行ってきました~~2010エリザ
何だかんだいって毎年観てる演目なんですよね~~東宝、ヅカ、やらない年はない…みたいな
逆を言えばやりすぎ~~ってことでもあるんだけど(爆!)ま、それは言うまい
じいにとって、厳密に言うと内野的初恋の作品ではないんだけど、ナマ内野さん、観劇デビューという意味では初恋の特別な演目です。永遠で、思い出すとピュアな気持ちに戻れて、じいの閣下に実際に会いたくなくて、心の奥にしまっといて温かい気持ちで思い出すだけで良くて、でも甘酸っぱくて悲しい気持ちにもなる、
まさに初恋のような作品です。今日はそのことをひしひしと感じる観劇になりました。だって、、、城田トートの
外見が超かっこよくて……いや、決してLサイズ閣下やSサイズ閣下がかっこ悪いとは言ってませんよ~~でも城田クン、、、悔しいけど(笑)
ビジュアルだけはイケてるんだわ、これが!←しつこい
そうなると思い出さずにはいられないじいの閣下。全然別次元でかっこよかったのよ~~と頭に浮かんできてしまうんですよね。だからこそ
できてないアレコレに毒の一つや二つや三つや四つ(笑)吐きたくなってしまうんだけど……と詳細は後ほど
今回もほぼ全キャスト、言いたい放題の観劇記になっていますのでご贔屓のいる方は引き返してくださいませ~~あと、新キャスト未見orこれから観る予定の方もネタバレしてますので気をつけてくださいね
さぁ~~始めよう!
今日のお席は1階A席、特にかぶりつきたくなければ
全体が見渡しやすい、じいのお気に入りの最後列X列の下手側サブセンのお席でした。本当は上手側の方が良かったんだけど……というのが、以下思いっきり閣下のパパラッチ視線です
立ち位置が多いのは下手側なんだけど、じいは投げかけられる視線や言葉の先にいたいから上手側がお気に入り。ま、今まで圧倒的に上手側の席が多かったから慣れているというせいもあるのかもしれませんが。両脇は確実にリピーターっぽい、、、誰かをパパラッチというよりも作品も含めてという感じ。なのでオペラを上げるタイミングが揃ってるんですよね~~このシーンの見るべき場所、キャスト、表情はコレ!というのがよぉ~く分かっていらっしゃる……って、人のことは言えない…か
おかげで良い環境で観劇に没頭できたのでありがたかったですぅ~~
今回、実はちょいと心配していたことがあったんですわ。ここのところずぅ~~~とウィーン版を聴いていた&クリエコンサートで本場物を聴いていたので、ちゃんと日本版に馴染めるかな~というのがありました。ま、そこは病気というか既に“パブロフ”な状態なので、冒頭の銅鑼の音ですぐに黄泉の国まっしぐら
になったので杞憂だった……か
でも、今まで気にしなかった歌のキー
オリジナル版を知る友人から聞いていて「確かにそうだな~」と思っていた部分が今回は殊更に気になったというか、ひたすら低いな~~と
ま、歌い手が……ハハハ
ことごとく残念なレベルの人だらけだったのでそれ以前の問題だと思ったし別にいいんですけどね~~ただ、歌ってる人は別として、純粋に楽曲としてやっぱりいいな~と思ったのがリプライズ。特に「あなたがそばにいれば」と「夜のボート」、1幕と2幕の「パパみたいに」、それぞれ真逆の状況を同じ曲で、しかも絶妙な不協和音入りの転調で変えているところが上手いな~と改めて感じました
そうそう、音楽といえば、、、毎回何かをやらかしてくれる東宝オケですが、今回も1幕の「パパみたいに」の前奏で詰まってメロディーが一瞬途切れる、それとこれは悲しいかな
毎シーズン常習犯なんだけどエピローグの冒頭「愛のテーマ」のトランペットソロ!思いっきり外しやがった~~ずっこけましたよ、全く
今回は新キャスト&戻ってきたキャストがいて結構空気の入れ替えが行われたようで、なかなか面白かったです。素晴らしかったかどうかは別問題なのですが、マンネリ化や演じる側&観る側双方の馴れ合いもあまり感じられなくて観に行った甲斐はあったかな~~どんどん新しい風を入れてほしいものでっす
朝海シシィ:
ヅカ下級生時代から知る黄泉の国の友人情報によれば、、、彼女に歌唱力を求めるのは酷なこと。それはよくよくよ~~~く分かってはいるのですが……もう少し何とかならないものかと
風貌やいでたち等々はじい的には悪くないと思うんですよね~~少し男役っぽい立ち居振る舞いがまだ残ってるな~という部分もチラリと見えるんだけど、それも男性部分があったのでは?と思うシシィ像には当てはまりそうだから全然嫌じゃない。でもね~~そうは言ってもやっぱり最低限歌えて然るべき歌唱力というのはあると思うんですよ。そこがひたすら残念なのよね~~2演目なんだからもう少しマシになってても良さそうなんだけど
そんなわけで歌のことは感想に書くレベルにもないということで……それ以外のところで
「私だけに」の前にフランツに皇后の義務を諭されて「一人にしてください」というところ。ただ悔しくてうつむくだけじゃないんですよね~~確かにまだまだ少女の顔が残っているところに「嫌よ~おとなしい~~お后なんて」と歌い始めてだんだんオンナに変わっていく。そこは目を奪われました。。。でもね~~しつこいけどもう少し何とかならないかなぁ
仕草もね~~強さが出ている外見とは裏腹に何をするにもちまっとした範囲で完結する…みたいなしょぼさ。2幕の「私が踊る時」も……何かね~~強さや対抗心が全く見えず。せっかくの見せ場が~~トホホ
城田トート:
久しぶりに閣下をパパラッチしましたわ~~
じいは「交渉人」に出ていた時の城田クンで知っていたのですが、あの時は役のせいもあったのかもしれないけど華奢な感じに見えたんですよね。ところが!!!結構大きい人だったのね~~何でも、、、身長が190センチあるとか
ビジュアル的には完璧でした。確かにかっちょいいのは認めます
身長があるからシシィと並んだ時とか見栄えするし、若いし
トートダンサーたちに埋もれてないし
衣装も透け感が多い方向に変わったのかな~~ポスターだけど祐サマや石丸さんのを見てそんな印象があったので。ベースは変わってないと思うんだけど、ウィーンのカフェの衣装が普通の白黒の長い丈の礼服調←チャーリーとチョコレート工場な衣装ではなかった
、1幕ラストの方でボルドー色が入った衣装になってました。あと、2幕の戴冠式~私が踊る時の場面は、上に引っ掛けてるコートは今までと一緒だけど中はかなり胸が深く開いてた……←何げに気にする腐女子か
ま、そういう露出度
な衣装も似合うんだわ、、、コレが。肌の張りもあるし……と、ほとんどオバチャン発言になっておりますが(苦笑)
でもね~~無条件に褒められるのはここまで!もうね~~何が一番許せなかったか!!!
あまりにも重力を感じすぎる存在感なこと!!! 何も、、、じいの中の絶対的な理想……重力を感じない、足が地上から浮いてるんでは?と思うような軽さを求めるような酷なことはしません
あの動かない……あ、独特のアノ動きはある…か
重厚感のある祐サマ閣下だって
いろんな意味で……ですが人間を超越した存在です←褒めてまっす
でも、城田トートは思いっきり人間なのよね~~だから一番違和感なく馴染んでいたのがウィーンのカフェの場面ってどーいうこと???
何かが間違ってると思うのはじいだけなのか。。。とにかく一歩一歩が重いのよぉ~~しかもいちいち上半身が足の動きに連動して揺れるからこの世に思いっきり存在している普通の人じゃん!みたいな
更に、闇広の舞台への降り方。おぉ~~棒降りしてるじゃん!と思いきや、摩擦したキュウ~~って音が鳴って一気に幻滅。もう少しふんわり降りられないのかぁ~~~
こんな状態なので閣下が動くたびにじいのイライラは
そのうち殺意まで……って、既に死んでる存在だから殺せない…か
歌もね~~じいは苦手な歌い方です。エコーのかかり具合が凄くて正直やり過ぎな感じはあったんだけど(ここ数年エコーがきついですよね~~帝劇
)まぁ思いっきり外すとか冷凍マグロになるとか、椅子からずり落ちるとか、そういうのはなくて初めてにしては歌えている方だと思いました……が
カラオケの上手な今時の若者な歌い方なんですよね~~ちょっと鼻にかかった歌い方をする歌手みたいな歌い方……こういうの、ダメなのよ~~じいは
2幕は慣れてきたのか曲調のせいなのかマシになってきたんだけど、特に声のボリュームが高くなるとカラオケ調の歌い方がどーにも気になって……アイドル出演のミューや普通の音楽番組に出るようなルックスを売りにしている歌手なら十分に通じると思うけど、本格ミューにはかなりキツイものがあるのではないかと。今期限りの閣下という噂もありますが、もし2演目があるなら、あるいは他の本格ミューに出るなら、もう少し訓練した方がいいのでは?と思いますね~~それと、ダンス!!!意外や意外、もっと激しく動き回るのかと思ったら、あまり動かないし、踊らないし、もう少しトートダンサーたちを見習って黄泉のお仕事をしなさいよっ!と喝を入れたくなってしまいました。じいのお気に入り
独立運動の場面も動きが乏しかったし、、、そうそう「最後のダンス」のラストの階段駆け上がりも、、、歩いておられました、、、閣下
寝そべるのは好きみたいですけどね~~ドクトルゼーブルガーの時やら独立運動前のウィーンのカフェの時やら、、、ダラリ~な格好が好きらしい城田トート
観る人によってはあっさり淡白すぎる感じがするのかも。確かに、、、シシィとの初対面でも一目惚れしたような感じはないし、1幕ラストでフランツを選んだ時にも悔しそうな表情はしないし、最後にシシィを手に入れた時も嬉しそうじゃないし……でもね~~それってヅカ版や東宝版のシシィとトートのLOVEを前提に考えているからだと思うんです。そもそもはDer Tod=死であって、人格を持った存在として描かれているだけで人ではなくて象徴なんですよね~~そういう意味では城田トートはオリジナル版に近いと言えるのかもしれない。だから、普通は日本ではあまり注目しないような歴史的背景、、、例えばハンガリー訪問の場面であったり、ゾフィーが死ぬ直前に「その意味が分かる時あなたの国は滅びる」と言いハプスブルクの終焉の始まりを感じさせたり、HASSの場面であったり(やっぱ何度観てもナチスは時代が違うから違和感があるわ~~
)、最後の「愛のテーマ」のトートの歌詞「沈む世界に~別れを告げたなら~~終わる時のない 永遠に旅立とう」であったり、、、凄くしっくり来るし面白く伝わってくるんですわ。だからそういう意味では城田クンのトートは面白いし貴重だと思うんだけど……ただね~~そうは言っても、象徴的な存在ならそれはそれで表現の仕方ってものがあるだろうに
と思うんです。ただヌボーッとしてるだけ、突っ立っているだけでは何も伝わってこない。幸いなことにその美しいビジュアルに
誤魔化されて助けられている部分が多いから(外見が良いのって得よね~と、、、皮肉は言ってませんよ
)観るに耐えられてはいるし、良い方に考えるようにしてあげよう~みたいなところはあるけど、一歩間違うと、、、白くて太くて長い野菜に喩えられても仕方ないと思うぞ~~ま、ドクトルゼーブルガーのちょいとやり過ぎな演技とか、ちょっとした仕草や後ろ姿で注目したくなる時もあったりするので、演技ができないわけじゃないんだろうけど……何となく小回りな感じ。テレビならそれでも通用すると思うけど、舞台は甘くないのでねぇ。。。
あ~~やっぱり閣下は語り出すと長くなる
結局いい所は外見だけか?という感じですが(爆!)もう1つOK
だったところ、、、1幕の幕切れ、「愛してる~」の時に階段に足を踏み出して真正面を向けた姿を晒さなかったこと。コレ、、、Sサイズ閣下がやってじいの逆鱗に触れたのよね~~たかが一歩、されど一歩、これは絶対に許せないので“たいへんよくできました”のハンコをぺったん
高嶋ルキーニ:
う~~ん、、、高嶋兄ちゃんのことが嫌いなわけではないんだけど……もうお腹いっぱいです
大きく外しはしないけど面白みも何もあったもんじゃない。ハッキリ言います、、、飽きちゃったしマンネリの象徴、ルキから卒業してほしいです
全体的にも覇気がない感じがしましたね~~決められた段取りをただただこなすだけ。最初に観た時の目を見張るような狂言回しっぷりはどこにいったのやら……
禅フランツ:
今日のエリザでじいの心を射抜いたのはこの方でした
いつもなら(注!2005年まで…ね)閣下
だから「愛と死の輪舞」で黄泉の国に行きま~す、終わり!ということになるんだけど、今日は最後通告の場面で「エリ~ザベ~~ト、開けてく~れ~」で最初からドアオープン、終わり!みたいな感じで
1幕ラストのシシィを選ぶ意志を畳み掛けるように、でも必死に伝える部分は聴かせてくださるし……そして何といってもここですよぉ~~
夜のボート!!!もうぅ~~泣いちゃいましたよ
あ、、、決してシシィの歌に心動かされて泣いたわけではありませんので 禅フランツの心情、、、特に「分かって~~欲しい~~君が~~必要だよ 信じて~~欲しい~~君を~~愛している」という部分。その不器用さ、定められた生き方をせざるを得なかった悲しさ、一個人としての本音、全部が詰まっていて、それらがひしひしと伝わってきてウルウルしちゃいました。やっぱいいわ~~禅さん
万里生ルド:
ウーマン・イン・ホワイトの時にさんざん言いたい放題しちゃった万里生クンですが
今回はそこまで酷いことは思わなかったですね~~ってか、出番が少ないし、センセーショナルに出てきて一気に黄泉の国まで行き着いて終わっちゃう役だからそこまで邪魔にならなかったとか
相変わらず歌は上手かったけど、意外にもそこまでずば抜けて凄い~~という感じではなかったです。線が細いプリンスな雰囲気は初演の芳雄クンに似てるっぽい???←初演は観ていないので想像のみですが
いや、でも線が細くて小さいのは万里生クンの方かも~~じいもトートダンサーと一緒に思いっきりメチャメチャのクチャクチャに揉み倒して甚振りたくなったもん!もう少し演技面での表現力があってもいいと思うんですけどね~~HASSから闇広への場面、苦悩して翻弄されていく皇太子を一生懸命演じているのは分かるんだけど、、、表情も動きも何もかもが乏しい。ま、最後にピストルを渡されて諦めを含んだ乾いた笑みを浮かべて自殺するところをオペラでパパラッチして……やっぱ若いからまだまだこれからの役者さんなんだ~と思ったし。
杜ゾフィー:
新たなゾフィー様誕生
う~~ん、悪くはないけどちょっと重みが足りないのが残念
歌も声と音程が合っていないのかな~~それなりに歌える力はある人なので、それでもまぁ聞けるレベルの歌にはなっているんだけど、イマイチ底から湧き出るような迫力や威圧感が足りないんですわ。せいぜい貴族の恐くて面倒な姑って感じ。悲しみが垣間見られながらもそれを押し殺して超越するような強さが欲しいんですよね~~王家の人間としての重みがホント足りない
「宮廷でただ一人の男」である女性なんですよね~~そういう存在感を出してもらわないと
そんなわけで、2幕の「ゾフィーの死」の場面は全く活きず。。。今更「優しさより厳しさを~心殺して…」と言われてもさ~~って突っ込みたくなっちゃった。それまでの強さがあるからこそ裏に隠された“真実”が活きるわけですから。
阿知波ルドヴィカ:
初演の時にルドヴィカを演じられていたんですね~~じいは観ていないので今回がお初
初登場の瞬間、思わずプププッ
フランスの宿屋?それともマンハイムの家の台所??から出てきた肝っ玉母ちゃんが偽物の貴族のドレスを着て現れたのかと思った~~失礼しました
でもそこは芸達者な阿知波さん!春風さんとは違ったタイプのルドヴィカを見事に演じられていました
ゾフィー様、と言っても杜ゾフィーじゃなくて初風さんや寿さんが演じるタイプのゾフィーという前提での話なんだけど、「あぁ、この二人はマジに姉妹なんだな~」と思うような一癖も二癖もある姉妹に見えたんですよね~~この姉あってこの妹あり、その逆も然りみたいな
どっかで読んだ記憶なんだけど、ルドヴィカって王族出身なのに地方の一大公に嫁がされたことにコンプレックスを持っているんですよね~~だから自分の娘を皇后にしたがった。そういう部分が見え隠れしていてとても良かったですぅ