山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

北八つ ラッセル苦闘編 ( 中編 )

2013年02月02日 15時06分04秒 | 八ヶ岳
思わぬ“苦闘”の末、『スーパーおじさんマン』の出現に救われた我が隊でしたが
「賽の河原」は やはり鬼門みたいです

思い起こせば昨年、同じコースを訪れた際も、行きはササッと事も無く通過したものの
帰りには吹雪かれた挙句、隊長だけ何度か、
やはり吹き溜まりに撃沈!!
おサル隊員と同じように、ストックのバスケット紛失という、憂き目に会った場所…

やはり面倒でも、しっかり登り始めから「ワカン」を装着してくれば良かった、
今更ながら反省しきりです。

「スーパーおじさんマン」の「わかん」での先導なくして、
「賽の河原」無事通過は無かったやもしれず、つくづく感謝です

その後、樹林帯のルートに逃げ込むや、、「わかん」が脱げた「スーパーおじさんマン」
に再度 先頭を譲られ、小一時間ほどの小ラッセルの後、
今日の宿 高見石小屋に無事到着!! ( というか、転がり込んだ、みたいだね… テヘヘ)

ところで、件の“若者”は、小屋が間近になった頃合で、我が隊を追い抜いていきました、ええ。
その時、改めて後ろから“若者”を観察しましたが、何と、テント装備です。

冬山をテント泊しようとするガッツを持つ割に、先ほどからの一連のアクションとの
アンバランスが、何だか隊長には解せないのでした…
案外、経験はそれほど多くない、初心者だったのかもしれないなぁ…
だとしたら、そのアンバランスさに、危険な兆候を感じてしまう…
山では、自分の力量と自然に対して謙虚でいないと、いつか痛い目に遭うから…
( おいおい、おまえがそれ言うか!? )

小屋到着後、だいぶ経った頃、おじさんも到着。
改めて御礼をいうと、「いやぁ、4人いれば ( 助け合って )どうにかなるだろうと思ったし…」と
謙虚な方です、脱帽!! ベテラン山や、ここにあり、ですね

高見石小屋は、“星空とランプの山小屋”として有名です。
が、隊長の昨年来た時の印象は、“部屋にいても とても寒い小屋”でした…
あの時は体調が悪かったからなぁ… と、で、今年は…?
やっぱり、「部屋にいても とても寒い山小屋」です(笑)

着ていたアウターを干すと、ひたすらコタツに足を突っ込んで暖をとることに専念。
やはり今年も、小屋のすぐ裏の高見石からの夕映え鑑賞は断念(笑)。

山泊まりでの楽しみの一つは、夕食です。

写真のお鍋の中身は湯豆腐でした。もちろん、すべて完食。
今日もおサル隊員がポーチから繰り出す「ごま塩」のお世話になりました、ゲプッ





で、10時間 爆睡

朝食は6時。高見石からのご来光を見ようと、皆さん、ちゃっちゃと朝食を平らげ、準備しています、
が、我が隊は、あまりにも寒いので、トイレのとこの窓越しで、済ませましょ♪、ね

ちなみに、この朝の気温、おそらく -17~18度!!

ところで高見石小屋の朝食は、山小屋では珍しいパンです。

隊長の推察に間違いなければ、ここのオーナーは、
“名古屋地区 喫茶店モーニング文化圏”内で暮らした経験のある方です、はい。

食後のコーヒーを何杯もお替りした甲斐あって、今朝もすっきりと“貫通”。
さぁ、そろそろ出掛けましょうか

先ずは 裏の高見石へ。ピーカンに絶景が広がっています。

白く見えるのは、白駒池。

遠く浅間山も見えます。

今日 進む方向の、茶臼山、縞枯山、北横岳、そして少しだけ顔をのぞかせる蓼科山。

登ってきた茅野方面。

東方面。

風が強いので、展望を楽しむにも5分で精一杯。退散します。


これが 今年の高見石小屋。昨年来た時 と比べて、やはり雪が多いのがわかります。


ところで、今日のコース。
当初は、高見石小屋→丸山→麦草峠→茶臼山→縞枯山→北八ヶ岳ロープウェイ駅 
という、展望ルートを考えていたんだけど、小屋のお兄さんのアドバイスを受け入れ、
高見石小屋→白駒池→麦草峠→五辻→北八ヶ岳ロープウェイ駅 という裾野迂回ルートに変更です。

お兄さんによると、今週降った新雪で、ほとんどトレース( 踏み跡 )がついていない可能性が高く
当初のルートでは かなりきついのでは、と…
はい、あっさりと変更です、ええ、無理はしません、ええ、もちろん。
命あっての物種ですから、はい
( さては、昨日の ラッセルの苦労が、だいぶ こたえているようです )

そんな訳で、今朝はしっかりと、「ワカン」を装着します。
最初は嫌がったおサル隊員も、白駒池まで降りた頃には、やはりしといたほうが良さそうだな、ウッキッキー、
と、今度は素直に「ワカン」を付けてくれました。

で、ここが先程 高見石から見下ろした「白駒池」。

不思議な静寂に包まれています。
全面結氷しているのはわかっていますが、やはり 何となく足を踏み入れるのには、抵抗があります。
もし割れてしまったら…  なんて、つい考えてしまいます。



池の畔の山小屋も、この時期、人の気配は感じられません。それだけに吹き溜まりは
すごい量の雪に埋もれています


さあ、ここから麦草峠に向かいます。

( 後編に続く )


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北八つ ラッセル苦闘編 (前編 )

2013年02月02日 03時00分52秒 | 八ヶ岳
おまっとさんです、行って来ました、新年 最初の山行に!! 
( と言っても もう先月の18日19日の事… )
すいません、忙しくてサボってました、てへへ

年明け後の本格的な寒波襲来で、東京でも思わぬ大雪となった直後の事ゆえ、
あまり標高の高い、険しい雪山は避けて
今シーズン初の雪山を のんびりと楽しもう、との魂胆でしたが…
自然はそんなに甘くありませんでした、はい…


明日 私は 旅に出ま~す あなたの知らない人と二人で
いつか あなたと行くはずだった 春まだ浅い 信濃路へ~

いつもの新宿発『あずさ』。  
今日は乗り継ぎのバスの便に合わせた 1時間遅いスタート。
残念ながら「8時ちょうど」は『あずさ2号』ではありません


成人の日の“大雪”で、車窓の外は 高尾あたりから既に真っ白。
甲府を過ぎたあたりから、魔利支天を随えた『甲斐駒ケ岳』が顔をのぞかせ、心わくわく
いつ見ても、男性的なその山容に しびれます。
車窓の左に『南アルプス』、右に『茅ヶ岳』『八ヶ岳』、
きょろきょろと、山ミーハー的に、落ち着き無く視線を配るうちに 茅野駅に到着。

ホームに降り立った瞬間から、きりっと冷えた空気に身が引き締まります。





慣れ親しんだ『渋の湯』到着。やはり例年以上の多い雪
バスでは5人ほどの同行者。車内で それとなく観察させていただくと、皆さんベテランの風。
バスを降りると、手慣れた様子で装備を済ませ、ちゃっちゃと行ってしまいました。

我が隊は、といえば、久しぶりのアイゼンに手間取り、新調してきた「ワカン」装着に もたもた…
手袋をはずした手もだんだん冷たくなってくるし、え~い、面倒だ、アイゼンだけで行ってまえ~
( 事前の装着練習、怠った罰!!  あとで 痛い目に… トホホ )


ともかく、も 出発です。見上げる頂きも、真っ白!!


登山道に入ってすぐ、黒百合との道を分け、高見石へ向かいます。
先行したベテラン勢の何人かは、こちらにも進んだみたいです。
もしかしたら 皆 黒百合方面かと思っていたので、ちょっと安心


それにしても雪が多い。 しかも降って間もない感じで、雪も まだ落ち着いてない感じ…

時折 木の枝に積もった雪が、自らの重みに耐えかね、どさっ と落ちてきます。
雪を撒き散らかすと同時に、水分の少ないパウダースノーが 雪煙とともに空気中に舞い上がり、
真っ青な空をバックに、陽射しの中で キラキラと、ダイヤモンドダストのように輝きます…
はぁ…キレイです…
こんな風景に出会ってしまうから、 ますます雪山は止められません…





このモコモコ、木橋です。踏み外さないように、慎重に真ん中を歩きます



時折、雪を巻き上げながら 風が吹きぬける以外は、穏やかな登山日和です。
新雪を踏みしめる、自分の足音しか聞こえません…



おサル隊員もついて来ています。
雪が深いと、樹林帯を歩いていても、石や木の根を覆い尽してくれるので
足元にそれほど気を遣わずに済み、かえって歩き易かったりもします。
ただし、吹き溜まりや 踏み抜きには くれぐれも注意しないといけないから、プラスマイナス0って感じ?





よく見ないと、どこが道だかわからないでしょ?
だいぶ標高をあげてきました。







そろそろ、このルート唯一の難所、『賽の河原』です
樹林帯を抜け、天狗、黒百合からの稜線と、高見石からの稜線の交差する場所で、
西から吹き上がってきた風が 東へと吹きぬける場所のため、たいがい いつも強い風が吹いています。

ここの手前で、やっと先行していたベテラン風のおじさんに追いつきました。
休憩しているおじさんの横を挨拶しながら通り過ぎると、更に50mほど先に、
こちらに向かって歩いてくる 若い人がいます。
下ってきた人かな、と思っていると、近づきつつ「 もうここまでで 引き返します」と…
え!? 先行している人だったんだ…
しかも、引き返す!? あ、そういえばそのザック、バスの中で見覚えがある…
何で引き返すの?  「 ラッセルで疲れてしまって… 」
え!? 今までの道のりで、まだラッセルしなくちゃいけないような所、なかったでしょ!?
不審に思いつつも、すれ違い、進みます。
いきなり、風が後ろから、ビュービューと、吹きつけてきます。
いよいよ『賽の河原』突入です。

確かに、それまで明瞭だったトレース( 踏み跡 )が、ところどころ強い風で吹き飛ばされています。
でも、吹雪いた時のために、ここだけ赤旗が、ところどころにマーキングされていて
その延長線上に目を凝らせば、トレース跡らしきものも、なんとなく見えなくもないし、
何しろ 風こそ強いものの、こんな天気の良い日に撤退はないでしょ、若者よ!!

隊長、俄然 男気をだして、先頭を進みます。
強い風が雪を吹き飛ばしているものの、優に膝辺りまでの積雪の中を、ラッセルします。
確かに体力を使います、一歩進むごとに息が切れるし…
100mほど進んだ標識のところで、雪に埋もれかけたお地蔵様発見。
ここまで埋もれる程、雪 多いんだね。
確か、記憶では、あと100mほどで、左に、再び樹林帯に向け抜けていくはず…
件の若者は、すれ違った後、登り直したり戻りかけたりの逡巡の後、我が隊の後ろについて来ている様子。
何しろ後ろから吹き付ける冷たい烈風に、後ろを振り返るのも躊躇する状況。
おサル隊員の姿だけは、視線の端で捉えつつ、さぁ、尚も前進です。

ところが ここからトレースを外れているのか、踏み抜くこと踏み抜くこと…
おへその辺りまで雪に埋もれては、もがきつつ脱出し、進む方向を修正し、と…
見かねたおサル隊員が、先頭に立つも、2~30mほど行くと同じく撃沈。
しかも その脱出の さ中に、ストックのバスケット(雪用の埋没止め)を失くした様で、
見かねた 隊長が、再び先頭交代。
しかし20mも進んだか、どうか…、
内心 ハァ~、参ったな、と凹みかけた、まさにその時…  
「先頭、代わりましょうか?」との声!!
( ありがたい!! ) 「 すいません、お願いしますっ!! 」
現れたスーパーマンは、件の若者かと思いきや、何と 先に追い越したおじさんじゃないですかっ!!

「スーパーおじさんマン」は、颯爽と先頭に立つと、ぐいぐいと進みます。
その足元を見ると、何と 正真正銘、縄と竹で組んだ 純和風かんじき が!!
恐るべし、和風かんじき!! 恐るべし、スーパーおじさんマン!!

そこから おじさんの踏み跡をなぞり、10分ほどで分岐到達!!
ありがとうございます、ほんと、助かりました!!



( 後半に続く )


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