Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

アヤミハビル(サラサハゼ)

2022-03-22 20:11:39 | ハゼ科

前線通過で一時強い雷雨になった本日のやんばるです。

通過の前後で風向もガラリと変化しました。

雨が上がったあともスッキリとしない空模様が続いた一日でした。

今週は雨交じりの日が多い感じになりそうです。

風は南~南西のち北西~北。曇、一時強雨。

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春といえば花が咲く季節、そして花から花に蝶が飛ぶ…というイメージが一般的なのではないでしょうか。

その蝶に対しては『きれい』、『かわいい』という印象なのに、よく似た昆虫である蛾に対しては『汚い』、『気持ち悪い』という印象を持つ人が多いのだとか。

でも蝶と蛾は学術的には大差はなく、その境界も明確ではないのだそう。

例えば触角の形態的違いや、とまり方の違い、あるいは繭を作る作らないなどの違いがあるとされていますが、これらには例外が存在し、あくまでも一般的な違いなのだとか。

そもそも蛾という夜行性の昆虫がいて、その進化の過程で昼間に活動するものが出現し、それが現在蝶と呼ばれる昆虫になったのだそう。

その過程で昼行性の蝶は繁殖のための視覚的要素が強まり、夜行性の蛾はフェロモン的要素が強いのだとか。

まあ、真っ暗な中では姿は見えないですからね…。

しかしながら派手な模様や美しい模様を羽に纏った蛾も沢山います。

「蝶と蛾の違いは、蝶はきれいだけど蛾は美しい」

これは日本蛾類学会会長の言葉ですが、名言ではないでしょうか。

八重山諸島には『ヨナグニサン』という固有種の蛾がいます。

これも美しい模様の羽を持つ蛾で、与那国方言では『アヤミハビル』と呼ばれています。

『アヤミ』とは『模様のある』、『ハミル』とは『蝶』という意味なのだそう。

つまり蝶という名の蛾というわけ。

やっぱり、蝶と蛾は近しいのだと思えたり…。

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さて、蛾といえば…

〈ハゼ科ハゼ亜科サラサハゼ属サラサハゼ Amblygobius phalaena 22年1月20日 沖縄島安和〉

学名種小名は『蛾または鯨』の意。

鯨的な要素はどこにも見つけられませんけど…。

 

 

コメント
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