イタリアでは2003年は猛暑の年でしたが、このような年こそ造り手の真価が問われます。一般的には果実味が強く、酸の乏しい年といわれていますが。ポリツィアーノ社のヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ2003はなかなか如何して、果実味だけが目立つワインではありません。骨格のしっかりした酸と優雅で滑らかなタンニン、味わいのバランスも良く。リリースされた当初はあいまいであったスパイシーな香りがジュニパーベリー、シナモンの香りであるとはっきり解るようになっています。そして、抜栓してから40分ほど経過してから酸に変化が現れ始めます。柔らかな温かさが燈るような表現しがたい、優しい温もりのある酸になり。それに引きずられようにタンニンにも、滑らかさにくっきりした輪郭が現れてきました。味わいも複雑さが増し、酔いも手伝って、いい塩梅に夢心地に。猛暑の年であっても、モンテプルチアーノの志向をしっかり見据えた造りは、お見事としか言えないと思いました。
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