【助けづらい話】(6)
《「たすけにいく」と「たすけにくい」》Ⅲ
0才の子の命は最先端の医療や看護・ケアが「たすけにいく」。
だけど、
3才の子が保育園に行くことや、6才の子が小学校に行くことは、
「たすけにくい」。
子どもの命を助ける医療は劇的に進歩し「たすけにいく」。
だけど、
保育、教育、福祉、社会的養護は、子どもの生活を「たすけにくい」。
◇
「助けづらい子」とは誰のことだったか。
教育の業界では、非行、不良、問題児は「助けづらい子」であり、「助けない子」にされてきた。
言うことを聞かない子。生意気な子。ひねくれた子。かわいげのない子。
素直じゃない子。ごめんなさいと言えない子。
医療の業界で「助けられなかった子」は、「小児がん」「白血病」の子や重い病気の子だった。
いま手元に本がないが細谷先生の本で、「昔は5人に4人が助からない病気だったが、いまは5人に4人は助かる」と読んだのが10年以上前のことだ。
教育や福祉の業界では、「助けづらい子」「助けにくい子」は、その子自身の「問題」のように語られてきた。
だけど、医療の業界と比べてみれば明らかだと思うのだが、「助けづらい子」とは、大人が「助け方を知らなかった子」のことなんじゃないのか。
だから、0才の歩ちゃんは助けられたのに、3才の歩ちゃんを行政は助けなかった。
助けたのは私立の保育園だった。
30年前に、「未経験」の「私立保育園」の保育士さんたちが「助けられた」のに、いまも、助けが届かない子どもはたくさんいる。
……これも、ちょっとずつ話がずれているので、(つづく)
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