toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「ピアニストだって冒険する」 中村紘子

2019年09月16日 | 読書日記
團伊玖磨の「パイプの煙」をはじめ、岩城宏之、佐渡裕、山本直純、仲道郁代、山下洋輔、坂田明、中村誠一など、クラシックやジャズの一流演奏家(指揮者も含む)には、エッセイの才能もある人が少なくない。
中村紘子の本ははじめて読んだけれど(雑誌などに載ったものは読んだこと有りますが・・)、彼女もまた素晴らしいエッセイストでありました。
文章も上手いし、内容も面白いし、そして何より主張がはっきりしていて皮肉も効いている。

音楽の世界の話が多いので、音楽が好きな人はもちろんだけど、あまり興味の無い人でも楽しく読めると思う。
事実だから仕方ないけど、ご自身のことに触れられる話は自慢話みたいになってしまいそうなところを、そのようなイヤラシサは全く感じさせない書き方は流石。。
日本のクラシック界の生証人みたいな人だから、そのあたりの変化の話が一番興味深く感じた。

願わくばそれぞれの作品の発表された日付を入れて欲しかった。

普段はジャズばかりで、クラシックはあまり聴かないけど、久しぶりに彼女のモーツァルトのCDをかけてみた。
彼女の演奏を生で聞きたかった。。





新潮文庫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする