3年ぶりの東宝版ミーマイ
2006年の初演の時は、最初は全然興味がなかったけど縁あってチケットを譲ってもらうことになったので、最終週に1階後方のA席で観劇しました。でね~~コレが結構楽しくて「もう1回
」と思ったら後は平日のみだったという……なので、再演の時は絶対に前で盛り上がりたいの~~と思ってたんです←何げに騒ぐの大好きなのぉ~
そんなわけで今回は下手側の5列目で思う存分
通路側ではなかった…というか一番通路から遠い場所で、しかも周りは……プリンスファン多数
後で納得しましたわ
下手の通路は“プリンスロード”だったのね
プリンスの姿は後姿しか拝めなかったけど(笑)思いっきりランベスウォークを堪能して踊りまくって発散してきました~~
今回は再演ということで曲も展開も分かっているので余裕~
って感じで楽しめました
初演の頃は観劇の経験値も少なかったし(今もまだまだヒヨコ
ですが…)エリザ、レミゼ、ベガーズ、メタマク、、、深刻系というか練りに練られた新しいタイプの作品にどっぷり浸かっていたせいか、古典的&典型的な“ザ・ミュージカル”みたいなのは展開に唐突感やご都合主義なところがあって馴染めなかった部分もあったんですよね~~でも、今回は視野が広くなった?観劇に慣れすぎて甘くなった??よく分からないけど、こういうのもあっていいじゃん
と難しく考えないで素直に楽しめるようになりました
ミーマイって、ミュージカルの、まさに音楽をめいいっぱい楽しむことができる作品なんですよね~~開演前からロビーでオケの人たちが楽器紹介をしてくれたり客席でランベスウォークの練習があったり……これらを仕切るのはこの人しかいないでしょう~~コンダクター・塩ちゃん
2幕の始まりでは塩ちゃんコールも飛んでましたが、いつもの如く(笑)ど真ん中で棒を振りながらジャンプを入れつつ踊りまくっていらっしゃいました
キャストと同じくらい目立ってた。。。どうせなら舞台に上がって一緒に踊っちゃえば
とか突っ込みたくなるんですが、こういう客席と舞台が一体になる演目を振れる指揮者は塩ちゃんしかいないでしょぉぉ~~
とっても楽しかったです
ただ1つ、残念だったのはミュー観劇のじい的お約束、、、完璧に脳内再生できて一緒に口パクできるまでにはなっていなかったこと
普段はヅカ版(天海さんがやった月組のやつ)を見聞きしている影響もあると思うんですが、キーが違う&訳詞をした人が違うから頭の中で混乱しちゃったところがあって……
やっぱり男性の歌声が入ると幅が広がるのでそれはOK
ただ、訳詞に関しては、やっぱり岩谷さんの方が上手いな~と思いますね~~多分原詩だとtheかthatだと思うんですが、「あれ」or「それ」と変わるだけで前後の言葉の響きのバランスと合わせて違ってくるし。こういうちょっとしたところも岩谷版の方が耳当たりが良いと感じるので。東宝版=高橋版の方は分かりやすいけど説明的でちょいと硬いのよね
舞台全体は前々楽ということで多分完成形に近いんだろうな~~と。ただ、帝劇ゆえの音響の悪さなのか、出ている方々のせいなのか、アンサンブルの方々のシーンで迫力が足りなかった気がしましたね~~2幕冒頭の「The Sun Has Got His Hat On」のところはタップパートもあるし、それなりに踊れる&歌える力のある方々が集まってると思うんだけど、イマイチ迫ってくる熱気を感じなかったのが残念
もち、悪くはなかったんだけど
あと、開演前にランベスウォークのレクチャーで出てきたランベス居住(笑)方々
その役になりきって劇場内をウロウロしているのは分かるんだけど、いけないと思いつつベガーズと比べてしまうのよね
下町のイギリス人に「なりきれてない」部分に、もう少しがんばりましょうのハンコをペタリ
以下、キャスト別の感想
芳雄ビル:
成長しましたね~~
お姉さんは(爆!)嬉しいですよぉぉ
初演の時はプリンスのイメージを一新
育ちの悪さを表すための「べらんめえ」な口調やコメディを必死に演じている姿にハラハラドキドキ
頑張ってる姿は笑えるんだけど痛々しいところもあったんですが、今回はすっかり自分のものにしていて安心して笑わせてもらいました
ところどころアダルトなギャグも入っていましたが、妙に似合ってるというか違和感なく楽しめたのよね~~大人になったのね、、、芳雄クン……って、もうすぐ三十路だし(失礼っ
)年取ったってこと……か
2幕、書斎のシーンのアドリブ?はロミジュリでした。他にレミゼバージョンもあるみたいですが(初演は確かこっちを観たような
)そっちも観たかったな~~あと、ビルの見せ場、「Leaning On A Lampport」はめちゃめちゃかっこよかったわ~~歌も踊りも素敵
さすがじいの浮気相手
アレコレ考えずに心おきなくイイ気分になれるのよね~~サリーみたいに手を繋いで一緒に踊りたいな~とか(爆!)
玲奈サリー:
やっぱりお上流じゃない役はピッタリなのよね
無理なくしっくり来るというか、等身大で馴染んでました。1幕のミーマイデュエットも可愛いくて……「Once You Lose Your Heart」「Take It On The Chin」は若くてまっすぐな愛情が微笑ましかったですね~~大人の恋だとそうはいかないわけで
自分はなくしてしまった純な切なさが眩しくて羨ましくて、でも元気をもらえる愛すべきサリーになってました
涼風マリア:
う~~ん、やっぱりこの人は苦手
初演の時も同じことを書いたような気がするんだけど、演じているキャラクターが定まらないんですわ。しかも他演目も観ているだけにその時の役を思い出させてしまう発声だったり歌い方だったり……厳しい部分と実はお茶目な裏キャラがチラチラ見えるところの落差が魅力だと思うんですよね~~マリア侯爵夫人って。一瞬、「この立ち居振る舞いはイイかも!」と思うところもあるんですが、苦手なアニメ声が出てきたり、王妃様に繋がるワガママキャラ=可愛さを表してるの?と正直うんざりする場面があったり……最後にビルがマリアに別れを告げる場面で二人が並んで立ってて、マリアが負けを認めて別れのキスを求めるところがあるんですけど、二人が並んでいると気持ちがすれ違っているだけで実は人間的な部分で似たもの同士の凸凹コンビじゃないのでは?と……ちゃんと最初から積み重ねて演じてくれれば良い雰囲気になるはずなのにそれができてないから
来年のダンバース夫人@レベッカ、、、考えるだけで頭が痛くなってきた
草刈ジョン:
初演の時のジョン卿は村井パパでしたが、草刈さんのジョン卿は村井パパよりアクは強くなくてサラリ~とした雰囲気。歌は少し弱かったけど、オシャレなイギリス紳士が嫌みなく似合うのはさすがだと思いました
芳雄クンに浮気の虫を向けつつ、アダルトな大人の男の魅力にクラクラ~
と
貴城ジャッキー:
これまた初演キャストとは変更。女王様キャラなところはなくて、普通の両家の子女止まり……もう少し破天荒ではじけた感じが欲しかったな~~と。1幕の「You Would If You Could」でビルを誘惑する場面はトホホ感
が出るほどのお色気を出してもいいと思うんだけど妙に健康的な可愛らしさ満載だったし。あと、ところどころ男役を髣髴させる仕草があったのも勘弁してほしいな~~と。
本間ジェラルド:
初演の時も会ってるはずなのに、ゴメンナサイ
思いっきりスルーしてました
ストーリーを追うのに一生懸命で……今回はじっくり見せてもらいましたが、もう少し情けない男っぷりを強調してもらえると面白いと思うんだけどな~~単にランベスの住人を見下すだけの使えないお坊ちゃんってだけで薄っぺらい感じだったので。
花房ジャスパー卿:
弁護士のパーチェスターさんもイイ味を出していたんですが、妙に目に留まってしまったのがジャスパー卿。耳が遠くて騒ぎから遠いところにいるように見えるんですけど、実は育ちに関係なく目の前にいる人間の中身を見ている人なんじゃないかな~~と。2幕でサリーが本心を隠して強がって歌うところ……ジャスパー卿はいじられキャラの役回りなんだけど、最後は舞台全体を凄く温かい空気に包んでいくんですよね~~サリーに向けられる眼差しが泣けてくるほど優しくて……思わず釘付けになってしまいました
実は今日の公演、チケトラブルで20分遅れで開演だったんです。最後に芳雄クンが事情を説明、「今後はこのようなことのないように、必ず原因究明をしまして…」とお茶目な挨拶あり
「お詫びにもう一度皆さんでランベスウォークを……って、毎日やってるんですけどね」と、お決まりの流れ
総立ちでランベスウォーク、ヘイ!
ビル君、下手側のお客さんと帽子でキャッチボールをしてました