劇団四季の『異国の丘』を観てきました。四季劇場「秋」だったので浜松町に行ったんですけど、オフィス街が近いってことでリクルートスーツの学生がたくさんいました。シワのないスーツに傷のついていないカバンと靴……まだ3年生っぽかったような……頑張れ、若者よ
さてさて、今日は2ヶ月ぶりの観劇。やっぱり劇場の空気はいいですね~~日常の憂い事を一気に忘れられますから。ただ、やっぱり思いました……じいは四季、苦手なのかも
今回は、9月に観た『李香蘭』みたいな不自然さもなかったし、ダンスはニューヨークのシーンがほとんどだったので違和感なく楽しめました
第1幕最後、船上で九重と愛玲が自分の思い、愛する人への思いを歌うところ、船の先だけセットが作られてて、後ろは絶壁状態で切れているのが丸見えだったのはちょっと……最後の方はスモークが焚かれたので上手く隠されたんですけど、ちょいと笑ってしまいましたけど
作品全体の流れは良かった
日本内部の対立構造と中国との関係、日ソの複雑な外交、アメリカの思惑……何層にも折り重なり入り組んだ当時の情勢がちゃんと描かれていたと思います。あと、九重と愛玲の
ストーリーと日中の工作活動のストーリーがうまく絡んでいたので、『李香蘭』の時のように歴史事項の羅列になっていなくて、一つの作品として成り立っていると思いました。第2幕、老兵が遺書を先に帰国できることになった人に伝えるシーン、『李香蘭』の時に特攻兵が遺書を次々に読み上げる場面の演出とそっくりだったので、ちょいと
と思いましたけど、不覚にもじいは今回、泣いてしまいました
家族への思いの後、「赤とんぼ」や「ふるさと」がBGMに流れたら胸に響きますわ……
ラスト、最後までソ連の言いなりにならなかった九重に友人の神田が「日本に帰るためなら嘘も許される」と文書に署名するよう説得するんですけど、それに応じず殺されちゃうんですよね~~神田も自殺しちゃうし、捕虜を監視していた憲兵ナターシャの複雑な思いが最後の最後で出てきちゃうし……戦争が残したいろんな思いがずっしり残って重い気持ちになりましたけど、作品としては良かったと思います。最後に歌われた「明日への祈り」、登場人物たちが頭の中でフィードバックしちゃってまたまたホロリ……
ってことで、良かった~
で終わりたいところなんですけど、スミマセン
やっぱり毒を吐きたい……
主役の九重秀隆、実は石丸幹二さんにお会いしたかったんですけど(オペラ座の怪人でほんのちょっとだけ
したもので……浮気じゃないですからね~~
)今日演じられた下村尊則さんも素敵でした。四季の男性(退団された方も含めて)ってノーブルな役を演じられると罪なんですよね~~
四季の歌い方に合ってるのかもしれないですね。ただ、その歌い方、発声法のせいで、演技が大○になってるってところもあるんですよ。特に女性の方々……感情が全然伝わってこないし、音程が狂わないのはいいけど個性がなくて平坦で、なのにバズーカに歌われるから聞いている方は疲れてくる……オペラ座やレミゼみたいに全編歌で展開するんならまだマシだと思うんですけど、もう少し何とかならないものかと
ただ、歌が素晴らしいだけでもダメだと思うんですよね。役の気持ちが伝わってこないと……第2幕の遺書の場面で泣いちゃったって書きましたけど、登場人物の思いがじいの心に響いたわけではなかった。最近の家庭の事情でじいを取り巻いてる家族への思いとオーバーラップしたから泣いたんですよね……はっきり言っちゃいますけど、レミゼの時に号泣した時の涙とは違います
あの時はバルジャンの気持ち、コゼットの思い、キリスト教における愛のオーラが伝わってきたから泣いたんですよね~~
じいは、エリザやレミゼ、オペラ座のように、全編歌のミュージカルに慣れているので、セリフが多くなってくると、突然歌いだす不自然さがちょっと……ミュージカルに演劇性を求めすぎるのが間違ってるのかもしれないけど、やっぱりちゃんと演技してほしいなぁ~~
さあさあ、毒はこのくらいにして……アドベント(降誕節)が始まりました。今日からクリスマス仕様のデザインに変更で~~す。もう少しで12月。じいの観劇もラストスパート
来月はレミゼ
大阪遠征が待ってる