じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

ドリームガールズ 東京公演

2023-03-04 19:06:16 | 観劇記
~あらすじ~

1960年代、アメリカ。ディーナ(望海風斗)、エフィ(福原みほ/村川絵梨)、ローレル(sara)の3人は、コーラスグループ「ザ・ドリーメッツ」として活動し、ショービジネス界での成功を夢見ていた。そんなある日、野心家の中古車販売員、カーティス・テイラー・ジュニア(spi)が、彼女たちの才能を見初め、ドリーメッツのマネージャーとなることを申し出る。カーティスは、抜群の人気を誇るソウルシンガー、ジェームズ・"サンダー"・アーリー(岡田浩暉)のマネージャーであるマーティ(駒田一)を説得。ドリーメッツの3人は、見事彼のバックコーラスの座を手に入れた。エフィの弟で、才能あふれる作曲家のC.C.ホワイト(内海啓貴)と共に、大ヒット曲を続々と飛ばす彼女たちは、一躍スターの仲間入りを果たし、ついに「ザ・ドリームズ」としてソロデビューが決定する。しかし、デビューに向けて、カーティスから告げられたのは、高い歌唱力を持つエフィの代わりに、最も美しいディーナをリードシンガーにするという衝撃の方針だった。納得がいかないエフィは脱退、そして新メンバーミシェル(なかねかな)の加入など、複雑に絡まり合う人間模様に翻弄されながら、彼女たちが辿り着く場所、そしてそこで見る夢とは━━

(公式サイトより)


2月9日マチネ&2月11日ソワレを観劇。当初は唯一取れた福原エフィ回しか観られない予定でしたが縁あって村川エフィ回も観られることになって・・・しかもメチャクチャ前で!!!こんなに間近で演じる望海さんを観たことがなかったのでひたすらに眩しくて 若干?!何を見ていたのか定かでないほどのぼせ上がってしまったところはあるのですが←アホ(笑) 感謝しかありません

ブロードウェイミュージカル、、、苦手なんです なーんか軽いというか浅いというか「えっ!それでいいの?!」のご都合主義的……な ドッシリじっくり芝居重視の重めなヨーロッパ物とでもいうのかな~~そういう方が好みだったので不安だったところがあるのですが……思った通り!もちろん良い意味で!!然るべき人が演じると凄い舞台が成立するんだなと思わせてくれる公演でした。単に歌が上手、ダンスが上手……そんな人はいくらでもいるわけで、それだけじゃない、纏う空気感や醸し出す世界観を含めて歌ったり踊ったりできる人がやらないと成立しないのがブロードウェイ物なんだろうなぁと思ったり。。。今回は歌手出身の人が多かったのですが、内容がショービズの世界のことだったので違和感なく存在していたし、ミュージカルでお馴染みの顔ぶれは安定感抜群、舞台経験のある役者さんたちも良い味を出していて……それぞれの“出身”を感じさせる歌い方や演じ方が分かって自分の好みor好みじゃないが見えて面白かったのですが 良い化学反応が起きて素晴らしい舞台になっていたと思いました。

1回目は予習せずに初見、2回目は映画版を見てからの鑑賞だったのですが(ブロードウェイの舞台版は未見)当たり前だけど映画=制約のない映像なので余白も余韻も全て見せて語ってしまっているので何となくクドイ…… 真っ新な状態で観た1回目の時点で映画で見せたところを含めて表現できていたし伝わってくるものがあったように思います。黒人社会と白人社会、アメリカ音楽の歴史、ショービズのあれこれ、、、“見た目”のところで映画の方が分かりやすい部分はあるんだろうけど……今の時代黒塗りメイクはできないので今回の舞台の方はリアリティがない、アメリカ社会の本質、思考の根幹にあるものが伝わらないところがあるのかなぁと思ったり……ただコレってどんな手法を使ったところで当該の国や地域の外にいる人は頭では理解できても肌感覚で分かることは決してできないわけで……左脳で理解しつつ人間の普遍的な部分に落とし込んで味わえるように皆さん演じていたので、あーでもないこーでもないと心を動かされながら楽しんで観ることができたかなぁ~と

ダブルキャストの福原さんと村川さん、それぞれのエフィーが確かに存在していてどちらも素晴らしかったです 失礼ながら村川さんはこんなにパワフルに歌える人だと思わなくて……1幕ラストのAND I AM TELLING YOU I'M NOT GOINGは圧巻!エフィーの慟哭が本当に本当に切なくて 村川エフィは積み上げていくタイプかな~~辿ってきた歴史が見えてくるというか1つ1つの段階に必然性を感じるような演技でエフィの人生に説得力がある感じ。福原エフィの場合は初舞台かつバリバリのシンガーという異質感で納得感ある存在になっている感じかなぁと 高い歌唱力がある意味仇になってしまって実力はあるのに~というドリーメッツの他の2人とは違うエフィーの異質感と重なってまさにイメージ通りというか自然な感じで受け止められました。個人的な好みとバランスで言うと福原さんのエフィの方かな。カーティスとの関係性も村川エフィと福原エフィで違う印象だったな~~村川エフィの方は大人の恋愛で福原エフィの方は依存する恋愛。映画版に近いのは福原エフィの方かな~~カーティスとの間にできた娘の存在を最後に知らせてそうな印象 湿っぽさがあるからこそのカーティスを単なる悪者にしなかったところがあるのかも この男もまた一時は成功を夢見た黒人の男だったわけで……。村川エフィは相手を思う故に突き放しそうなタイプかなぁと思ったり……でも同性としてはカッコイイ!

岡田さんのジェームズ、、、ホント芸達者でいろんな顔を持っている役者さん 映像でしたがこの前観たのは超絶泣かせる役だったのが、今回は女癖の悪い、ワガママ、いろいろ趣味が悪い、でも実力派の大スターのソウルシンガーを怪演。ほっっんとダメンズなんですけどね~~売れること⇔やりたいことが乖離していった時の焦り、葛藤は見ていて辛かったです ジェームズを育てたマネージャーのマーティ。駒田さんもホント幅広い役ができる人だから カーティスのマネージメントで成り上がっていこうとするジェームズにかけた言葉、、、「全ては手に入らないんだよ。」深い!深すぎ!!ず~~っと頭から離れませんでした。何を得て何を捨てるんじゃない、夢は見るものなのか掴むものなのか、そんな簡単な二者択一ではなく……いろいろ考えさせられるわ~

この演目で一等嬉しかったのは望海さんがエフィではなくディーナの方を演じたこと エフィは見せ場が多くてソロ曲もあって歌で魅せられるオイシイ役で印象に残りやすい役どころでもあって……敢えてそこを選ばなかったことがじいの“好き”を途切れさせなかった気がしています。ディーナは一見目立たないし流されやすい立ち位置で静の役どころ。それでいて地味であってはいけないし、清廉潔白な優等生でもダメだし、芯の強さを観る者に強烈に伝えないといけないし……匙加減が難しい役だと思うんですよね。野心家のカーティスがエフィではなくディーナをリードシンガーに選ぶからにはそれに匹敵する華が必要(それ以前に初対面の時にディーナに一目ぼれしたカーティスの少年心もあるので憧れに値する存在感も必要…か)。年頃の子が夢見るきらびやかな世界に憧れる可愛らしさ。更には知的な部分、、、ジェームズのバックコーラスの仕事が決まって故郷にいる母親に電話をした時、ディーナに教師になってほしかったと言うシーンがあるんだけど、黒人社会で女性が自立して生きていくには学びが必要~みたいな感じで育てられたんだろうなぁと想像できたりして……そんなこんなが見事に詰まってディーナが確かに存在していて、そんな彼女を見て憧れたり共感したりする自分がいたりして……とっても素敵なディーナでした 映画で作られたディーナのナンバーListen♪ 今回はこれがないことを残念がる声があるようですが、じいはなくていいと思っています。心情を吐露するソロ曲がなくてもエフィやカーティスとのデュエットやお互いのやり取りの中で十分に伝わってくる歌と存在感!もうね~~2回目は至近距離で望海さんの役と物語の空気感がた~~っぷり詰まった歌を堪能できて胸がいっぱいすぎて呼吸困難で倒れるかと思いました 堪らんっ!

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