海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

日々、気づいた事、エクステリアウッドのテクニックを書き綴ります。やりたい時、書きたい時だけ、疲れるので笑笑

松澤氏の講演 屋外でも木材の使用

2008年09月07日 21時43分54秒 | 建築関連
松澤氏の講演の中で床は、ひのきの24mm、濡れ縁は90mmとありました。

早速、講演終了後、質問をしてみました。

「屋内と床と濡れ縁の床がずいぶん違いますが、屋外で木材を使用する工夫は?」

「腐れば、取り替えればいいんですよ」

「そうですよね。永遠にメンテナンスフリーはないですよね」

そのために、取替えが簡単に行える工夫をしているのです。

軒の垂木なども腐ったら切って後ろから押し出す方法をとっています。

どうも、日本人は、基本を忘れてしまうみたいです。

熊本城築城400年の宮大工 松永氏の講演会

2008年09月07日 08時01分15秒 | 木材
熊本城は、復元を目指している。
1.戌亥櫓(いぬいやぐら)<平成15年8月完成>
2.元太鼓櫓(もとたいこやぐら)<平成15年12月完成>
3.未申櫓(ひつじさるやぐら)<平成15年8月完成>
4.南大手門(みなみおおてもん)<平成14年10月完成>
5.飯田丸五階櫓(いいだまるごかいやぐら)<平成17年2月完成>
8.本丸御殿大広間(ほんまるごてんおおひろま)<平成19年度完成>
これらの工事に携わった棟梁 松永孝一氏の話だった。

今回の講演会は、とても興味のある話だったので楽しみにしていた。

松永氏は、温和でとても丁寧に話をしてくれ、わかりやすかった。

印象は、自分の境域をしっかり築いている方だなあ。でした。

子供達に自分の仕事を紹介しているという話はとても興味があったので、講演会終了後、松永氏に直接聞いてみた。

「子供達にどんなことをしているのですか」

「鉛筆削りです」

「それは面白い」

「何も条件を出さずに鉛筆を削る道具を持ってきなさいと言うんです」

「今の子供達は、鉛筆を削ったことのがない子もいますね」

「どんな道具でも良いんです」

「危なっかしいんでは・・・」

「そう、カッターナイフの刃を親指に当てて削る子もいます」

「指が切れますよ」

「いろんな道具を持ってきます。鉛筆削り機、肥後の守、カッターナイフ、回す鉛筆削り、などです。何でも良いんです。でも、どんな道具でもはじめは、カッターナイフのようなもので、それが、回す鉛筆削り、手動式の鉛筆削り、電動鉛筆削りとなっていても、それが、大工の道具に当てはめられるんです」

「子供達に道具の歴史を理解してもらうことですね」

「どんなに変なことをやっていてもあまり怒らないんです」

「どんなことをしますか」

「芯だけを残して削ったり、鉛筆を削ることを知らないんです。でも、削れるようになりますよ。横でうまく削る人の真似するだけで・・・」

「子供達に熊本城は熊本の地元の人間だけで作ったと誇りに思ってほしいんです」

ものづくりの人が、教育の現場に入るとこんなことが見えてくるんですね。

教育って別に先生だけが汗をかくのではなく、子供達に何かを伝えたいと思う大人がしっかり伝える必要があると感じました。





フリーペーパーの行く末

2008年09月05日 23時18分15秒 | ビジネス
日本中でフリーペーパー誌が、あいつで創刊になっている。まあ、長続きはしないだろう。

日本の出版業界の雑誌は、消滅するだろうと予測される。

淘汰の時代ではなく、絶滅の時代に突入したのだ。

大手マスコミの友人達は、もうダメだろうと諦めている。

発行部数が極端に落ち込んでいるのだ。これは、新聞や雑誌だけではない。テレビもその影響が出てきている。

それは、インターネットと言う巨大でこの時点でも増殖し続けるメディア?なのだ。

はじめにフリーペーパーが、長続きはしないと書いたのは、その内容だ。広告ばかりで何の主張も意味も成さないものが増えているからだ。その町に徹したコミュニケーションツールの役目を持たなければ、なくなるのは時間の問題だ。

かつて、テレビの出現は、新聞の脅威だった。しかし、新聞は生き残り、各地元紙がある意味その一翼を担っている。

メディアは、広告収入源が減ると生き残れない仕組みではあるが、広告元を奪われると同じように生き残れない。竹の子のように生まれたフリーペーパーは、その淘汰に会うどころか、絶滅の危機にあるだろう。

さて、フリーペーパーの生き残り策だが、無料ではなく、有料でも欲しいというものでなければ、多分生きて行けないだろう。

読者にファンを作ることを前提で編集作業を行わなければ、無理だし、その反応が編集者のやる気とアイデアを生み出す原動力になる。

2点目は、フリーペーパーに社会性を持たせる必要がでてくる。毅然とした独自の倫理観が必要となるが、その地域で社会性が認められれば、自治体との連携もし易くなるだろう。

メディアとして未成熟なフリーペーパーを地域の活力源として生まれ変わることができれば、新しいメディアの誕生となる。

中国木材の進出3

2008年09月02日 20時53分46秒 | 木材
鳥居を作っています。日本でも唯一の高耐久性の木製鳥居です。

ある取材でなぜ鳥居なのですか?と聞かれた。

林業の人や木材を扱う人が、木材の行き先を知らない。日本の林業の衰退や木材の不振は、ここにあると思っています。

だから、木製の鳥居なのです。

ほとんどの方は???でしょう。

でも、木は、優しい。木は、自然だ。環境に良いなどと話をしても。林業は不振だ。森が荒れる、材価が上がらない。木材の自給率は、20%しかない。と訴えても、どうも、インパクトがない。

だから、鳥居なのです。

是か非かと言っても、根本的なことをきちんと説明できない人が多い業界です。肝心な理解を求めるために耳を傾けようとしている人にさえも自分の都合で話してしまう。

林業者が、木材業者が話をしていたことをそのまま極普通の人に熱烈に話してみました。

一蹴でした。    「わからない・・・」

そうなのです。 川上側の立場で、川下側の立場で幾ら一般の人に話をしても、普通の目線は、きっちり、それぞれの立場の人が隠しているモノを見逃さないのです。それがなんなのか分からないのに、本能で見抜くのでしょうか。

自分たちが困るから、自分たちが困っているからと言うことで一般の人にジャッジを求めても「その手は桑名の焼きはまぐり」ちょっと古いか!

中国木材が是か非かではなく、きちんとした情報、偏りのない情報の提供が必要なのだと思う。

環境、安全、安心、コンプライアンスなど真の林業・木材業に必要なものだと思う。