観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

膨大な個人金融資産の行方

2010-02-02 00:29:03 | 政策関連メモ
日本銀行(国際比較:個人金融資産1,400兆円)※データはやや古い
http://www.nira.or.jp/outgoing/report/entry/n081121_276.html

まず個人金融資産残高を見てください。特殊な国アメリカ(リッチスタンと無保険者)の個人金融資産が大きく、社会保障の充実に定評のあるヨーロッパの個人金融資産が小さいことが分かります。

>公的年金の役割が相対的に小さい国では、その分だけ、個人が私的年金などの形で老後の資金を多めに確保する必要があると考えられます。

次に「日本と米国のどちらが貯蓄好き?」の節に移ります。

>日本は年間可処分所得に占める金融資産の純取得額の割合が約 5%と、フランス、ドイツ(約 7~ 8%)に次いで比較的高い水準となっています。これに対し、英国(約 1%)はこれが低く、さらに米国(▲ 0.4%)ではマイナスとなっています。

英米は貯めていないようにも見えますが、落とし穴があるように思います。彼らは金融が得意で資産運用で収益を上げている可能性が高いからです。また、日本は少子高齢化の傾向が強いことに注意する必要があります。高齢者は一般に資産を取り崩していくものだからです。

更に続いて「日本の個人金融資産は安全資産が中心」「近年の安全資産重視の強まりとその背景」の節です。読んでいただければ分かりますが、日本は安全資産中心です。これはやはり少子高齢化など将来に対する不安が大きいから、対策として安全資産を中心に個人金融資産を貯めているのだということだと思います。

これらの知識を前提に、膨大な個人金融資産の行方を考えます。

現状では、個人金融資産は財政赤字を補ってもまだ余り、海外資産に向かい積み増してきているというトレンドがあります。海外資産万歳であれば、話は早いのですが、そうでもありません。アメリカの赤字は問題になっていますし、長期的な円高傾向という為替リスク、リスクマネーだとサブプライムローンのような問題もあります。日本がリスクマネーを考えるのもいいですが、そうそう上手くいくとも思えません。そもそもが不安だから安全資産を求めているのです。

やはり、膨大な日本の個人金融資産は日本の少子高齢化対策の明白な綻びに向かうのが妥当ではないでしょうか。国がシッカリしなければ、レッセフェールで対策されることはありません。結局ここはヨーロッパ型ということになります。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿