まず最初に5ページに渡って登場人物の一覧が載っているの驚かされる。
本文に新しい人物が登場するとその都度見るようにしていたけど、結構詳しく書いてあったりするのでその人がその後どうなるのか分かってしまう。
まさに津波の場面で初登場した人物が、「津波で死亡」なんて書かれているとこんなモブキャストまで・・と思ってしまう。
ちょっと書き過ぎじゃないのかな。
2025年に遠州灘を震源とする大地震が発生、その後大津波が太平洋岸の各地を襲うところから物語が始まる。
地震の発生メカニズムはそれらしく書かれているけれど、図が無いと上手く理解できない。
折角色々調べてリアリティが有るように書いたのだろうにちょっともったいない。
それにしても津波の描写は凄惨を極める。
「日本沈没」を連想してしまった。
迫力満点の展開だけど、細かすぎるところも。
ある程度の裏付けは有るのかもしれないけれど、どうせ創作したデータなんだから細かい地名と災害の様子をいちいちあげなくても・・・。
災害からの復興にストーリが進むと、とたんにリアリティが無くなってしまう。
作者の理想なんだろうね。
みんなが賛同して、すべてが順調に進んだように書いてあるけど、そんなに簡単に行くかどうか。。
新幹線はともかく、地下鉄をリニアにする意味も説明が無くて(最後の方に効率が良いってちょっとだけ触れたけど)最後まで理解できないまま。
ここでもやたらに細かいデータが登場する。
登場人物一覧の説明で想像ついていたけど、最後はもうオカルトの世界になって行く。
前半が良かっただけに、後半の展開にはちょっとがっかり。。
ところで「植物は、夜間には炭酸ガスを吸収し、酸素を放出する」って記述が有るけど、それって日中の光合成のことで、夜間は呼吸だけになるから逆じゃなかったっけ?
幻冬舎メディアコンサルティング