数日前の試飲会に出品されていた、このイタリアワインは2005年を購入するつもりで準備をしていました。カンパーニア州とバジリカータ州の05年は特別にいい年だったようで、気にいった銘柄があればリストに加えようと思っていたのですが。このワインはヴィンテージ変更がされないまま、2007年がリリースされることになりました。
アリアニコのワインはタンニンが固く、長いエイジングを必要とするワインが多い中で、比較的早くから抜栓することが出来るワインだと思います。しかし以前の“ドン アンセルモ”は、歯が立たないほど堅かったような記憶があったので意外でした。
リストのコメントはこのように書くつもりです。「アリアニコ100%をスラヴォニア産の2500Lの大樽(50%)とフレンチバリック(50%)で18ヶ月間の熟成をされます。タバコ、スパイス(カルダモン、コリアンダー)、ココア、桑の実のしなやかで端正な香りは、あほれるほどに豊かです。輪郭のくっきりしたメリハリのある酸と張りがあり厳格で豊かなタンニンに、スレンダーな果実味は立体的で、素朴に振る舞うも優雅で几帳面に構成された味わいがあり。スパイシーでフルーティーなアフターテイストに身震いを誘うような長い余韻が続きます。」
もう一本は、ジュゼッペ ガッバス社カンノナウ ディ サルデーニャ “ドゥーレ”に押し出された、以前のカンノナウです。ヴィンテージは2001年だったので、ピークはとっくに過ぎていると思っていたのですが。そのままの状態で疲れた様子もなく、さすがに円熟しているとは言い難いが。充分に美味しさを堪能することが出来ました。しかし、カンノナウの目印である松脂のような香りを探し当てることが出来ませんでした。