観測にまつわる問題

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菅政権の左翼な劣化コピー原発事故対応

2011-07-02 15:34:23 | 注目情報
前出の「国家の実力」だが、「第四列の男」(25p)という言葉がある。これは以前何処かで取り上げたような気もするが、菅氏(学生運動のリーダー)を学生時代から知る佐々氏(取り締まる警察側)の言葉で、指導者(菅氏)を捕まえようとしても、四列めあたりに控え、逃げ足の早い(捕まらない)菅氏を的確に評した言葉。消費税をちょっと言って逃げたり、やってることは今と全然変らない。下っ端は捕まっても、俺は捕まらないぞというリーダーなのだ。自分がピンチでもわりと前に出るタイプであるからでもない(麻生政権の時も今も面倒な事をわざわざ自分個人の意志で自分で実際にやっている。菅氏のように誰かを盾にして逃げるということはない)から言うのでもないが、こんな人物が危機管理の担当者というのも笑えない喜劇である。誰が命をかけてまでやろうと思うのか?実際に出来ていたら、それでもいいのだが、実のところ、やはり普通に失敗していたようである。

危機管理の失敗の具体例の指摘が非常に興味深いのだが、例えば30p高圧放水車の例。福島第一原発を冷やすのに、最初に警視庁第一機動隊の高圧放水車を持ってきたのは、学生運動の時にその高圧放水車で薙ぎ倒された記憶でもあったのではないかという指摘がある。高圧放水車の機能的に始めから失敗は見えていたし、学生運動のときも本来の目的城攻め(安田講堂立てこもり)には役に立っていないとのこと。誰も危機管理を知らないし、知っている人に聞いてもなさそう(何のための首相の地位なのか?)

ヘリコプターの散水(31p)も同じことで、安田講堂攻めの時にやった(警察側としては)あまり役に立っていない作戦の焼き直しだろうということ。中々上手く命中するものではないそうで、自衛隊の抵抗も当然らしい。

結局コンクリートポンプ車が効いたらしいが、それも業者が始めから指摘していたとのこと。出来ないものを無理矢理やるのではなく、叡智を結集するのが首相の仕事なのであって、菅政権はそれに失敗して、被害を拡大させた人災の側面があることは否めない。

政権交代が民主党政権の大義だったはずだが、左翼の自己実現のために政権があるわけではない。専門家に聞く度量がないのか知恵がないのか人脈がないのか知らないが、危機管理を担当する首相として失格なのである

浜岡原発の停止「要請」批判は、このブログでもやったが、閣議決定をしないと総理の命令はない(36p)との指摘は政府内部にいた人間の指摘として重い意味があると思う。結局のところ、だから要請なのだということなのだろうが、ただの要請なら、中部電力の判断に任せるとうことで、強く要望するとか言ってしつこかった態度と明らかに矛盾する。要するに無責任体質なのだ。命令を出すと責任を取らなければいけないから。勿論そのような命令にも反対だが、菅政権のやり口の汚さ自体、見ていられないものがある(こちらは毒されないようこれまで通り直接堂々論じていきたい)。

人事・組織に関する指摘も面白い。経産省に危機管理をやらせること自体、無理である(45p)とのこと。まぁそうだと思う。

株式市場の停止をやらなかった(渡部氏の指摘51p)も当たっているのではないか。暴落するのは分りきっており、国際的にも(ニクソンショックの時とか)有り得る手法らしい。

その他もろもろ参考になりそうな指摘が多いが、あまり書きすぎてもどうかと思うので、この辺で(第一章 震災が明らかにした民主党政権の無責任さ)終わり。


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