校長は、「学力検査」」を行わない「選抜」を実施しながら、「学力が足りない」という判断のもとに「定員内不合格」という判断を実行した。
その判断は、定員が1クラス分、2クラス分も空いているときにも、「無制限」に許容されている。
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ひとりの子どもの「学ぶ機会」を奪うために、「定員内不合格」を出すこと。
「お前のような子どもは、私たちの学校の教育を受けるに値しない」
「たとえ、定員が80人分余っていても」
「少人数の指導による、学び直しの機会」をスクールポリシーとして公表していても、お前はその対象ではない。」
「ここでは歓迎されない。」
そのシグナルを、当事者とすべての生徒に送ることになると、校長は気づいているだろうか。
そのことは、「定員内」で入学拒否された子どもの、その後の人生における「社会参加」に影響するだけでなく、すべての生徒の障害児者への態度に影響を及ぼす。
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迫害のすべての形態と同様に、「定員内入学拒否」の責任を問うためには、「定員内不合格」の根底にある差別を認定し、理解する必要がある。
実行者である校長の責任を問うだけでは不十分である。
真の公平公正な学びのためには、なぜ校長が定員内不合格を出したのか、
差別を撤廃し、「学びの機会を奪う」連鎖を断ち切るにはどうすればよいかなど、包括的な要望が求められる。