言いたい放題、キャスト別感想ですぅ~
涼風マリー:
前回の公演から随分進化していたように思います。とてもじゃないけど見てられなかった第1幕のわがままっぷり、取り巻きたちに自分の言い分を認めさせる姿や国王におねだりするところは、未熟さ&幼さが出ていて良かったです
あと、第2幕で子供たちを抱きしめるところは母親の暖かさが感じられたし、フェルセン宛ての手紙を渡すところも王妃の威厳がありつつ女心がチラリ……「ラブレターよ」という言い方はゾクッとしました
ただね~~やっぱりマリーの女性としての魅力は感じられないんですよ。どうしようもない女性なんだけど、愛さずにはいられない魅力がないと……フェルセンとのやりとり、あまりに段取り的すぎてゲンナリ
しちゃいます。ここで手を伸ばして~屈んで~~顔はこっちを向いて~~まるで台本を読んでいるような動き、勘弁してほしいですわ
マリー=悪女という設定ではないのだから、「あ、カワイイな~」と共感できるところが欲しい……これが表現できるのって、フェルセンとのシーンだと思うんですよね。なのに、、、例えば第2幕
フェルセンを思って歌う歌、ホント、聞いてられないんですよ
歌は上手なんですよ
でも、感情が伝わってこないから聞いてて居心地が悪くて。。。更に
喜怒哀楽、特に「哀」を表現する時に顔を下に向けるだけ、伏し目になるだけ
もう少し何とかならないのかしら~~
短い場面ではハッとさせる良い演技、仕草はあるのに、舞台にいる間中続いてくれないのが残念なところですね~~
笹本マルグリッット:
公演を重ねるごとに進化していくのが玲奈ちゃんなんですけど、今回もそんな感じ。前回よりもとっても良くなっていました。「100万のキャンドル」を歌うところ、王妃を始め貴族たちに馬鹿にされて悔しい気持ちが伝わってきたのは前回と同じ……今回は、更に自分と同じイニシャルを持ち、年もそんなに変わらないマリーに感じた「自分に比べてあの子は…」という、ある意味「単純な」嫉妬も感じられました。何だか原作に近い感じだったような
で、それが、異性を知って、社会を知っていくうちに、もっと社会的な怒りに変化していく。。。処刑されたマダム・ラパンの手を取って「心の声」を歌い始めた時、マダム・ラパンが教えた「心の声」を受け継いだんだなぁ~というのが、すっごくよく分かりました
あと、王妃処刑のシーンで突き飛ばされたマリーを助け起こすところ。今回は「同情なんてしない」というセリフがカットされたので、最後の最後、正反対だったMA同士が繋がる姿にこの作品のメッセージが凝縮された感じになっていたんですけど、王妃を見つめるマルグリットの姿、醸し出す雰囲気が良かったんですよ。多分、この二人、真に理解し合って仲良くすることはできないと思うんですよ。でも、存在を認め合えたし、成長できた。王妃の最後を見届けることはそのことを示す行動ではなかったのか……そんなことを考えてたら、何だか泣けてきちゃいまして
初めてですよ~~ここでウルウルきたのは
でも、玲奈ちゃん、少々お疲れ気味
アンサンブルさんたちとの大合唱、かなり無理してた感が。お腹からってよりも喉で声を出しているなぁ~と感じた瞬間があったので。楽まであと少し、続けてレミゼもあるので体を労わってあげてくださいね
土谷アニエス:
去年の公演では、大袈裟なセリフ回しが気になってたんですけど、今回は自然な感じで修道女っぽく
穏やかに、でも強く言い聞かせるような喋り方だったので説得力がありました
「自由を求めるなら(でしたっけ?)人間を尊重しなくては」という言葉、ズッシリきますね~~身分や主義主張ではなく、人間そのものを見つめる姿が現れていて良かったです。
禅ルイ国王:
おとぼけ、お茶目な国王っぷりは健在。でも、両足に別々の靴を履いて登場するところや、ボケボケ謁見シーンのはじけっぷりは控えめだったような気が。。。でも「もしも鍛冶屋だったら」の歌い方は熱くなってたように感じました。ルイ16世の、不器用なんだけど温かい面が伝わってきて胸がチクリ……ちょいとウルウルきちゃったか…な
今フェルセン:
ど~しても井上フェルセンと比較してしまうんですけど
大人なフェルセンでした。フランス革命にはちょいと煩いじい、昔からのイメージとして、フェルセンは熱いものを秘めながらも冷静で大人の包容力がある男だったんですよ。そういう意味では、今フェルセンはイメージ通り
王妃様とのバランスもバッチリだし。超年上好き
成熟した男性が好みだった昔のじいなら迷わずメロメロ~
でしたけど……ゴメンナサイ
思いっきり個人的な好み
男の愚かさ&可愛さがツボな今のじいには井上フェルセンの方が……
ま、真面目に言わせていただいても、今フェルセンはう~~ん
なんですよ。すっごく丁寧に演じられてるのは分かるんですけど、良くも悪くも普通すぎる。レミゼの感想を読んでくださった方には覚えがあるかもしれませんが、あの時もさんざん言った「プリンシパルとしての花やオーラ」がないというのが今回も当てはまってる気がしたんですよ。そんなに出番はないから地道な演じ方でもいいとは思うんですけど、やっぱり存在感が足りないと見ていて辛いんですよね~~それに、もっと感情を爆発させるような場面があってもいいんじゃないかなぁ~~って。内面に熱い思いを秘めているフェルセン……それを敢えて見せないのもアリ!ですけど、それには相当の演技力が必要かと。。。失礼ながらそれはちょっと無理っぽいような
今回、初めて今さんが長いセリフを喋ってるところを聞いたんですけど、じいが苦手な某劇団の片鱗を感じたんですよ
(ま、ご出身がそうなので仕方ない
)一歩間違えると○根。。。スミマセン、言いすぎですよね。でもね~~歌い方も思いっきり外しはしないけど、普通すぎて感情が伝わってこない。特に、王妃からの手紙がラブレターじゃないことを知った時の「なぜあなたは王妃なのか」 その前の慟哭は良かったと思うんですけど、あれだけ悔しくて苦しい表現をしておきながら普通に歌われたら……少しくらい外しても感情をぶつけてもらった方がスッキリするんですけどね。あと、「すべてをあなたに」も……止めて~~って感じ。リプライズ1回目のところで「あなたをお守りします~♪」と歌われても全然胸きゅん
になりませんでしたわ。う~~ん、やっぱりじいには芳雄クンのフェルセンが必要なようです
正直、逃亡が成功しそうなのは今フェルセンなんですけど(井上クン、ごめんね~
)懸命に守ってくれそうなのは井上フェルセンの方な気がするので
山口カリオストロ:
長丁場、かなりお疲れモードだったような
ノリノリ~
は相変わらず、手の動き
も相変わらずでしたけど、絶好調の時の3割減だったかも
とは言っても、朗々と歌い上げられてて文句なんぞ一つもございませんですぅ~~一度聞くとまた聞かずにはいられない(通うかどうかは別ですけど……爆!)麻薬のような歌声は素晴らしかったです。今回はソロ曲が増えてました。歌詞はよく覚えてないんですけど、「革命のきっかけは錬金術等々自分の仕業だったかもしれないけど、既に人間たちの手にあって暴走し始めてる」みたいな内容だったと思います。この曲が入ったおかげで、革命が変化していく様子→ラストナンバーの「自由」に続く流れが分かりやすくなったか??ま、祐サマのソロは必要ですからね~~観客的には
綜馬オルレアン:
もう、凱旋公演最大の収穫
登場した瞬間、綜馬さんを知ってる劇場の住人(と思われる人たち)はザワザワな雰囲気。じいも許されるなら「すっげ~~嘘でしょ~~
」と雄叫びを上げるところでした。目はいっちゃってるし、やりたい放題だし、無意味に自分の体を手で弄るような動きをするし……しかも、これが妙にセクシー
ま、無駄に自分の体を撫で回してセクシービームを出しまくるお方が黄泉の国にいらっしゃいましたけど
ま、これは置いといて。。。とにかく
いつものジェントルマンな綜馬さんはどこにいっちゃったの~~
って感じでした。ホント、ビックリ
オルレアン公って王族の血を引く人なので、いくら怪しくて変な人でも「気品」が備わってると思うんですよね。あ、別にオルレアン公@高嶋兄が品がないと言ってるわけではないんですけど、高嶋兄だと庶民レベルで猥雑さを知ってる雰囲気になってしまうし、どうしてもルキーニやピーチャムの片鱗が見えてしまうんですよ。その点、どこまで~~もノーブルな雰囲気をお持ちの綜馬さんだと、ピッタリというか……歌の方もバッチリ
安心して聞いてられます。ちょいと大声すぎて単調に感じるところもありましたけど、文句なしの素晴らしい歌唱力
そうそう、第2幕は冷徹さもしっかり表されてましたね~~王子をマリーから引き離すところ、すんごく冷たい雰囲気。ジャベの時は人間らしさも感じたんですけど、今回は比べものにならない程冷たくて怖かったです。
さてさて。。。お次はいよいよやってまいります。レミゼ祭り~~久々の帝劇通い
MY初日まで約3週間……久々のレミゼって時は涙腺ゆるゆるなんですよね~~しかもじいを本気で泣かせた別所バル
ハンカチ、じゃなくてタオル持参で行かなくては。今日の帰りに代休の日にちも伝えたし、用意は着々と……