岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座α」24号 相聞10首(5)

2021年04月08日 04時09分43秒 | 岩田亨の作品紹介
 相聞10首(抄)

・あたたかき秋の日差しが降りたりき二人で祭りを見たりしかの日。

  二人で祭りを見に行った。静香の案内だった。秋の温かい日が差していたのが印象的だった。

・離婚せし相手のことを語り合い互いの生き方確かめたりき。

 離婚には様々な要因がある。それを互いに話しながら、それぞれが、どう生きて来たのか確かめた。結婚、離婚。生き方の問題だ。

・人生をやり直すのは何歳になってもできる、そうだ、そうだろう。
  
 解説は無用だろう。

・議事堂の前の反戦集会で「私を見つけて」とメール受けにき

 安保法制に反対する国会前の集会だった。静香が来るという連絡はあったが、国会前は数万の群衆。「00から来た00さんはいますか」と僕は声をかけながら、国会図書館前を歩いた。


・今宵また地酒を飲みて過ごし居りやや辛口の越後の酒を。
 
 一連の物語は終わった。静かに酒を呑むのである。

 これで一連の相聞は終結した。だが相聞とは恋の歌とは限らない。身近な親族・友人・親兄弟への「愛しみ」の感情を作品化すれば、それが相聞である。

 人間への「愛しみ」。これを大切にして創作活動をしていきたい。






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