Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

鞍掛(クラカケウツボ)

2022-10-04 20:05:37 | ウツボ科

気持ちのいい空模様、心地いい風、凪の海……。

って前回も書きましたけど、つまりそんなコンディションが続いてるやんばるです。

明日以降少し北風が強まりそうですが、気温の推移を見る限り、寒気の影響は沖縄島にはなさそうな感じです。

週の半ばに一時的に崩れそうですが、その後はまた気持ちのいい秋晴れが続きそうな予報になってます。

風は北東のち南東。概ね晴れ。

■■

『鞍』

人が馬に騎乗する際に用いる馬具の一種。

紀元前7~4世紀には原型が生まれたとされていて、3~7世紀頃の古墳時代に中国から日本へ伝来したのだとか。

鞍の字が示すとおり、近代以降の鞍は圧倒的に皮製が多いのだそう。

ただ日本の近代以前では、木製の鞍が存在したのだとか。

何故日本において鞍が木製であったのかというと、戦場においての必要性から。

鞍の前後の高くなっている部分を前輪(まえわ)、後輪(しずわ)と呼ぶのだそうですが、馬上組み討ちの際にこの前輪に相手の首を押さえつけて絞め殺すという戦い方があったのだそう。

『鎌倉殿の……』にも登場していた巴御前は、『平家物語』のなかで敵の首を前輪に押さえつけてねじ切るという描写があるのだとか。

これはさすがに誇張された描写ですが、鞍が馬具であると同時に武具でもあったことは確かなよう。

まあ、女武将としての巴御前は史実的に疑問があるそうですが……。

■■

さて鞍といえば……

〈ウツボ科ウツボ属クラカケウツボ Gymnothorax rueppellii 22年9月8日 沖縄島安和〉

学名種小名は『リュッペル氏の』の意。

ドイツの博物学者、エドゥアルト・ジモン・リュッペルに因んでいます。

魚の名前で『クラカケ』とつけば、それは鞍状斑のこと。

つまり一方の体側から背中を越えてもう一方の体側に繋がる模様があるということ。

ただくらかけ(鞍掛)という言葉を検索すると、それは鞍を掛けておく四脚の台のこと。あるいは踏み台や腰掛けを意味する言葉。

魚類用語の『クラカケ』と普通名詞の『鞍掛』は違うみたいです……。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする