北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)
>「非核化の原則を確認するだけでは、1994年にスイス・ジュネーブで締結された『米朝枠組み合意』の失敗を繰り返すことになる。
>この時は、北朝鮮が核開発を凍結する代わりに米国が発電用軽水炉の建設を支援することを約束した。北朝鮮は重油や食糧の提供を受けたが、プルトニウム抽出やウラン濃縮を秘密裏に進めていたことが発覚し、合意は水泡に帰した。非核化のプロセスだけでなく、検証方法や、作業の期限を定めたタイムテーブルまで作らないと合意は無意味になるだろう。
北朝鮮の原子力発電所は当然警戒すべきです。何故なら、ウランが合法的に流入することを許すことになるからです。ウランが合法的に流入するなら、そのウランを監視する権利が必要になりますが、鉄道などコッソリ輸入してくる可能性はあります。北朝鮮が立ち入り禁止にしている区域(地下施設は幾らでもあるでしょう)で開発されると非常に不味いので、怪しい施設を監視する権利も必要かもしれませんし、それが嫌なら(軍事機密など主張するなら)、やはり原子力発電所そのものを禁止しておくべきでしょう。そうであれば、万一の時に制裁破りを主張して、北朝鮮にウランを入れた国を罰することができます。原子力発電所がOKなのであれば、密かにウランを入れたところで、北朝鮮が悪さしただけと言い訳することができるのではないですか?
代替発電所としては、ロシアが天然ガスを供給してもいいと思います。ロシアは資源エネルギーを売る先を求めていますよね。
ただ、北朝鮮は産出するらしいですから、自前の石炭でも使えばいいのではないですか?石炭一本槍が嫌なら天然ガスを買うか再生可能エネルギーを開発することです。
自国で産出するウランは輸出にでも出してください。北朝鮮は資源が豊富らしいですし、これまでも資源を売る商売はしてきたでしょう。それと同じことです。
韓国にエネルギーを頼る可能性も考えられるでしょう。これなら韓国だけ原子力発電所(アメリカや国際社会に十分監視されていますし、これまでのところ勝手に核開発を成功させるようなマネは実行できていません)を残しても、北朝鮮国内に対する言い訳になるのではないかとも思えます。韓国も北朝鮮のエネルギーを握ればより安心できますし、北朝鮮はソウルを砲撃の射程に収めているので、一々深刻に疑う必要もありません。
後はマル秘のウラン鉱山がないかチェックは怠ることができません。
北朝鮮は国際社会の監視をこちらの基準で十分受け入れるか、それが嫌ならロシアか中国の軍隊を入れてその傘下に入るかいずれかは選ばないといけないと思います。
ロシアや中国が信用できるかという話ですが、軍隊を入れて傘下に収めたら、ロシアや中国に責任が出てくる訳で、これまでのように止めたが聞かないみたいない言い分を主張することはできなくなります。ロシアや中国は北朝鮮制裁に消極的ではあったものの、最終的には合意しています。ロシアは瀬取りをやりましたし、確かに怪しい感じはしますが、北朝鮮が傘下であれば、北朝鮮が暴走したときのケツ持ちをしないといけなくなりますので(世界と共に自ら滅ぶ可能性があります)、これまでより随分北朝鮮に対して抑制的になるんじゃないかと思います。傘下にないから日米韓を道連れに死んでくれぐらいに思っていたのではないでしょうか?
大分昔の話になりましたが、ソ連は東ヨーロッパの国を傘下に収めて、核戦争を起こさせずにそのまま乗り切った経験はあります。独裁者を取り除いたというようなことも聞いたことありませんし、北朝鮮ともウマがあうようですし、やり易いかもしれません。経済競争に敗れたことがネックですが。
中国は新技術の開発などでアメリカに挑戦する勢いがある国です。ただ、中国(漢民族)は、伝統的にはあまり相手の国を直接支配しない形態でやってきた印象で(中国と言っていいのか分かりませんが、モンゴルだけが例外だった印象があります)(チベットやウイグルなど自国の領土の主張で同化させる戦法が異民族統治の基本だと思います)(香港はある程度放置しているようですが、同民族ですしかなりの小国です)、新しいチャレンジになると思います。北朝鮮と険悪な仲のようですし、北朝鮮が中国を信用できるかの問題が大きいと思われます。
外国軍を入れるというのに違和感を感じる人もいるかもしれませんが、アジア(日本・韓国)でも欧州などでも行われてきた、第2次大戦後寧ろ一般的な形ですから、北朝鮮を始めとした関係各国が最終的には納得し得る案だと思っています。
いずれにせよ、北朝鮮が簡単に納得するような薄い監視で北朝鮮の核開発の意志を挫くことができるとは思えません。それこそ主権が無いと言いたくなるぐらい前例が無い形で我々に監視させるか、ロシア軍か中国軍を入れて一蓮托生に近い状態に持っていくか、いずれかでないと、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄だと我々が認定することはなく、よって制裁も解除されることはないと北朝鮮は理解せねばなりません。
>朝鮮半島の非核化ではなく、北朝鮮に限った非核化のためには、大まかに言って三つのステップが必要と考えられる。第1段階は、核実験やミサイル発射を中断し、北朝鮮の非核化の意思を明確にすること。第2段階は、核施設の査察を受け入れ、核施設内の作業を凍結し、最終的には使えないように施設を破壊すること。第3段階は、核兵器すべてを解体することだ。
核実験やミサイル発射は現時点では中断されているようです。これが非核化の意志の明確化とは考えられません。何時でも再開できますし、これまでもそうしてきました。
第2段階・第3段階はまだ先だと考えられます。
筆者はこうしたことに詳しくありませんが、まずは核工場の停止が先に来るんじゃないですか?これも再開できますから、非核化の意志の明確化とは考えられませんが、真剣な対話の意志の兆候と見ることはできます。今現在動いている核開発・核武装の動きが止まれば、ポジティブな流れが来ていると判断できます。今止まっている動きの継続は何の判断材料にもなりません。
北朝鮮が誤解してはならないのは、核実験やミサイル発射があれば、大きなネガティブなサインとなり、しかと制裁していく流れになるということです。
>しかし、この過程で北朝鮮が約束を完全に守るという保証はない。第1段階を例にとってみてもそうだ。核実験をしなくても、データの分析は可能だ。それを誰が検証するのか。
北朝鮮がデータの分析で核開発していると我々が考えれば、査察する権利があるということになります。それを拒否したら、重大な約束違反で、制裁する流れになるんじゃないでしょうか?
そこまでやられるのが嫌なら、ロシアか中国の軍隊を入れて管理下に入ってくださいということになります(前例がありませんし、綱渡りに希望をもたれるのも鬱陶しいので、両方は有り得ずどちらかにしてください)。韓国にも米軍は存在していますから同じ話です。
>第2段階で核施設を凍結、破壊する主体は誰になるのか。国際原子力機関(IAEA)に任せるとしても、米国はIAEAが時間をかけて行う査察をじっと待つだろうか。北朝鮮が査察をどこまで許すのかという問題もある。
ロシアや中国の傘下に入るとしても、この辺の作業は国際社会が主体的にやった方がいいと思います。さすがに制裁に消極的だった国々に肝心のところを投げる訳にはいきません。
査察が失敗したら問題ですから、普通にかかる時間は待つと思います。ここまで来れば一々逆行するのも北朝鮮にメリット薄いですから、北朝鮮が持たないというのであれば、制裁を緩める可能性はあると思います。寧ろ北朝鮮は核放棄の決心がついていたら、時間がかかればかかるほど制裁の本格解除が遅れるので、さっさとやってほしい状態になると考えられます。逆に言えば、許す許さないと言っている内は、核放棄する決心がついてない、決心があっても国内を掌握できてないと判断するしかありません。
>第3段階で核兵器を解体するといっても、核をどこにいくつ隠しているかをアメリカがすべて把握していない可能性がある。
仮に隠し持っていたとしても、隠し続けている内は脅迫に使えないということになります。持っていないと言っているが持っているかもしれないと皆が思っている状態だったら、脅迫に核の裏づけがつくことになりますが、綺麗に隠してしまうと(核を持ってないと思われてしまうと)、核を持っていることをにおわすことはできないということにならざるを得ません。
突然使う可能性はゼロではありませんが、テロで使うぐらいしか使う手法はないと考えられ、核の無い世界や軍隊が無い世界でも実現しない限り、即アルカイダと同じ運命を辿ると考えられます。
ですから、我々サイドが可能な限りチェックして破壊した後に、核を隠し持っていても使い道が一切無いので、そんなことをする意味は無いと馬鹿でなければ理解できるということになります。核兵器は更新する必要もあり、一度つくれば永遠に利用できるシロモノでもありません。
核兵器は伊達に「使えない兵器」と言われている訳ではありません。少なくとも北朝鮮には不相応で必要ないものです。
>このようなことを知っている韓国の文在寅ムンジェイン政権は、一括妥結を考えているようだ。(1)米国を促して北朝鮮との休戦協定を終戦協定に変え、平和協定を結ぶ(現在加わっていない韓国もいずれはその流れに加わる)、(2)米国が北朝鮮との国交を正常化、平壌に米国大使館を置く、(3)その代わりに、米軍は段階的に韓国から撤退する――というものだ。これは、北朝鮮と中国が長年求めてきた「宿願」でもあるが、実際は難しいのではないか」
(1)の終戦協定・平和協定は完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になるんじゃないかと思います。何故なら、制裁を続けている内は、北朝鮮の暴走の可能性を否定しきれないからです。終戦していると認定してしまうと、万一のことがあったらぶっつぶすぞとは言えない訳で、そういうことを言う必要があるということは(少なくともそうにおわせておく必要はあり、そこのところを誤解されると冒険される恐れがあります)、やはり終戦していると言えない状態だと考えられます。
(2)も人質にとる冒険をされると困りますし、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になると思います。相当関係改善しないと大使館などおけないのであって、今はそういうことを考える時期ではないと思います。
(3)は可能性はゼロではないかもしれませんが、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄をどう行うかを考えると、逆に北朝鮮にロシア軍か中国軍を入れた方が良いような気がします。それはそれで厄介であることは認めなければなりませんが、米軍基地と東側の基地が近接する事態はそう珍しいことではなく、特には問題ないと考えられます。
北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を行った後に、米軍が撤退するシナリオも想定できなくもないかもしれませんが、中国が経済・軍事で伸張していますし、当面睨みあいは続くと考えられ、今度はアメリカが韓国を信用できるのかという問題が出てくると思います。グリップを効かせておかないと韓国が物分りよく動いてくれると想定することは筆者には出来ません。ロシアは欧州・中東方面で忙しいですし、基本的にはあちらの国ですから、どうにかなるかもしれませんが、アジアにおいて中国の存在は大きく、韓国撤退論は本気で言っているなら、アジアのこと、国際社会を分かっていない一典型かなと思いますね。
韓国も民主主義の国ですからどう転ぶか分かりませんし、北朝鮮同様にタチが悪い国だと筆者は思っています。安全保障を米国に負っているにも関わらず、バランサーなどと言って、敵陣の軍事パレードに嬉々として出席するような国ですよ?とんでもないことをやらかしたらどうなるか韓国は意識しておくべきだと思います。
>在韓米軍撤退はどのような影響を及ぼすか。
>「米国は地球戦略の中で朝鮮半島問題を考えている。在韓米軍の撤退で懸念されるのは、中国に対するけん制が弱まること。もう一つは東アジアの秩序を保つ上で重要な日本の足元がぐらついてしまうことだ。韓国にとっても、問題は安全保障だけではない。韓国に進出している外資が不安を感じて撤退するなど、影響は経済にも及ぶだろう」
在韓米軍の撤退はやはり現実的ではないと考えざるを得ません。想定するのは構わないとは思いますが。それよりは、北朝鮮再生の現実的なシナリオを考えた方がマシな気がしますね。ロシアの傘下に入るにせよ、中国の傘下に入るにせよ、核放棄をしつつ独力で頑張るにせよ、制裁が解除されある程度自由主義的にやれれば結構北朝鮮は伸びるとも考えられます。中国のように経済を伸張させながら体制の求心力を維持していく形が良いのではないでしょうか?それができるだけの能力と条件はあるような気もします。
そこに在韓米軍を撤退させるとかさせないとかそういう話は関係ありません。誰が一々北朝鮮を攻めるかという話です。韓国の首都は少なくとも壊滅するでしょうし、我々サイドに百害あって一理なしです。韓国が勝手に攻め入り、傍から見ることが出来れば儲かる可能性はあるかもしれませんが、そんな可能性は万に一つもありそうにもありません。誰が首都を壊滅させるリスクを犯して北朝鮮に攻め入るでしょうか?仮に米国が韓国の制止を振り切って勝手に攻めるとして、北朝鮮の核開発・ICBM開発以外にその理由があると思う人がいるなら、ちょっと話を聞いてみたいと思います。そんなことをすれば同盟国が総崩れすることは必至ですから、遊びでできる話ではありません。
北朝鮮は北朝鮮のような攻めても労多くして功少なしの国を誰も狙ってないことをそろそろ自覚するべきではないでしょうか?十分自衛できますので、半島の赤化統一のような夢を真剣に現実化するようなことを考えるべきではないと思います。韓国も意外に力はありますので、あまり統一に野心を持ちすぎない方がいい気はしますが(北朝鮮が恐怖を感じている可能性もあると思います)。半島のことに口を出すなと韓国が言うのであれば、じゃあさっさと北朝鮮に攻め込んで終わりにしてくださいっていうことになります。統一したいんでしょう?北朝鮮だって南主導の統一は嫌に決まってますし、さすがに騙される可能性はないでしょうから、戦争でもして勝たない限りは、南主導の統一などないということになります。北朝鮮が統一を掲げる韓国に対抗するには統一を掲げるしかなく、経済が劣勢である以上、核が必要であると考えてもおかしくありません。北朝鮮が韓国を信用して上手くいくと考える方がどうかしているでしょう。韓国国内には外交方針を巡る対立もありますし、到底纏めきれるとは思いにくいところがあります。
韓国が見果てぬ夢をちょっと仕舞って北朝鮮の体制の維持を認めてしまえば、北朝鮮も赤化統一の看板を捨て易く、すなわち核放棄もやり易いとも考えられます。
まぁ永遠に統一がないと考える必要もありませんし、誰もそんなことは現状現実的と思っていないのですから、できないことはとりあえず止めてしまえばどうかなと思いますけどね。一度北朝鮮を信用させてしまえば、企業の進出などどうとでもなるとも考えられます。
大体北朝鮮だけが核放棄してしまうと、勢力バランスが南に大きく傾いてしまう訳です。これは北朝鮮だけでなく、中国やロシアの望むところでもありません。これを解決するためには、ロシア軍か中国軍が前に進んでバランスをとるか、韓国が今すぐやると弱みと受け取られる可能性もありタイミングは重要と思いますが、統一をひとまず諦めるなどして、北朝鮮や中国・ロシアが感じる脅威を緩和するしかありません。ただ、在韓米軍の撤退まで行くと、逆に韓国が取り込まれて我々が崩れるリスクが高く、現状維持にならないと考えます。ミサイル防衛も米軍防御のため=抑止力維持のために必要であり、これも維持すべきだと考えます。
韓国が米軍をどうこうすることを考えるべきではなく、基本的には韓国が何をできるか考えるべきでしょう。半島のことなのですから。勿論ロシアや中国に対してどうすべきか主導的に考えていくのは必ずしも韓国の仕事ではありませんが、北朝鮮に対してどうするか何がやれるかは抑止力を提供し兵を置くアメリカや同じアメリカの同盟国で国連軍の基地もある日本とも話し合いながら、自分が何をできるかを考えねばならないということです。
ロシア・中国は米軍が問題であると主張しますが、核武装後の大国同士が戦争したことはありません。ロシアや中国が米軍の侵略を真剣に考えていると見るべきではなく、ゆえにあちら側によるこちら側の武装解除の要求は防衛的な性格を持つのではなく、攻勢的な発想で武装解除を求めていると理解するべきだと筆者は思っています。例えば中国は自国の領土と主張する範囲を支配するために、こちら側だけの平和的言動を求め、現状変更を試みている訳です。
>「非核化の原則を確認するだけでは、1994年にスイス・ジュネーブで締結された『米朝枠組み合意』の失敗を繰り返すことになる。
>この時は、北朝鮮が核開発を凍結する代わりに米国が発電用軽水炉の建設を支援することを約束した。北朝鮮は重油や食糧の提供を受けたが、プルトニウム抽出やウラン濃縮を秘密裏に進めていたことが発覚し、合意は水泡に帰した。非核化のプロセスだけでなく、検証方法や、作業の期限を定めたタイムテーブルまで作らないと合意は無意味になるだろう。
北朝鮮の原子力発電所は当然警戒すべきです。何故なら、ウランが合法的に流入することを許すことになるからです。ウランが合法的に流入するなら、そのウランを監視する権利が必要になりますが、鉄道などコッソリ輸入してくる可能性はあります。北朝鮮が立ち入り禁止にしている区域(地下施設は幾らでもあるでしょう)で開発されると非常に不味いので、怪しい施設を監視する権利も必要かもしれませんし、それが嫌なら(軍事機密など主張するなら)、やはり原子力発電所そのものを禁止しておくべきでしょう。そうであれば、万一の時に制裁破りを主張して、北朝鮮にウランを入れた国を罰することができます。原子力発電所がOKなのであれば、密かにウランを入れたところで、北朝鮮が悪さしただけと言い訳することができるのではないですか?
代替発電所としては、ロシアが天然ガスを供給してもいいと思います。ロシアは資源エネルギーを売る先を求めていますよね。
ただ、北朝鮮は産出するらしいですから、自前の石炭でも使えばいいのではないですか?石炭一本槍が嫌なら天然ガスを買うか再生可能エネルギーを開発することです。
自国で産出するウランは輸出にでも出してください。北朝鮮は資源が豊富らしいですし、これまでも資源を売る商売はしてきたでしょう。それと同じことです。
韓国にエネルギーを頼る可能性も考えられるでしょう。これなら韓国だけ原子力発電所(アメリカや国際社会に十分監視されていますし、これまでのところ勝手に核開発を成功させるようなマネは実行できていません)を残しても、北朝鮮国内に対する言い訳になるのではないかとも思えます。韓国も北朝鮮のエネルギーを握ればより安心できますし、北朝鮮はソウルを砲撃の射程に収めているので、一々深刻に疑う必要もありません。
後はマル秘のウラン鉱山がないかチェックは怠ることができません。
北朝鮮は国際社会の監視をこちらの基準で十分受け入れるか、それが嫌ならロシアか中国の軍隊を入れてその傘下に入るかいずれかは選ばないといけないと思います。
ロシアや中国が信用できるかという話ですが、軍隊を入れて傘下に収めたら、ロシアや中国に責任が出てくる訳で、これまでのように止めたが聞かないみたいない言い分を主張することはできなくなります。ロシアや中国は北朝鮮制裁に消極的ではあったものの、最終的には合意しています。ロシアは瀬取りをやりましたし、確かに怪しい感じはしますが、北朝鮮が傘下であれば、北朝鮮が暴走したときのケツ持ちをしないといけなくなりますので(世界と共に自ら滅ぶ可能性があります)、これまでより随分北朝鮮に対して抑制的になるんじゃないかと思います。傘下にないから日米韓を道連れに死んでくれぐらいに思っていたのではないでしょうか?
大分昔の話になりましたが、ソ連は東ヨーロッパの国を傘下に収めて、核戦争を起こさせずにそのまま乗り切った経験はあります。独裁者を取り除いたというようなことも聞いたことありませんし、北朝鮮ともウマがあうようですし、やり易いかもしれません。経済競争に敗れたことがネックですが。
中国は新技術の開発などでアメリカに挑戦する勢いがある国です。ただ、中国(漢民族)は、伝統的にはあまり相手の国を直接支配しない形態でやってきた印象で(中国と言っていいのか分かりませんが、モンゴルだけが例外だった印象があります)(チベットやウイグルなど自国の領土の主張で同化させる戦法が異民族統治の基本だと思います)(香港はある程度放置しているようですが、同民族ですしかなりの小国です)、新しいチャレンジになると思います。北朝鮮と険悪な仲のようですし、北朝鮮が中国を信用できるかの問題が大きいと思われます。
外国軍を入れるというのに違和感を感じる人もいるかもしれませんが、アジア(日本・韓国)でも欧州などでも行われてきた、第2次大戦後寧ろ一般的な形ですから、北朝鮮を始めとした関係各国が最終的には納得し得る案だと思っています。
いずれにせよ、北朝鮮が簡単に納得するような薄い監視で北朝鮮の核開発の意志を挫くことができるとは思えません。それこそ主権が無いと言いたくなるぐらい前例が無い形で我々に監視させるか、ロシア軍か中国軍を入れて一蓮托生に近い状態に持っていくか、いずれかでないと、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄だと我々が認定することはなく、よって制裁も解除されることはないと北朝鮮は理解せねばなりません。
>朝鮮半島の非核化ではなく、北朝鮮に限った非核化のためには、大まかに言って三つのステップが必要と考えられる。第1段階は、核実験やミサイル発射を中断し、北朝鮮の非核化の意思を明確にすること。第2段階は、核施設の査察を受け入れ、核施設内の作業を凍結し、最終的には使えないように施設を破壊すること。第3段階は、核兵器すべてを解体することだ。
核実験やミサイル発射は現時点では中断されているようです。これが非核化の意志の明確化とは考えられません。何時でも再開できますし、これまでもそうしてきました。
第2段階・第3段階はまだ先だと考えられます。
筆者はこうしたことに詳しくありませんが、まずは核工場の停止が先に来るんじゃないですか?これも再開できますから、非核化の意志の明確化とは考えられませんが、真剣な対話の意志の兆候と見ることはできます。今現在動いている核開発・核武装の動きが止まれば、ポジティブな流れが来ていると判断できます。今止まっている動きの継続は何の判断材料にもなりません。
北朝鮮が誤解してはならないのは、核実験やミサイル発射があれば、大きなネガティブなサインとなり、しかと制裁していく流れになるということです。
>しかし、この過程で北朝鮮が約束を完全に守るという保証はない。第1段階を例にとってみてもそうだ。核実験をしなくても、データの分析は可能だ。それを誰が検証するのか。
北朝鮮がデータの分析で核開発していると我々が考えれば、査察する権利があるということになります。それを拒否したら、重大な約束違反で、制裁する流れになるんじゃないでしょうか?
そこまでやられるのが嫌なら、ロシアか中国の軍隊を入れて管理下に入ってくださいということになります(前例がありませんし、綱渡りに希望をもたれるのも鬱陶しいので、両方は有り得ずどちらかにしてください)。韓国にも米軍は存在していますから同じ話です。
>第2段階で核施設を凍結、破壊する主体は誰になるのか。国際原子力機関(IAEA)に任せるとしても、米国はIAEAが時間をかけて行う査察をじっと待つだろうか。北朝鮮が査察をどこまで許すのかという問題もある。
ロシアや中国の傘下に入るとしても、この辺の作業は国際社会が主体的にやった方がいいと思います。さすがに制裁に消極的だった国々に肝心のところを投げる訳にはいきません。
査察が失敗したら問題ですから、普通にかかる時間は待つと思います。ここまで来れば一々逆行するのも北朝鮮にメリット薄いですから、北朝鮮が持たないというのであれば、制裁を緩める可能性はあると思います。寧ろ北朝鮮は核放棄の決心がついていたら、時間がかかればかかるほど制裁の本格解除が遅れるので、さっさとやってほしい状態になると考えられます。逆に言えば、許す許さないと言っている内は、核放棄する決心がついてない、決心があっても国内を掌握できてないと判断するしかありません。
>第3段階で核兵器を解体するといっても、核をどこにいくつ隠しているかをアメリカがすべて把握していない可能性がある。
仮に隠し持っていたとしても、隠し続けている内は脅迫に使えないということになります。持っていないと言っているが持っているかもしれないと皆が思っている状態だったら、脅迫に核の裏づけがつくことになりますが、綺麗に隠してしまうと(核を持ってないと思われてしまうと)、核を持っていることをにおわすことはできないということにならざるを得ません。
突然使う可能性はゼロではありませんが、テロで使うぐらいしか使う手法はないと考えられ、核の無い世界や軍隊が無い世界でも実現しない限り、即アルカイダと同じ運命を辿ると考えられます。
ですから、我々サイドが可能な限りチェックして破壊した後に、核を隠し持っていても使い道が一切無いので、そんなことをする意味は無いと馬鹿でなければ理解できるということになります。核兵器は更新する必要もあり、一度つくれば永遠に利用できるシロモノでもありません。
核兵器は伊達に「使えない兵器」と言われている訳ではありません。少なくとも北朝鮮には不相応で必要ないものです。
>このようなことを知っている韓国の文在寅ムンジェイン政権は、一括妥結を考えているようだ。(1)米国を促して北朝鮮との休戦協定を終戦協定に変え、平和協定を結ぶ(現在加わっていない韓国もいずれはその流れに加わる)、(2)米国が北朝鮮との国交を正常化、平壌に米国大使館を置く、(3)その代わりに、米軍は段階的に韓国から撤退する――というものだ。これは、北朝鮮と中国が長年求めてきた「宿願」でもあるが、実際は難しいのではないか」
(1)の終戦協定・平和協定は完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になるんじゃないかと思います。何故なら、制裁を続けている内は、北朝鮮の暴走の可能性を否定しきれないからです。終戦していると認定してしまうと、万一のことがあったらぶっつぶすぞとは言えない訳で、そういうことを言う必要があるということは(少なくともそうにおわせておく必要はあり、そこのところを誤解されると冒険される恐れがあります)、やはり終戦していると言えない状態だと考えられます。
(2)も人質にとる冒険をされると困りますし、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になると思います。相当関係改善しないと大使館などおけないのであって、今はそういうことを考える時期ではないと思います。
(3)は可能性はゼロではないかもしれませんが、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄をどう行うかを考えると、逆に北朝鮮にロシア軍か中国軍を入れた方が良いような気がします。それはそれで厄介であることは認めなければなりませんが、米軍基地と東側の基地が近接する事態はそう珍しいことではなく、特には問題ないと考えられます。
北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を行った後に、米軍が撤退するシナリオも想定できなくもないかもしれませんが、中国が経済・軍事で伸張していますし、当面睨みあいは続くと考えられ、今度はアメリカが韓国を信用できるのかという問題が出てくると思います。グリップを効かせておかないと韓国が物分りよく動いてくれると想定することは筆者には出来ません。ロシアは欧州・中東方面で忙しいですし、基本的にはあちらの国ですから、どうにかなるかもしれませんが、アジアにおいて中国の存在は大きく、韓国撤退論は本気で言っているなら、アジアのこと、国際社会を分かっていない一典型かなと思いますね。
韓国も民主主義の国ですからどう転ぶか分かりませんし、北朝鮮同様にタチが悪い国だと筆者は思っています。安全保障を米国に負っているにも関わらず、バランサーなどと言って、敵陣の軍事パレードに嬉々として出席するような国ですよ?とんでもないことをやらかしたらどうなるか韓国は意識しておくべきだと思います。
>在韓米軍撤退はどのような影響を及ぼすか。
>「米国は地球戦略の中で朝鮮半島問題を考えている。在韓米軍の撤退で懸念されるのは、中国に対するけん制が弱まること。もう一つは東アジアの秩序を保つ上で重要な日本の足元がぐらついてしまうことだ。韓国にとっても、問題は安全保障だけではない。韓国に進出している外資が不安を感じて撤退するなど、影響は経済にも及ぶだろう」
在韓米軍の撤退はやはり現実的ではないと考えざるを得ません。想定するのは構わないとは思いますが。それよりは、北朝鮮再生の現実的なシナリオを考えた方がマシな気がしますね。ロシアの傘下に入るにせよ、中国の傘下に入るにせよ、核放棄をしつつ独力で頑張るにせよ、制裁が解除されある程度自由主義的にやれれば結構北朝鮮は伸びるとも考えられます。中国のように経済を伸張させながら体制の求心力を維持していく形が良いのではないでしょうか?それができるだけの能力と条件はあるような気もします。
そこに在韓米軍を撤退させるとかさせないとかそういう話は関係ありません。誰が一々北朝鮮を攻めるかという話です。韓国の首都は少なくとも壊滅するでしょうし、我々サイドに百害あって一理なしです。韓国が勝手に攻め入り、傍から見ることが出来れば儲かる可能性はあるかもしれませんが、そんな可能性は万に一つもありそうにもありません。誰が首都を壊滅させるリスクを犯して北朝鮮に攻め入るでしょうか?仮に米国が韓国の制止を振り切って勝手に攻めるとして、北朝鮮の核開発・ICBM開発以外にその理由があると思う人がいるなら、ちょっと話を聞いてみたいと思います。そんなことをすれば同盟国が総崩れすることは必至ですから、遊びでできる話ではありません。
北朝鮮は北朝鮮のような攻めても労多くして功少なしの国を誰も狙ってないことをそろそろ自覚するべきではないでしょうか?十分自衛できますので、半島の赤化統一のような夢を真剣に現実化するようなことを考えるべきではないと思います。韓国も意外に力はありますので、あまり統一に野心を持ちすぎない方がいい気はしますが(北朝鮮が恐怖を感じている可能性もあると思います)。半島のことに口を出すなと韓国が言うのであれば、じゃあさっさと北朝鮮に攻め込んで終わりにしてくださいっていうことになります。統一したいんでしょう?北朝鮮だって南主導の統一は嫌に決まってますし、さすがに騙される可能性はないでしょうから、戦争でもして勝たない限りは、南主導の統一などないということになります。北朝鮮が統一を掲げる韓国に対抗するには統一を掲げるしかなく、経済が劣勢である以上、核が必要であると考えてもおかしくありません。北朝鮮が韓国を信用して上手くいくと考える方がどうかしているでしょう。韓国国内には外交方針を巡る対立もありますし、到底纏めきれるとは思いにくいところがあります。
韓国が見果てぬ夢をちょっと仕舞って北朝鮮の体制の維持を認めてしまえば、北朝鮮も赤化統一の看板を捨て易く、すなわち核放棄もやり易いとも考えられます。
まぁ永遠に統一がないと考える必要もありませんし、誰もそんなことは現状現実的と思っていないのですから、できないことはとりあえず止めてしまえばどうかなと思いますけどね。一度北朝鮮を信用させてしまえば、企業の進出などどうとでもなるとも考えられます。
大体北朝鮮だけが核放棄してしまうと、勢力バランスが南に大きく傾いてしまう訳です。これは北朝鮮だけでなく、中国やロシアの望むところでもありません。これを解決するためには、ロシア軍か中国軍が前に進んでバランスをとるか、韓国が今すぐやると弱みと受け取られる可能性もありタイミングは重要と思いますが、統一をひとまず諦めるなどして、北朝鮮や中国・ロシアが感じる脅威を緩和するしかありません。ただ、在韓米軍の撤退まで行くと、逆に韓国が取り込まれて我々が崩れるリスクが高く、現状維持にならないと考えます。ミサイル防衛も米軍防御のため=抑止力維持のために必要であり、これも維持すべきだと考えます。
韓国が米軍をどうこうすることを考えるべきではなく、基本的には韓国が何をできるか考えるべきでしょう。半島のことなのですから。勿論ロシアや中国に対してどうすべきか主導的に考えていくのは必ずしも韓国の仕事ではありませんが、北朝鮮に対してどうするか何がやれるかは抑止力を提供し兵を置くアメリカや同じアメリカの同盟国で国連軍の基地もある日本とも話し合いながら、自分が何をできるかを考えねばならないということです。
ロシア・中国は米軍が問題であると主張しますが、核武装後の大国同士が戦争したことはありません。ロシアや中国が米軍の侵略を真剣に考えていると見るべきではなく、ゆえにあちら側によるこちら側の武装解除の要求は防衛的な性格を持つのではなく、攻勢的な発想で武装解除を求めていると理解するべきだと筆者は思っています。例えば中国は自国の領土と主張する範囲を支配するために、こちら側だけの平和的言動を求め、現状変更を試みている訳です。