《高校は義務教育じゃない》
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高校は義務教育じゃない。
だから、校長が「退学処分」を出すことができる。
ただし、その場合には明確な理由、説明責任が求められる。
「退学処分」の理由を問われたとき、「義務教育じゃないから」や「総合的判断」が説明にならないことは明らかだ。
「退学処分」は子どもの人権に関わる判断だから、校長の説明に納得できなければ異議申し立てや、裁判に訴えることも可能だ。
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高校は義務教育じゃない。
だから、校長が「定員内不合格」を出すことができる。
ただし、その場合には明確な理由、説明責任が求められる。
「定員内不合格」の理由が、「義務教育じゃないから」や「総合的判断」が説明にならないことは明らかだ。
「定員内不合格」は子どもの人権に関わる判断だから、校長の説明に納得できなければ異議申し立てや、裁判も可能であるべきだ。
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しかし「定員内不合格」はブラックボックスだ。
何の説明責任も果たされないまま放置されている。
《昔からこうやってきた》という前例主義、「障害を理由にした差別ではないか」という問いにも《詳細は話せない》という秘密主義、《校長の判断に間違いはない》という否認主義、これらが重なり定員内不合格にされた被害者の子どもの傷は、覆い隠されてきた。
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2023年度、全国の定員内不合格者数は2004人。
中学卒業生の0.1%。
1000人に一人を犠牲にし続ける、高校入試。
【写真:仲村伊織】