観測にまつわる問題

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李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(「非核化」、双方で食い違う解釈)

2018-03-18 09:27:16 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>――韓国の特使はトランプ大統領に「北朝鮮は非核化の意思がある」ことを伝えた。北朝鮮には本当に非核化の意思があるのだろうか。

>「まず、金正恩氏の言っている『非核化』と、韓国や米国が言っている『非核化』の意味は違う。韓国や米国は北朝鮮の『完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄』を求めている。ところが、正恩氏が言っているのは『朝鮮半島の非核化』だ。

言葉の定義が互いに違うのはよくある話ですね。それを問題にしていたら、交渉は成り立ちません。言葉の定義が互いに違うことも含めて話し合う訳です。これは必ずしも互いに譲り合って中間で合意することを意味しません。北朝鮮だけ非核化するか、韓国も含めて非核化するか(韓国は核を持っていませんが)、どちらかが譲歩するしかなく、中間は存在しないからです。言葉の定義で譲歩した方が、何か別の話で譲歩する可能性はあるかもしれませんが、基本的にはそういうことになると思います。

>米国が韓国に提供している『核の傘』を撤廃すること、原子力潜水艦や原子力空母、核兵器搭載可能な爆撃機などの朝鮮半島への接近をやめること、といった韓国の『非核化』を要求するはずだ。かつては、韓国内にある米軍基地の査察を主張したことすらある。

北朝鮮自身が核を持っているのに、核の傘は止せというのも無茶苦茶な話ですね。核を持っていなかった時代の主張が残存しておかしくなっているのかもしれませんが。考えられる方向性は以下の通り。

①北朝鮮がロシアの傘下に入る。これで韓国とイーブン。

②北朝鮮が中国の傘下に入る。これで韓国とイーブン。

③北朝鮮は核抑止を考えるのを止め、韓国の首都を人質にとるなどオリジナルの防衛策でやっていく。

④韓国がアメリカの傘下から抜ける。北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆な核放棄を行うことができれば、これで北朝鮮とイーブン。

⑤あくまで自前の核抑止に拘り孤立化の道を邁進する。

>そもそも、北朝鮮が核を捨てると、それこそ何にもない国になってしまう。核なしでは、軍隊は全く戦えない。丸裸になってしまう。しかも、核を捨てたところで、国際的な圧力が完全になくなるとは思っていない。北朝鮮には人権問題もあるからだ。だから、核問題では徹底抗戦してくるのではないか。

北朝鮮を過小評価し過ぎと思います。拉致問題は解決していませんし、核が無くとも大量のミサイルは脅威です。韓国の首都ソウルも北朝鮮がその気になれば、砲撃で焼け野原になると言われています。極めて数が多い兵士もいますし、サイバー攻撃で何をしてくるかも分かりません。

非核化してきた方が日韓にとって脅威とも言えます(核ドミノの可能性を考えると、世界にとっては非核化がいいに決まっています)。何故なら経済が伸びるのは間違いないでしょうし(実際に金正恩体制になって、自由放任してみたら経済が持ち直したといいます)、そうなると動くかどうかも分からない兵器に油がさされ整備されてみるみる内に回復していくことは明らかだからです(金正恩の軍に対する求心力も増すのではないかと思います)。核はやらないにしても、儲けた金を何に使うか全く予断を許しません。

そうやって北朝鮮が国を建て直したら、国際的な圧力が少々あっても平気ということになります。実際に北朝鮮は全会一致で国際的に制裁されてもしぶとく生きのびてきましたし、核をもってない例えばミャンマーなんかも、中国の後ろ盾はあったかもしれませんが、軍事政権を理由に圧力をかけられても、ロヒンギャ問題で圧力をかけられても、びくともしてないように見えます。国際的な圧力は勿論非核化したところで無くなりはしないでしょうが、国際的圧力があるだけで国が滅ぶかのように大騒ぎする方が世界的には特殊かなと思います。まぁ北朝鮮は少々人権問題で圧力をかけられたところで、それで倒れるようなヤワな国じゃないと思いますね。南だって中国を敵に回して日米(特に日本)を敵に回しても国を守ってきました。

とにかく、何か交渉することそのものに否定的過ぎじゃないですか?北朝鮮はこれまでもならずもの的行動を繰り返してきましたし、その武装は明白に脅威です。ちょっと話し合おうかと言われて、いや我々は1ミリも譲歩しないんだと主張したところで、はいそうですねと言う訳にはいきません。


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