「霧が丘短歌会」2015年4月20日 於)ミモザ霧が丘あかしあ
この短歌会では、先月から出詠歌を一人2首とした。時間の都合もあるが、作品を手直しするより、作歌に当たって必要なことを伝える方が重要だと思ったからだ。僕が直すのは容易い。だがそれを続けては、会員の独自性が育たない。
会員が10人いれば10人の資質がある。それを伸ばしてゆけば、それが作品の個性となる。景の大きい叙景歌を得意とする会員。身巡りの些細なことに感動する会員もいる。この会の会員のいいところは、表現したい抒情が明確なことだ。
表現方法には工夫の余地がある。古典文法も学ぶ必要がある。語感を研ぎ澄ますのも必要だ。だがこういうことは、あとでどうにでもなる。何を表現するのか、表現したいのか。それが肝心だ。
作品の主題の問題だが、主題が鮮明なら言葉遊びのような無内容な作品は出詠されない。最も重要なのは、作歌を継続すことだ。その辺りのことを理解した会員が、「星座」「星座α」に入会した。こういう同人誌に入会すると、定期的に一定の数の作品を、出詠することとなる。こういう変化が起こってきたのは、よい兆候だろう。
今回は「星座」の選評欄をテキストとして使用した。また尾崎主筆の『佐藤佐太郎秀歌私見』の書評も配布した。ツイッター的短歌が多いなか、会員が内容のある作品を、創作しているのは、先行きが明るい。
短歌修練4原則を確認した。
1、短歌を多く詠む 2、短歌を多く読む 3、歌集を読む 4、詩集を読む
また新聞歌壇が参考にならないことも再度確認した。題詠をしないのかという質問があったので、「一人題詠」を、修練のために奨めておいた。
毎回使っていた会場が使用できない。時間的制約があるので以前の会場が使用できるようになってから、懇親会や、吟行の予定も組めるだろう。
引き続き、会員を募集する。連絡先:045-922-5542(岩田自宅)