霧が丘短歌会5月講座。 5月27日
於)霧が丘グリーンタウン第一住宅集会所
この短歌会は初めて20年になろうか。僕が「星座」「星座α」の選者になる前から勉強会として始まった。僕が選者になったことで、知らず知らず僕が講師となった。話の基準は定まっている。「星座」「星座α」の活動を通じて尾崎左永子主筆から教わったことをより多くの人に伝えることだ。
この短歌会の会員の作品の特徴が最近明確になってきた。抒情詩としての着眼点が明確になって来たのだ。感想文的なものは一つもない。
叙景歌、心理詠、生活詠。さまざまだが抒情の中心が曖昧な作品は一つもない。
当然課題はある。少々大袈裟に言えば、課題の無い歌人はいないだろう。その課題を列挙してみる。
「助動詞の過去と完了の使いわけ」「語感」「漢語の是非(ケースバイケース)」
「下の句の表現の工夫」「言葉一つの選択が作品の良しあしを決める」
「第三者になって作品を読んでみる」「漢語にするか和語にするか」「日常語を避ける」
「一語で作品は生きたり死んだりする」「抒情の中心を外さないようにする」
「意味がとりやすいように語句の選択、表記の工夫をする」「耳で聞いてわかるか」
「表現が平凡になってはいないか」。
三年前だったろうか。尾崎主筆と食事をした。その時に呼ばれたのは4人だった。
そこで聞いた言葉。
「あなたたちのような弟子がいて本当に幸せ」。尾崎主筆から弟子と言われたのは、後にも先にもこの一回だけ。だがそれが心の支えになっている。
そんな話を初めて披露した。