ワニなつノート

「障害児」の高校入学を実現するために『第31回討論と交流の集い』


「障害児」の高校入学を実現するために『第31回討論と交流の集い』


7月24日(日)14時~16時半。
佐野君の入学に向けての集会があります(^^)v

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☆「障害児」の高校入学を実現するために『第31回討論と交流の集い』

横浜市健康福祉総合センター8AB階会議室(JR桜木町駅前)


(第一部)「早く地域の小学校に通わせて!
      人工呼吸器ユーザー佐野凉将くんの問題」

(第二部 講演)北村小夜さん 「共に生きる社会は共に学ぶ教室から~能力主義で差別するな」

参加費(資料代)500円


主催:神奈川・「障害児」の高校入学を実現する会


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人工呼吸器を付けた「医療的ケア児」は地元の小学校に正式入学できるのか

「自主的集団登校」続ける相模原市の9歳男児



2022/6/27 07:00 (JST)© 株式会社全国新聞ネット


 重い障害があるため、地元小学校への入学が認められていない9歳の男児が相模原市にいる。同市中央区に住む佐野涼将君。人工呼吸器やたんの吸引が必要な「医療的ケア児」だ。「教室に入れなくても、友達との時間を共有したい」。佐野君は、こう願う両親とともに、2年以上にわたって自主的に集団登校に加わっている。(共同通信=吉田英夫)


▽入ることができるのは入り口まで


 「おはよう!」。今年3月の朝、両親にバギーを押され、自宅近くの集合場所に向かう佐野君の姿があった。児童たちと約1キロの道のりを登校し、共に校門を通る。
 しかし、現時点で入ることができるのは、小学校の建物入り口で靴を履き替える場所まで。佐野君はその場で友達と約10分間交流するが、校内や教室で過ごすことはできない。2020年度から2年以上、ほぼ毎日、この自主的登校を続けている。



▽右手の指で意思表示


 佐野君は出生時のトラブルにより、脳にダメージが残った。チューブで胃に栄養を送る「胃ろう」も必要だ。発語はないが、右手人さし指を動かし、好きなものは何かなど意思表示をする。左手や足、唇や頭を動かすときもあり、顔色が赤くなったり、涙を流したりすることもある。

 就学先について、両親は悩んだ。母親の綾乃さん(43)は「息子は世の中に受け入れられていない」と思うこともあった。そんな中、地元小学校に先に入り、当時5年生だった兄(14)の言葉に背中を押された。「地域の学校がいいと思う。同じ年の子に慣れた方がいい」

 両親は訴える。「涼将は相模原に生まれて、これからも生活する。地元の友達に知ってもらって、関わってもらう場をつくってほしい」


 ▽1年時は週2日


 就学相談を受けた市教委も当時、思いを受け止めようとした。佐野君が小学1年生になる19年度。市教委は、市内の特別支援学校に就学しながら、週2日は小学校に通う「居住地交流制度」を提示した。

 2年生になったら毎日通えるようにするための「試行」という位置付けでスタートしたこの形は貴重な経験になった。佐野君は、小学校に付き添う綾乃さんからケアを受けながら、学校生活を楽しんだ。運動会に参加し、ダンスにも加わった。遠足では友達がバギーを進んで押してくれ、どろんこ遊びでは佐野君の手を握って泥団子の作り方を教えてくれた。

 父親の政幸さん(45)は「周りの子たちは時間をかけて涼将を受け入れ、肯定してくれた」と当時を振り返った。



 ▽2年になる直前に…


 だが事態は急転する。市教委は佐野君が2年生になる2020年度から、サポートができる教員を置いた学級を小学校につくり、「完全入学」してもらう計画だったが、人員を補充できず頓挫。両親によると、その事実は2年生進級を目前にした20年3月に伝えられた。「小学校の通常学級で同級生と一緒に学ばせたい」という両親の希望と乖離もあり、市教委との間には次第に溝が生まれた。

 「わずかな時間でも友達といる時間がほしい」。両親はこう考え、20年度から小学校への自主的集団登校を続ける。佐野君は特別支援学校に籍があるが、通学していないため事実上、未就学状態だ。


 ▽変化の兆しも


 長く膠着状態が続いているが、取材を重ねると、市教委側にはわずかに変化の兆しも見え始めている。その契機は、医療的ケア児や家族への支援を国・自治体の「責務」と規定する「医療的ケア児支援法」が昨年9月に施行したことだ。基本理念に、医療的ケア児や家族を社会全体で支え、意思を最大限尊重することなどを掲げる。

 市教委幹部によると、同法を踏まえ市教委は最近、改めて小学校に佐野君をケアできる看護師を配置した「特別支援学級」をつくることに、本腰を入れて検討し始めた。今後は、特別支援学級の設置にとどまらず、両親が望む通常学級での学びを実現できるかどうかが、鍵になる。


 ▽「市教委は前向き」


 医療技術の進歩で、かつて救えなかった命が救えるようになった現在は、医療的ケア児が全国に約2万人いるとされる。

 元特別支援学校教諭で、医療的ケア児の学校教育に詳しいNPO法人「地域ケアさぽーと研究所」の下川和洋理事は「従来は医療的ケア児を受け入れない理由を考えてばかりの自治体が多かった。相模原市教委は前向きな方向性を検討しており、良い傾向といえる」と一定の評価を示す。

 その上で「全ての医療的ケア児が地域の小学校に就学することが、正しいわけではない。特別支援学校での就学を希望される方もいる。大切なのは個々の事情に応じて、児童と家族の気持ちを最大限、尊重することだ」と提言した。


 ▽「一人も取り残さない教育」


 相模原市は、知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者らが殺傷された事件を教訓に、共生社会の実現を目指している。「涼将君、涼くん」。これまでの取材では、担当者は佐野君を名前で呼び、親しみを込める様子も見られている。

 本村賢太郎市長は今年3月、佐野君や両親と面会し「涼将君にベストな方法を考えたい。一人も取り残さない教育を考える」と繰り返した。小学校内に佐野君のための学級をつくるだけでなく、友達と同じ教室で勉強する環境を整えられるか。力量が今、問われている。


元記事はこちらから。
https://nordot.app/913002264342331392?c=39546741839462401&fbclid=IwAR2-x8eEpW0MrHVNGIgjM3cYFX-DtcZ5fA2G_58ieAzuIXFyYOJGOplBvLU
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