ワニなつノート

妖怪人間 (その5)


《「高校より守りたい」ものをもつ子どもと「定員内不合格」》



1%の孤独より、もっと深い孤独を味わってきた
1%の孤独より、息苦しい檻に囲まれてきた

その子どもは「高校に行く」とは言わない


    ◇


1%の孤独を思い知れ

定員が空いていても
そこが定時制高校でも

1%の孤独を思い知れ

そう言われながら
子どもが捨てられることを

「21世紀の定員内不合格」という。


    ◇


「当たり前のことが出来ず、中学校生活をいい加減に送ってきた生徒は、定員内でも不合格になる」

「私の理想の学校作りの邪魔をする生徒は間違いなく不合格」

学校のHPの校長挨拶でそう宣言する校長。


それが人間なら、わたしは妖怪人間のままでいい。


    ◇


2016年に生まれた子どもの数が100万人を割ったというニュースが流れる。
1899年の統計開始以来、初めて100万人を割ったという。

つまり、子どもの出生数が200万人を超えていた時代から、子どもの数は半分になった。


でも、1%の子どもは、「高校に入れない」という制度を、私たちは守り続ける。


たとえ、「定員」が空いていても、
どんなに「教室」が空いていても、
どんなに机と椅子が余っていても、
1%の子どもに座らせるくらいなら、捨てる。
減らす。

100万人分の椅子を捨ててでも、
1%の孤立を守る。

それを「21世紀の定員内不合格」という。


これから生まれてくる子どもたちの中から、
15年後に1%の孤独と排除を、生まれる前からてぐすねひいて、準備している、
この社会のわたしたち大人。
私たち人間。


それが人間なら、わたしは妖怪人間のままがいい。
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