウィンウィンの関係でしょう。

ところが、好事魔多し!?
諫早ギロチンが落とされ、尺が高騰した。
もう、高価過ぎて尺のむき身なんて出来なくなった。
元に戻すにも、もう殻ごとのシャクミソを作れる人材が少なくなった。
世の中、難しいモノですね! 

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