今年の乱歩賞受賞作ということだけど、私にはピンと来なかった。
巻末の選考委員の選評でも賛否両論で、手放しで褒めている人は少ないし期待外れと言っている人もいる。
まずただでさえ分かりにくい内容なのに、途中まで伊佐を主人公にした細切れの話の間に、それより数年前の鑑を主人公にした話がやはり細切れに挟まっていて、読みにくくて仕方ない。
そして主人公たちの行動原理も全く納得できないので、物語に入り込むこともできなかった。
最初の描写では大門が橋の手前となっているのに、表見返しのイラストやその後の描写とでは橋を渡った島の入り口となっていて場所が違っている。
2024.10.21
講談社