toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「小説の小説」 似鳥鶏

2024年01月06日 | 読書日記
実験的な小説が4編。メタフィクションと言うらしい。

「立体的な藪」
やりたいことは良く輪kるけれど、やり過ぎ。
ここまでやらなくても十分伝わってきます。

「文化が違う」
打って変わってまともな小説。
転生した異世界での文化の違いを面白がると言うテーマ。
この設定だと、元の世界に戻った時に死んじゃうんじゃないかな。。

「無小説」
昔、中村誠一が古典落語を適当につなぎ合わせてそれらしく一席やるという芸をやっていたけれど、その小説版?
様々な小説から抜粋した文章をそれらしくつなぎ合わせたという作品。
最後にちゃんと落とし前を付けているところがミソ。

「曰本最後の小説」
新法が成立し表現の自由が脅かされる時代の小説家と編集者の物語。
「立体的な藪」と同じく冗長すぎる。
もっと短く纏めて欲しかった。

と言うことで、本当に実験的だなと思ったのは、「立体的な藪」と「無小説」の2編。
残りの2編は清水義範が普通に書きそう。





2022.9.2
KADOKAWA

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