岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

報告「天童大人プロデュース:「詩人の聲」参戦14

2014年11月28日 23時59分59秒 | 岩田亨の作品紹介
「天童大人プロデュース 詩人の聲・岩田亨公演」(14回目)

 於)NPO法人東京自由大学

11月17日
「(語り)本日は御来場いただきありがとうございます。新聞には発表した、5首の連作を元に長歌を作りました。これを聲に載せたいと思います。・・・(これは失敗だった。自分のリズムになっていない。読んでみると、何とも陳腐だ。そこで読むのは中断した。)・・・第一歌集『夜の林檎』から、90首を厳選しました。」

 「ナルシス」

・ナルシスの末裔という推薦を活ける器にガラスを選ぶ

 「青き水藻」

・湧き出ずる秋の泉の輝くは青き水藻にの揺れいるかたち


「神の手」

・神の手に日々鳴らされる心地してわが平安をことさら憎む


「夜の林檎」

・一人居の部屋に帰りてあてどなく夜の林檎を音たてて食む


「朝の交差路」

・蜘蛛の子が集まるごとく一瞬に人歩み来る朝の交差路

「石のオブジェ」

・風おもき心地す夜の公園に石のオブジェはに鈍く光りて

「砂丘の砂」

・砂丘(すなおか)のくぼみの砂を掘りゆきて指先湿る海近ければ

「虹の断片」

・風起こり滝の飛沫が動くとき現れ出ずる虹の断片

 (これらは「詩人の聲」で、聲に出し、駄作、失敗作を排除して、残った作品である。聲に出すと、それが分かるので、作品の選択に役立つとともに、怖くもある。)


 そのあと、第三歌集以降の作品を、聲に載せた。第四歌集に収録する作品を選ぶ積りだ。



 だが、この公演のあと大きな転機がやってきた。短歌を始めたばかりの頃の作品を、見ていたら、作ったまま放置していた、30首、50首の連作が見つかった。表現は未熟だが、発想に見るべきものがある。これをモチーフとして、新作を作ることにした。今日で160首は、作っただろうか。
 次回の公演(12月4日・自由が丘・キャシュキャシュダール)では、この新作を一気に読もうと思う。




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