その後 もう一度冬の上高地を訪ねた。その時は 村営ホテルの小屋には泊めてもらえなくなっていて、「氷壁の宿 徳澤園」の冬季小屋で泊めてもらった。ここは食事も寝具も提供されなかったので 自炊道具 食品 寝袋などを大きなザックに詰めて、氷原となっていた梓川の上を歩いて上流に向かった。 夕暮れて 川原から徳澤の位置も確認できず 携帯電話も通じず やっとのことでたどり着いたのは すっかり日暮れていて 暗闇の中にポツンと明かりが見えた時は本当にうれしく、ほっとしたものだ。 小屋ではストーブがあかあかと燃え その上に大きなやかんが載っていた。梓川は凍り、取水が出来ないので 雪を水に変えているのだ。その水をもらって 簡単な夕食を作った。 無謀さはそのころから今も変わらない。翌日は好天気で 横尾まで足を延ばした。 前夜はこの雪原が 動物たちの運動場になっていたようで、いろんな足跡が交錯していた。
2002.1.13 横尾にて
赤い化粧柳が春を待つ
眠る横尾山荘
雪原を走り回るアニマルサイン
梓川のほとりで
大正池から見る穂高岳