群馬の前橋にある美術館、アーツ前橋へ行きました。
「フードスケープ 私たちは食べものでできている」の展示を見に行くためです。
→〇「フードスケープ 私たちは食べものでできている」アーツ前橋(2016-11-10)
地域を、文化や芸術の力でつなぐ。
地道な活動をしている素晴らしい美術館だった。
こうした地道で本質的で継続的な活動をしている美術館はみんなで応援したいし、もっと注目を受けてしかるべきだと思う。
アーツ前橋館長の住友文彦さんとも偶然お会いしてお話できて、その思いが伝わってきた。学芸員の五十嵐さんもほんとうに親切だった。
<フードスケープ 私たちは食べものでできている>の図録へ文章の依頼があり、そのご縁で初めて訪れたのでしたが、今後も定期的に足を運びたいと、心からおもった。
過去の活動を見ると、将棋のように未来を見据えて布石が打ってあるように見えた。端歩をつき、空白の場所に桂馬を飛ばす。
すべてが本質をついている。まだ見ぬ未来への布石として。
来たるべき新しい未来へと、未来の社会のひとつの在り方をすでに具現化しているような。
芸術と医療との接点を、もっと模索していきたいと思えた希望を感じた日になった。
11月では、1日だけ緊急当番もなく休みがとれた日が11/23だったのでその日を選んで日帰りした。よく考えたら文化の日だった。よくできているものだ。
<フードスケープ 私たちは食べものでできている>も本当にいい展示で3時間近く見た。
農業、地域、食、医療、芸術、その接点を模索するような展示。
南風食堂(Nanpushokudo)さんの展示もはらわたに訴えてくる展示で、
風景と食設計室 ホー(HOO. Landscape and food works)さんの作品は、神事や民俗学との連続性を考えさせてくれる美しい作品だった。
ワプケ・フェーンストラ(Wapke FEENSTRA)さんの、様々な国で農業に就く若者たちのインタビューとその交流。食の未来に希望を感じる美しい映像だった。
途中、照屋勇賢さんの《静のアリア》という作品も、何か不思議な体験を伴う空間芸術だと思った。そこに置いてあった、災害時を含め、社会のなかで芸術が果たす役割についての小冊子も素晴らしかった。
最後は、岩間朝子さんのインスタレーション作品を通り抜けるが、そこは腰が抜けそうなほど美しい空間を作っていた。現実世界と美術世界をつなぎあわせるInitiationのようなものだったのだろうか。
最後に立ち寄ったカフェもすごくおしゃれで快適でした。
美術書が多く所蔵されているミニ図書館も自由に見れた。かなり貴重な美術書も多く、一日ここで時間を使えると思った。
最後に、アーツ前橋の3つの活動のコンセプトが素晴らしいと思いました。
自分も色々な場を作っているので、コンセプトにはとてもとても刺激を受けたのです。
創造的であり(creative)、共有し(share)、対話的であること (dialogues)。
未来の社会の地図を、美術館という媒体を通してすでに具現化しようとしているような気がしたのでした。
こういう先駆的で楽しい取り組みをされている地域に住んでいる方々は、幸せです!
みなさん、機会があったら是非訪れてみてください!
================
●アーツ前橋の3つの活動のコンセプト
〇創造的であること creative
個人の考えを表現することは、異なる考えを持つ人たちが共存していく現代社会で今後ますます必要とされます。他の誰とも違う、独自の感じ方や考えを創造的に表現して人に伝えることは、ひとつの価値だけでなく、いろいろな価値を認めていくことにもつながると考えています。
〇みんなで共有すること share
文化も芸術もみんなが当事者です。多くの人が関わることで、じっくりと時間をかけて文化や芸術の魅力は磨き上げられ、かけがえのないものになっていきます。子供から老人まで、芸術が好きな人も苦手な人も、みんなが未来の文化の担い手となることができます。
〇対話的であること dialogues
ここで人が出会い、それぞれが個性を活かし対話をする場所になって欲しいと考えています。そこから、新しいアイディアがたくさん生まれ、きっとそれらはみんなの生きる力になっていくのではないでしょうか。
芸術・文化は芸術家や一部の関係者だけではなく、それを楽しみ、語り、伝えていく多くの人たちがつくりあげていくものです。ぜひ、私たちの活動を多くの方にご理解いただき、ご支援を頂きますよう、よろしくお願いいたします。
(素敵な場所だったのにカメラを持っていき忘れ、ガラケー撮影になったのが残念。。。)
●アーツ前橋
群馬県前橋市千代田町5-1-16
開館時間 11時~19時(入場は閉館時間の30分前まで)
休館日 水曜日
「フードスケープ 私たちは食べものでできている」の展示を見に行くためです。
→〇「フードスケープ 私たちは食べものでできている」アーツ前橋(2016-11-10)
地域を、文化や芸術の力でつなぐ。
地道な活動をしている素晴らしい美術館だった。
こうした地道で本質的で継続的な活動をしている美術館はみんなで応援したいし、もっと注目を受けてしかるべきだと思う。
アーツ前橋館長の住友文彦さんとも偶然お会いしてお話できて、その思いが伝わってきた。学芸員の五十嵐さんもほんとうに親切だった。
<フードスケープ 私たちは食べものでできている>の図録へ文章の依頼があり、そのご縁で初めて訪れたのでしたが、今後も定期的に足を運びたいと、心からおもった。
過去の活動を見ると、将棋のように未来を見据えて布石が打ってあるように見えた。端歩をつき、空白の場所に桂馬を飛ばす。
すべてが本質をついている。まだ見ぬ未来への布石として。
来たるべき新しい未来へと、未来の社会のひとつの在り方をすでに具現化しているような。
芸術と医療との接点を、もっと模索していきたいと思えた希望を感じた日になった。
11月では、1日だけ緊急当番もなく休みがとれた日が11/23だったのでその日を選んで日帰りした。よく考えたら文化の日だった。よくできているものだ。
<フードスケープ 私たちは食べものでできている>も本当にいい展示で3時間近く見た。
農業、地域、食、医療、芸術、その接点を模索するような展示。
南風食堂(Nanpushokudo)さんの展示もはらわたに訴えてくる展示で、
風景と食設計室 ホー(HOO. Landscape and food works)さんの作品は、神事や民俗学との連続性を考えさせてくれる美しい作品だった。
ワプケ・フェーンストラ(Wapke FEENSTRA)さんの、様々な国で農業に就く若者たちのインタビューとその交流。食の未来に希望を感じる美しい映像だった。
途中、照屋勇賢さんの《静のアリア》という作品も、何か不思議な体験を伴う空間芸術だと思った。そこに置いてあった、災害時を含め、社会のなかで芸術が果たす役割についての小冊子も素晴らしかった。
最後は、岩間朝子さんのインスタレーション作品を通り抜けるが、そこは腰が抜けそうなほど美しい空間を作っていた。現実世界と美術世界をつなぎあわせるInitiationのようなものだったのだろうか。
最後に立ち寄ったカフェもすごくおしゃれで快適でした。
美術書が多く所蔵されているミニ図書館も自由に見れた。かなり貴重な美術書も多く、一日ここで時間を使えると思った。
最後に、アーツ前橋の3つの活動のコンセプトが素晴らしいと思いました。
自分も色々な場を作っているので、コンセプトにはとてもとても刺激を受けたのです。
創造的であり(creative)、共有し(share)、対話的であること (dialogues)。
未来の社会の地図を、美術館という媒体を通してすでに具現化しようとしているような気がしたのでした。
こういう先駆的で楽しい取り組みをされている地域に住んでいる方々は、幸せです!
みなさん、機会があったら是非訪れてみてください!
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●アーツ前橋の3つの活動のコンセプト
〇創造的であること creative
個人の考えを表現することは、異なる考えを持つ人たちが共存していく現代社会で今後ますます必要とされます。他の誰とも違う、独自の感じ方や考えを創造的に表現して人に伝えることは、ひとつの価値だけでなく、いろいろな価値を認めていくことにもつながると考えています。
〇みんなで共有すること share
文化も芸術もみんなが当事者です。多くの人が関わることで、じっくりと時間をかけて文化や芸術の魅力は磨き上げられ、かけがえのないものになっていきます。子供から老人まで、芸術が好きな人も苦手な人も、みんなが未来の文化の担い手となることができます。
〇対話的であること dialogues
ここで人が出会い、それぞれが個性を活かし対話をする場所になって欲しいと考えています。そこから、新しいアイディアがたくさん生まれ、きっとそれらはみんなの生きる力になっていくのではないでしょうか。
芸術・文化は芸術家や一部の関係者だけではなく、それを楽しみ、語り、伝えていく多くの人たちがつくりあげていくものです。ぜひ、私たちの活動を多くの方にご理解いただき、ご支援を頂きますよう、よろしくお願いいたします。
(素敵な場所だったのにカメラを持っていき忘れ、ガラケー撮影になったのが残念。。。)
●アーツ前橋
群馬県前橋市千代田町5-1-16
開館時間 11時~19時(入場は閉館時間の30分前まで)
休館日 水曜日