Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

苦い水(マイチョコウミウシ)

2017-04-02 18:23:17 | ウミウシ

太陽サンサン、すばらしくすばらしい陽光が降りそそいだ本日のやんばるです。

表現がおかしくなるくらい気持ちのいい日差しでした…。

風はかなり冷たく、最高気温も19℃止まりでしたけど、それでも季節がワンステップ進んだように感じられたり。

水温も上がり始めてるように思えますし…。

風は北西。晴天。

■■

その昔、北米メキシコ中央部に栄えた国家であるアステカ帝国には、『神の食べ物』と呼ばれる豆があったのだそう。

やがて、その豆をすりつぶしたものに香辛料などを加えた飲み物が作られました。

それは苦くてとても飲みにくいものでしたが、元気になったり快活になったりするという薬効がありました。

そしてそれは、アステカ帝国の言葉であるナワトル語で『苦い水』と呼ばれました。

さらにその後、アステカを滅ぼしたスペイン人によって、『苦い水』はヨーロッパに持ち込まれ浸透していきました。

その過程で、香辛料の代わりに砂糖が入れられるようになり、嗜好品へと変わっていき、19世紀には固形へと姿も変えました。

現代、コンビニで手軽に買えるそれは、〈チョコレート〉と呼ばれています。

つまりチョコレートは、元々は飲み物だったようです。

それも薬、あるいはスタミナドリンク的なものだったようですね。

■■

さて…

〈ツヅレウミウシ科ツガルウミウシ属マイチョコウミウシ Paradoris sp. 17年2月27日 沖縄島安和〉

軍隊の配給品に必ず含まれていたり、登山の非常食として携帯されたりするチョコレート。

質量あたりの栄養が高いということが、その理由なのだそう。

さらに甘みや、含有しているテオブロミン(アルカロイドの1種)が、非常時の心身に安らぎをもたらすという意味もあるのだとか。

じゃあ、日常生活でストレスがたまったときにも、チョコレートがいいってことですね。

ちなみにこのテオブロミンという名前は、カカオの学名に由来していて、それは『神の食べ物』の意。

そう、最初に出てきた『神の食べ物』とは、カカオ豆のことです。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

 

コメント
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